竜王山 本州最西端の山
山口県 竜王山614m、鍬先山583m 2012年11月14日
(竜王山)中国百名山
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トーテムポールの登山口表示から、「八大龍王神」の鳥居をくぐり、中宮の鳥居と祠。そこから50分ほどのしんどい登りで上宮鳥居に着く。古い歴史のある登山道で歩きやすい道。
上宮峰の頂上には古い社と祠があり、北端に征露記念灯籠という石灯籠。古ぼけた石灯籠は風景に溶け込んでいて、北に見える鬼ヶ城の尖峰やはるか下に絵画のように見える集落を見守っている。
広場になっている龍王山頂上に到達すると、本州最西端の眺望が広がる。関門海峡は東西に細長く、雲に隠れた九州と本州を区切り、その西に海面が白く光り、島々や半島が散らばっている。
何かを探し求めて、南に続く登山道を下り、鍬崎山と雌鍬崎山に向かう。とまどうほどの登り降り、樹間からの一瞬の眺め、辿り着いた頂上の雰囲気、そして辛い登り返し。ある秋の日の、山口の忘れ得ぬ思い出。
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2012年の最後のツアーは中国山地。全国9つの地域の中で最も訪問数が少ない地方。これまで(2012年当時)10山しか登っていない。扇ノ山、氷ノ山、大山、那岐山、蒜山、中蒜山、三瓶山、道後山、比婆山、吾妻山。結構登っているようで、たったのこれだけか。中国のなかでも山口の山には一つも登っていない。そこで山口に行くことにする。東京で一泊し、翌朝の便で山口宇部へ。右側の窓からは冠雪の富士山。これは見事。白い宝石。海のように見える琵琶湖とその南端に架かる橋。
山口宇部空港に着くと曇。天気が悪いのは分かっていたが、雨なら雨なりの楽しみ方がある。レンタカーは空港の駐車場に停めてあり、そこまで荷物を持って行って乗りこむ。宇部インターで高速に乗ると、なんと雨が降ってくる。カーブの多い高速。周防灘PAで着替え、下関インターで高速を降りる。関門トンネルの入口手前。最初の龍王山の登山口に着く。狭い車道の脇にトーテムポールの登山口表示があり、レインウェアを着込んで歩き始める。少し南側にある鳥居の登山口に入ると、「八大龍王神」の表札。
古い歴史のある登山道で歩きやすい道。まず中宮の鳥居と祠、そこから50分ほどのしんどい登りで上宮鳥居に着く。龍王の頂上はそこから右へトラバースだが、上宮のピークへの階段を登る。靴を脱ぐようにという表示があったが、この天気なのでそのまま登らせてもらう。上宮頂上には古い社と祠。その先の頂上北端に征露記念灯籠という石灯籠がある。古ぼけた石灯籠は風景に溶け込んでいて、北に見える鬼ヶ城の尖峰やはるか下に絵画のように見える集落を見守っている。
石段を降り、龍王へのトラバース路に向かう。それは緩やかなアップダウンの尾根道となり、マイナーピークをいくつか数えながら進む。雨用の手袋。途中から登りになり、登り切ったところにあった標識は頂上ではなく、鬼ヶ城分岐。吉見峠経由とあり、だいぶ時間がかかるだろうが、昔からの道なのだろう。そのすぐ先で林を抜け、広場になっている龍王山頂上に着く。ベンチにテーブル、鐘に一等三角点。そして本州最西端の眺望が広がる。周囲には山が並び、北に見えるのは鬼ヶ城、双耳に見える右ピークは狩音山。南に続く尾根に鍬先山と雌鍬先山。その左奥、それに東にも低い山並みがあるが、名称不明。関門海峡は東西に細長く、雲に隠れた九州と本州を区切り、その西に海面が白く光り、島々や半島が散らばっている。長州出島とそこに架かる橋、蓋井島や網代ノ鼻。そのあたりはフグの産地らしい。
何かを探し求めて、南に続く登山道を下り、鍬崎山と雌鍬崎山に向かう。それは行くのを戸惑うほどの下りと登り返しで、ベンチと簡素な頂上標識のある鍬崎山の頂上に辿り着く。西の海岸と南の山の向こうの関門海峡のあたりが見えていた。更にまた大変な下りで、潅木に囲まれた狭い頂上の雌鍬崎山に着く。ベンチと頂上標識、それに新しい四等三角点。ここでザックを下ろして食事をしながら休憩。パンとホットレモンもしくはコーヒーだったと思う。道標には龍王まで35分とあったが、私はこの後、登り返しに47分かかった。とまどうほどの登り降り、樹間からの一瞬の眺め、辿り着いた頂上の雰囲気、そして辛い登り返し。ある秋の日の、山口の忘れ得ぬ思い出。
龍王山の頂上に15時過ぎに戻り、もう一回、四周をカメラで撮る。だいぶ暗くなった。鐘を鳴らし、下山にかかる。なぜか温度計がついていて、頂上では5℃、麓では10℃だった。車道の登山口に「吉見温泉、直進1.2km」の案内がある。車に戻り、その吉見温泉に向かう。右手に見えるのは鬼ヶ城だろう。風呂に入っている間に日は落ちる。
やや西寄りの道を南下すると龍王神社というのがあり、そこから東に龍王山を臨むことができた。暗い空に黒い山の輪郭。
空撮
冠雪の富士山
2012年の最後のツアーは中国山地。全国9つの地域の中で最も訪問数が少ない地方。これまで(2012年当時)10山しか登っていない。扇ノ山、氷ノ山、大山、那岐山、蒜山、中蒜山、三瓶山、道後山、比婆山、吾妻山。結構登っているようで、たったのこれだけか。中国のなかでも山口の山には一つも登っていない。そこで山口に行くことにする。東京で一泊し、翌朝の便で山口宇部へ。右側の窓からは冠雪の富士山。これは見事。白い宝石。海のように見える琵琶湖とその南端に架かる橋。
琵琶湖と大江大橋
トーテムポールの登山口標示
山口宇部空港に着くと曇。天気が悪いのは分かっていたが、雨なら雨なりの楽しみ方がある。レンタカーは空港の駐車場に停めてあり、そこまで荷物を持って行って乗りこむ。宇部インターで高速に乗ると、なんと雨が降ってくる。カーブの多い高速。周防灘PAで着替え、下関インターで高速を降りる。関門トンネルの入口手前。最初の龍王山の登山口に着く。狭い車道の脇にトーテムポールの登山口表示があり、レインウェアを着込んで歩き始める。少し南側にある鳥居の登山口に入ると、「八大龍王神」の表札。
最初の鳥居(八大龍王神)
中宮の鳥居
紅葉
上宮の鳥居
古い歴史のある登山道で歩きやすい道。まず中宮の鳥居と祠、そこから50分ほどのしんどい登りで上宮鳥居に着く。龍王の頂上はそこから右へトラバースだが、上宮のピークへの階段を登る。靴を脱ぐようにという表示があったが、この天気なのでそのまま登らせてもらう。上宮頂上には古い社と祠。その先の頂上北端に征露記念灯籠という石灯籠がある。古ぼけた石灯籠は風景に溶け込んでいて、北に見える鬼ヶ城の尖峰やはるか下に絵画のように見える集落を見守っている。
上宮
鬼ヶ城と石灯籠
石灯籠
眼下の集落
鬼ヶ城への分岐標示
龍王山頂上
石段を降り、龍王へのトラバース路に向かう。それは緩やかなアップダウンの尾根道となり、マイナーピークをいくつか数えながら進む。雨用の手袋。途中から登りになり、登り切ったところにあった標識は頂上ではなく、鬼ヶ城分岐。吉見峠経由とあり、だいぶ時間がかかるだろうが、昔からの道なのだろう。そのすぐ先で林を抜け、広場になっている龍王山頂上に着く。
一等三角点
ベンチにテーブル、鐘に一等三角点。そして本州最西端の眺望が広がる。周囲には山が並び、北に見えるのは鬼ヶ城、双耳に見える右ピークは狩音山。南に続く尾根に鍬先山と雌鍬先山。その左奥、それに東にも低い山並みがあるが、名称不明。関門海峡は東西に細長く、雲に隠れた九州と本州を区切り、その西に海面が白く光り、島々や半島が散らばっている。長州出島とそこに架かる橋、蓋井島や網代ノ鼻。そのあたりはフグの産地らしい。
鬼ヶ城と狩音山
関門海峡
網代ノ鼻
蓋井島
長州出島と関門海峡
関門海峡
雌鍬崎山と鍬崎山
何かを探し求めて、南に続く登山道を下り、鍬崎山と雌鍬崎山に向かう。それは行くのを戸惑うほどの下りと登り返しで、ベンチと簡素な頂上標識のある鍬崎山の頂上に辿り着く。西の海岸と南の山の向こうの関門海峡のあたりが見えていた。更にまた大変な下りで、潅木に囲まれた狭い頂上の雌鍬崎山に着く。ベンチと頂上標識、それに新しい四等三角点。ここでザックを下ろして食事をしながら休憩。パンとホットレモンもしくはコーヒーだったと思う。
鍬崎山頂上
道標には龍王まで35分とあったが、私はこの後、登り返しに47分かかった。とまどうほどの登り降り、樹間からの一瞬の眺め、辿り着いた頂上の雰囲気、そして辛い登り返し。ある秋の日の、山口の忘れ得ぬ思い出。
雌鍬崎山と階段
雌鍬崎山頂上
龍王山
龍王山
龍王山の頂上に15時過ぎに戻り、もう一回、四周をカメラで撮る。だいぶ暗くなった。鐘を鳴らし、下山にかかる。なぜか温度計がついていて、頂上では5℃、麓では10℃だった。車道の登山口に「吉見温泉、直進1.2km」の案内がある。車に戻り、その吉見温泉に向かう。右手に見えるのは鬼ヶ城だろう。風呂に入っている間に日は落ちる。
竜王山の暗い山の輪郭
やや西寄りの道を南下すると龍王神社というのがあり、そこから東に龍王山を臨むことができた。暗い空に黒い山の輪郭。