このページは宝塚市の「長坂峠を訪ねる」の続きです。
長坂峠の後は、道なりに下るのみで見るべきものも無く期待外れでした。峠から谷筋に沿って南へ下る道は東に向きを変え、1㎞でT字路に突当ります。辻の手前は橋に成っており、ここまでは舗装路でした。ナビはダンマリを決め込んでいます。地図を覚えていなかったので何方に進むか迷い、橋の上から水の流れを確認します。下りが正解だと思うが、突当った道の勾配が分かりません、平らにみえてしまう。地図では道なりに見えるのだが、完全にT字路です。
ここまでが、宝塚市域のことで、
これから先が、猪名川町の入っての部分になります。
右(南)に水が流れているのを確認しそちらに折れる。ここからは未舗装区間になります。計四トラックなら通れそうですが、乗用車はキツイかも知れません。それでも轍は綺麗に残っていますがガタガタ道を下ります。T字路から沢の左岸を370m下った地点で、右沢に下る道が分岐しています。明治の地図では銀山から西、ソエ谷峠に続く道への分岐に見え、行きたい衝動に駆られるが、時間を考えると寄り道は出来そうも無く、諦めます。本当はシンドイから。疲れや、心細さで写真も何も無しです。
ここまでは、宝塚市の「長坂峠を訪ねて」と同じ文です。
谷へ下る道はやがて合流するソエ谷方面(一の谷池)からの川(多分銀山川)の上流へ向う道に続くと思われ、『今昔マップ on the web』の明治の地図では、この少し先に有ったように見える。この一の谷池からの右岸に道があるように今の地理院地図には描かれているが、明治の地図では左岸にしか道が無くこれを確認したかった。が今回もならず。道なりに進んだ崖を切り開いた道は新しい道と思われ、ガードレールがあり川からも離れている。
墓地の道よりに「猪名川町広根西山の道標」が有ります。前の写真に2019年と有ります。その後も来た記憶が有るのですが、念のため写真を撮っておくことにします。石の状態が悪く、湿気も多そうな場所であるため、無事に残っているでしょうか。
剥落寸前としていた道案内の南面も残っており、一安心です。一応写真に収めておきます。
後日の話になりますが、北面の写真(左に掲載)を見るとピンボケ、或いは手ブレで自分自身に腹が立ちます。が、そのせいか右肩の剥落部は「俗名」と見えてしまい、墓石なら普通であろうと思える。読み間違えていたようだ。そこで、中央の俗名部分を改めて見ると、前に「…石井…」としていたが、字の大きさからも「…山石井…」より「…岩井…」が良さそうに見える。
そうすると「…山」を頼りに力士の名前ではないかとしていた説が一度に力を無くし、唖然としてしまう。どうしましょう。歌舞伎役者だと思うが「岩井半四郎」等が頭を過ぎり、この辺りで「門弟」を率いるようなら、浄瑠璃等が相応しいとも思えます。
取敢えず、力士説は棚上げにしよう。ピンボケ有難う。
行先を案内する「すぐ、三田、篠山」は直進を示すだけで、墓石でもあり、辻に置かれていた可能性が低いとして、今下って来た長坂峠への道を示すもの、との考えは変わりません。「東60mの分岐辻では」の問いには、『今昔マップ on the web』の明治の地図を見ると、」この辺りでは川の右(南)岸を通る道が一本しか無く、昭和62(1987)年の地図でさえ一本道である。尚、現在の道路状況では「すぐ」がソエ谷峠への道ダケ(道のみ)となってしまうが、旧道で考えると長坂峠への道も含んでおり、距離を考えると「三田」へはこの西の分岐(今は無い)でソエ谷峠に進んだかもしれない。こちらの方が「宝塚市大原野紙屋の道標」には1kmほど近いと地図上で読める。そうすると今日のコース(長坂峠)は無駄骨だったのかも。
見逃した道標、2019年の写真を載せて置きます。
歴史街道合流手前の「銀山本町3の道標」の確認は忘れました(本当は、木々が繁っており見落とした)が、場所柄ガケ崩れが無ければ残っているでしょう。
金山彦神社南の本町の集落中に着きました。本町の二基の道標は無事にたっていました。写真を撮っておきます。
ついでに少し北に戻り道の反対側、代官所移設中門の北側の広場の道標群(本町15の道標4基)も撮っておきます。時期的に草が枯れており調査には最適ですが時間が有りません。他にも色々見たいのですが、もう一基だけ確認したい道標へ急ぎます。
「広根神子ノ辻の道標」です、後は左へ旋回する舗装路、広根方面へ
「神子ノ辻の道標」を南に見る、野尻川を渡り30mの山を越え、猪渕堂前へ
道標二基から地理院地図では960m南の地点になります。「神子の辻」と呼ばれる三ツ辻ですが車などで通れば一本道にしか見えません。銀山から下って来ると南行する道が180度も向きを変えるカーブの入口に当ります。
道の右手(西側)に分岐する野道が川に向け下っており、辻の南部、舗装路との間に「広根神子ノ辻の道標」が建っています。