梅雨の合間をぬって、気になっていた道標を探しに行きました。イメージでは宝塚なのですが、実は西宮市になります。国道176号の拡幅工事が長く行われており、そろそろ終わったのではないかと、出掛けました。
「塩瀬町生瀬の道標」としたものが、再建されたかの確認です。
結果から先に言うと、見つからなかった。完工するまで、もう少し様子を見る事にしましょう。
元の位置は、東西の国道176号から、県道51号(湯の山街道)が南へ分岐する三ツ辻南西部にあり、大多田川が、武庫川に南から流れ込む地点になります。宝塚方面から来た場合は大多田橋を渡った直後の左前方になります。
尚、この日途中の写真は撮っていません。寂しいので昔の写真を載せておきます。
では、小浜宿東口から進んでいきます。小浜宿東口の常夜灯を左に見て、すぐに西に突当ります。この三ツ辻北東角に「小浜5丁目8の道標」が今では電柱に隠れて、建っています。
北に折れ50mの三ツ辻「小浜5丁目8交番東の道標」が東側に建ち、これを西に折れます。ここまでの道標二基は健在でした。札場前を越え、皇大神社前の道標はカットして進まず、小浜宿資料館前を北におれます。小浜宿北門を出て、すぐ大堀川の橋を越え、米谷へ。
阪急清荒神駅には行かず、駅東の踏切を北に渡るのが旧道です。この有馬街道を西に、踏切から200m辺り、旧巡礼道が北から合流する三ツ辻の北西に、自然石の道標が有ります。
「清荒神3の道標」も無事。
更に西に進みます。
清荒神駅から清荒神への参道を横切り、西へ。
後日、「たからづかデジタルミュージアム」の「近世絵図」の「川面村安場村入組絵図、江戸後期」を見ると、この辺りは確かに「有馬郡…生瀬村田地」と書かれており、生瀬の支配下であるようだ。生瀬が西宮市に取り込まれたのであれば、現在の市境がここであっても当然である。リンクの可否が分からないので、上記から検索して下さい。
交差点を西へ横断し、生瀬橋を渡ります。ここからが、私の「生瀬」です。久しぶりに村中の旧道を通りましょう。
「今昔マップ on the web」明治の地図に載る旧道は橋西詰より少し北の辺り、新国道の橋下から登っていますが、今日は信号待ちを避け真っすぐ西に登ります。
国道176号に合流します。相変わらず、工事中で道は狭いまま。歩行者にはツライ状況は変わっていません。
なんとか、交差点に到着しました。新トンネルは出来上がり、供用が始まっているものの、やはり工事は、まだ継続中のようです。
新しい国道2車線は、旧国道(川沿い)よりも、南へ30m程移動している様で、道標の元位置は、厳密に言えば、現トンネル(上下線供用)入口の北側で、山が削られた分だけ、やや東に寄った辺りと思われるが、再建するとなると…
新トンネルの南側に、多分地蔵さんの祠でしょう、これのみ、無粋なコンクリートブロックに囲まれ再建されていましたが、道標は見当たりません。上で言った、元あった地点は今だに工事中で、立ち入る事はできません。北の青葉台に行く仮設橋?が繋がっていて四辻状に成っており進む事は出来ますが、見る限りでは無さそうです。
写真だけ撮って、サア。木ノ元地蔵尊にでも行ってみるか。と言うより、トンネル南脇の歩行者用トンネルが気になり、入りたいのが、本音です。
入口こそ別々に掘られていましたが、2、30mも進むと車道のトンネルに合流します。これはコレで珍しい物と思います。インスタ等で紹介すれば、チョットした名所になるかも知れません。「廃線跡ハイキング道」の案内もあり、やがては駅から快適に歩いてこれる、歩道になるようです。チョット前までは、恐怖を覚える国道でしたが、後少しの辛抱でしょう。何年先かは知りませんが。
過去に作った資料を載せておきます。青野道を調べた時のものですが、この図では「生瀬村」から太多田川を渡って「猿かうべ新道」(緑色で示した)との分岐点があります。橋が有ったのか無かったのか分からないので、道は繋がってはいません。図が正確であったなら、道標元位置は少し北側の黒く書かれて飛び出した辺りになりそうです。
青野道の詳細は「摂津の国の道標」西宮(青野道)等を参照下さい。
「猿かうべ(頭、首)新道」でも分かる様に「旧」道も有った様で、更には、多分河原を進んだと思われる「二瀬道」等、少なくとも3経路が有ったらしく、つい最近の国道176号の道筋がそれらとは別と考えると4経路ともなる。
因みに、明治19年測図とある地図も載せておきます。茶色で示した道は旧国道176号と、言えると思います。拡幅工事前までは、生瀬集落内は別として、ほぼこの経路が国道でした。
道標が何時建立され、どの様に移設されたかも含め、是非再建して欲しいものです。
終りに一つだけ、トンネルを名塩側に抜けると、車道と歩道の間に、防音壁が設置されており、この壁が透明になっているにも関わらず、自動車の走行音を見事に遮っているのです。追い抜いていく車を見ながら、何んとも奇妙な感覚になりました。
歩行者用トンネルと共に、是非体験してみて下さい。
又、「廃線ハイキング」も名塩駅からでなく、生瀬駅から、左側通行で、ほぼ車の通行を気にすることなく、お楽しみいただけるかと思います。
5年程前に行った、「武庫川渓谷」「名塩探史会」の名勝?案内に「旧道」が書かれていないのは残念である。
ただ、「⑤米ケ淵」の説明に「三田方面から…米俵を載せ…大坂への途中・この淵に一文銭を投げて…相場を占った…道中の座興…としたので」とあり、これが「二瀬道」当時のエピソードである事を窺わせて、河川敷を通っていた位置を決める事が出来るかも知れない。「淵等移動します。」御尤もです。
写真を載せておきます。
蛇足ですが、有馬道、さるこべ道、(今日通て来た道)と異なる、生瀬橋東から、名塩に抜ける別ルート。上で少し述べた「青野道」武庫川左岸の道は、マニアックな道です。我と思う方は挑戦してみて下さい。「摂津の国の道標」西宮(青野道)参照。