紫陽花と傘
とかいのろじは狭くてもユタ七明かりがともる路地がある。。
僕はきょうもかわぐつをぬらしてしまったとあるいていた。
ふとよこをみたら紫陽花の鉢が並ぶ通りがあった。
「どうしたの」というじょせいのこえはあしもとからだった。みるとカタツムリが歩いていた。アスファルトの道に土が流れていて、カタツムリが歩いていた。不思議に僕はその道のにおいを覚えていた。「不思議」「不思議が好き」と女性はいった。
通りの正面にはおおきな暖簾で青の丸には文字がかいてあった。風にふらりとゆれて、色気のある香り。
「まえにわたしをハグしたよね」
「あ、あのときの」
「さみしいのってきいたよね」「そうかな」
「私元気よ」
「忘れてた、近所のばーであった人だね」
「そう」
「よくぼくのことがわかったね、あのときも夏の夜だった」
「うん」
「そのまま、のみすぎるなよ。といったきりだった、君はまた必ず会うからっていってわらったね」
「私元気よ」
「うんそうか、おなかすいていない」
「すこし」
「一緒に食べる」
「うん」
僕は女性の手をひいてみせにはいっていった。
店にはちいさなカウンターとこあがりがあって、サラリーマンたちが楽しんでいた。
「お銚子、燗で」
「へい」
とひょうひょうとした主人がカウンターの奥の棚を探して燗の用意ををゆっくりはじめた。
。
「どうして今日会ったんだ李畝」
「今日は雨でよかった」
「ほんとうにまた会えたんだね」
「覚えてた」
「まあ、思い出した。ところでこれこの料理でだいじょうぶ」
「うん、おいしいから」
「草みたいなサラダだけど主人のドレッシングが抜群」
「うんだいじょうぶ」
「気に入った」
「うん、裏庭の草より何倍かおいしい」
「そう」
「最近雨が多いね」
「わたし夜になって動くのが好きみたい」
「きをついけ気を付けな、さいきんじどうしゃがすぴーどをだしてるから。」
「うん」
「ところで君、だれ」
「わかってるよね、だいじょうぶ」
「きみはあのときのかのじょでいいの
「そうよ」
「でもきみはあめのみちを傘もささないで目を上げて歩いていたカタツムリでしょ」
「ちがう私よ」
「そうごめんときどきき雨の日にはには妖怪がでるからね。春の桜の木の下にはしたには髪の長い美辞美人が立っていたよ。でもあじさいのそ場にもいるもんだね」
「へえ、おもしろいね」
「お客さん、野菜好きですか」
「はい」「野菜にもたくさんの人生ががつまってるからね、おいしい野菜は幸せな家庭で育つんですよ」
「とってもおいいしいわ」
「でもきみはにわのはっぱをたべるの」
「すきよ」
「それできみは雨が好き」
「うんでも青い空も好き」
「きみはいつも上を見ているね」
「うん」「空は、静かで優しい笑顔」
「でも夜は星がきれい」
「海は好きなの」
「うん、でもも塩はちょっと苦手」
「ああそうか」
「うみのむこう」
「なに」
「さかなはたべるの」
「うん」
ののまえにこちらをとしゅじんがさらのすうーぷをだしてくれた。
「おいいしい」
じょせいはひとくちで」満足な声を出した。」
「コーンスープですか」
「少しトマトも入ってますが」
「まいったなきょうはやさいをたべるひになってしまった」
僕はまたふつうなじかんがきたとおもった。テレビには洗浄が移っていたが・
「ところで、君は本当はカタツムリなの」
「違うよ。みえないものはみえないのよ」
とじょせいはいった。
2023/6/29