白滝山 ゴルジュと風車の山

山口県  668m  2017年11月6日

中国百名山

273

山中の隠れ家のようなゴルジュと巨大な風車がいくつも建つ白滝山を車道から仰ぎ見ると、白い風車はもう山の原風景に溶け込んでいる

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ロープを伝って大岩の向こう側に登ってみると、その先の大岩にもロープが見えた。そうか、これがゴルジュなのか、と気づく。下流でなく、こんな頂上近くにあったのか。白滝山のゴルジュにいると知り、俄然うれしくなって沢筋のゴルジュを何枚も写しながら、慎重に進む。

奥に進むに従い、大岩と大岩の間の両側が切り立った狭い空間は明るくなり、美しい景観になっていく。ゴルジュは、まるで山中の隠れ家のようだ。そしてゴルジュの出口に、極めつけに美しい、白滝がかかっていた。それは決して大きくなく、細い水流の滝だったが、水は青く透明で、深い釜の底近くまで見えていた。近くまで行ってじっくり見てみたくなる、引き込まれる魅力のある滝だった。

それにしても風車の音は大きい。ゴオン、ゴオンと巨大なものが回転しているのが見えなくてもよくわかる。その巨大な風車のすぐ近くを通過するとき、登山道を離れて風車を間近に見上げてみる。こんなところによくもまあ、こんなものを建てたものだ。しかも巨大な風車は何台も並んでいる。

ツガの中の道を登り、ひっそりとした白滝山の頂上に着く。西に大きな風車が何台も尾根沿いに回っている。海が見えているらしいが、霞んでいる。

集落から車道を南下していくとき、背後に白滝山を見る。それは、大きな風車をいくつも背負い、青空と農村風景の只中に立っていた。大きな風車は人の建造物だが、もうこの地の原風景に溶け込もうとしているように思えた。たとえば、美ヶ原の頂上にあるホテルと電波塔が高原の原風景に溶け込んでいるように、ここでも白い風車は白滝山の一部になっていくのだろう。

 集落から車道を南下していくとき、背後に白滝山を見る。それは、大きな風車をいくつも背負い、青空と農村風景の只中に立っていた。大きな風車は人の建造物だが、もうこの地の原風景に溶け込もうとしているように思えた
 ゴルジュの出口に、極めつけに美しい、白滝がかかっていた。それは決して大きくなく、細い水流の滝だったが、水は青く透明で、深い釜の底近くまで見えていた。
 山中の隠れ家のようなゴルジュ
 風車を間近に見上げてみる。こんなところによくもまあ、こんなものを建てたものだ
 帰りに、林道の起点にある中山神社にお参り
 6:24 駐車地点(林道中間の登山口)発(標高320m) 7:09 ゴルジュ入口 7:32 白滝 7:45 白滝入口(林道上部) 8:28 白滝山・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・登り2時間4分 8:39 白滝山発 9:01 白滝入口(林道上部) 9:08 白滝 9:25 ゴルジュ入口 9:47 駐車地点(林道中間の登山口)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・往復3時間23分
往復5.0㎞、標高差499m

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豊北市杣地から山に向かい、麓の神社で登山案内を発見。舗装林道のだいぶ先に登山口があるが、今回はそこより手前にある登山口に向かう。そのためには舗装林道から右に入らねばならないが、暗闇で最初に右折した先は行き止まり。狭い道を慎重に戻る。暗いとバックしにくいので、こういうときに困る。二つ目の右折路は正しい道だったようだが、未舗装となり、荒れてそうなので引き返す。白滝山に登って滝を見ないのでは寂しいが、今日はのんびり歩いている余裕はない。

舗装林道を車でだいぶ登り、林道の最高点を過ぎて下りとなり、そろそろ引き返そうと思い始めた頃、白滝山への登山口を発見。駐車スペースもあるので、そこに停め歩き始める。車道の反対側には下流にも沢沿いの道があったが、あまり歩かれていないようだ。上流の道も荒れていて、古いテープやリボンをたよりに登る。何度かルートを外れ、引き返して正しいルートを確認して進む。

沢の右岸から左岸にわたり、沢沿いをだいぶ登った先でロープが張ってある。ロープの先の沢には大岩が重なっており、最初は進入禁止の標示だと思ったが、実はそこがゴルジュの入口だった。左岸の先には目印テープが見当たらないので、まさか、と思ってロープのところに行き、ロープを伝って大岩の向こう側に登ってみると、その先の大岩にもロープが見えた。そうか、これがゴルジュなのか、と気づく。下流でなく、こんな頂上近くにあったのか。白滝山のゴルジュにいると知り、俄然うれしくなって沢筋のゴルジュを何枚も写しながら、慎重に進む。

ここにルートがあるという目印はところどころに設置されたロープのみ。それが無ければなかなか踏み込めないルートだと思う。だが、奥に進むに従い、大岩と大岩の間の両側が切り立った狭い空間は明るくなり、美しい景観になっていく。ゴルジュは、まるで山中の隠れ家のようだ。そしてゴルジュの出口に、極めつけに美しい、白滝がかかっていた。それは決して大きくなく、細い水流の滝だったが、水は青く透明で、深い釜の底近くまで見えていた。近くまで行ってじっくり見てみたくなる、引き込まれる魅力のある滝だった。

白滝の上は平坦な地形になっていて、これまたルートが分かりにくい。ゴルジュからまっすぐ正面に大きな風車が回っているのが見え、車道が正面から右に続いているのがところどころ見えているのだが、まっすぐ行くと行き止まりで、ほぼ直角に右に、沢沿いに進む。実は、目印テープのある踏跡は沢の右岸にあり、帰りはそれをたどる。あのゴルジュと滝に続いているとはとても思えない小さな沢の左岸を東に進むと車道に出た。「白滝入口」という標識がついている。休憩をとり、出かけようとすると、車が一台登って行った。

車道を西に100メートルほど進むと北側に登山道入口があり、そこを登る。それにしても風車の音は大きい。ゴオン、ゴオンと巨大なものが回転しているのが見えなくてもよくわかる。その巨大な風車のすぐ近くを通過するとき、登山道を離れて風車を間近に見上げてみる。こんなところによくもまあ、こんなものを建てたものだ。しかも巨大な風車は何台も並んでいる。その風車に至る舗装路を避けて林の斜面に登山道は続いている。この山にもブナは見当たらず、ツガが多いようだ。そのツガの中の道を登り、ひっそりとした白滝山の頂上に着く。壊れた登山者ボックスと頂上標識と三角点。西に大きな風車が何台も尾根沿いに回っている。海が見えているらしいが、霞んでいる。地面は湿っていたので座らず、少し休んでから帰路につく。

林道を下れば登山口に戻れたのだが、もう一度、滝とゴルジュの道を下る。また白滝を近くで撮影していると鈴の音が聞こえ、男性が一人登ってきた。私はゆっくりゴルジュを下る。荒れた道だが、この道はいつまでも残してほしい。帰りに、林道の起点にある中山神社にお参りしていく。登山道の案内にある観音岩というのを見なかったと気付くが、それはこの後、遠くから見ることができた。集落から車道を南下していくとき、背後に白滝山を見る。それは、大きな風車をいくつも背負い、青空と農村風景の只中に立っていた。大きな風車は人の建造物だが、もうこの地の原風景に溶け込もうとしているように思えた。たとえば、美ヶ原の頂上にあるホテルと電波塔が高原の原風景に溶け込んでいるように、ここでも白い風車は白滝山の一部になっていくのだろう。

温泉は昨晩泊まった道の駅西の市の中にあった。夜は閉めてあった扉の奥の、大きな矢倉のところに入口があり、ものすごく暑い湯で、よかった。500円は特別価格だったらしい。

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山口宇部空港から羽田に向かうとき、眼下に真っ青な瀬戸内海とおもちゃのような島々や橋が見えていた。短いが、晴れた日は格別の味がする飛行機での山旅。嘉納山、本四架橋・来島大橋、鷲ヶ頭山、明石大橋、大阪の天保山(日本一低い山)のあたり、中部国際空港・・・・そして富士山。

白滝登山道入口(林道中間部)

豊北市杣地から山に向かい、麓の神社で登山案内を発見。舗装林道のだいぶ先に登山口があるが、今回はそこより手前にある登山口に向かう。そのためには舗装林道から右に入らねばならないが、暗闇で最初に右折した先は行き止まり。狭い道を慎重に戻る。暗いとバックしにくいので、こういうときに困る。二つ目の右折路は正しい道だったようだが、未舗装となり、荒れてそうなので引き返す。白滝山に登って滝を見ないのでは寂しいが、今日はのんびり歩いている余裕はない。

ゴルジュ入口

舗装林道を車でだいぶ登り、林道の最高点を過ぎて下りとなり、そろそろ引き返そうと思い始めた頃、白滝山への登山口を発見。駐車スペースもあるので、そこに停め歩き始める。車道の反対側には下流にも沢沿いの道があったが、あまり歩かれていないようだ。上流の道も荒れていて、古いテープやリボンをたよりに登る。何度かルートを外れ、引き返して正しいルートを確認して進む。

ゴルジュ

沢の右岸から左岸にわたり、沢沿いをだいぶ登った先でロープが張ってある。ロープの先の沢には大岩が重なっており、最初は進入禁止の標示だと思ったが、実はそこがゴルジュの入口だった。左岸の先には目印テープが見当たらないので、まさか、と思ってロープのところに行き、ロープを伝って大岩の向こう側に登ってみると、その先の大岩にもロープが見えた。そうか、これがゴルジュなのか、と気づく。下流でなく、こんな頂上近くにあったのか。白滝山のゴルジュにいると知り、俄然うれしくなって沢筋のゴルジュを何枚も写しながら、慎重に進む。

ゴルジュ内のロープ場

ゴルジュ

ここにルートがあるという目印はところどころに設置されたロープのみ。それが無ければなかなか踏み込めないルートだと思う。だが、奥に進むに従い、大岩と大岩の間の両側が切り立った狭い空間は明るくなり、美しい景観になっていく。ゴルジュは、まるで山中の隠れ家のようだ。そしてゴルジュの出口に、極めつけに美しい、白滝がかかっていた。それは決して大きくなく、細い水流の滝だったが、水は青く透明で、深い釜の底近くまで見えていた。近くまで行ってじっくり見てみたくなる、引き込まれる魅力のある滝だった。

ゴルジュ

白滝

ゴルジュの上流部

白滝の上は平坦な地形になっていて、これまたルートが分かりにくい。ゴルジュからまっすぐ正面に大きな風車が回っているのが見え、車道が正面から右に続いているのがところどころ見えているのだが、まっすぐ行くと行き止まりで、ほぼ直角に右に、沢沿いに進む。実は、目印テープのある踏跡は沢の右岸にあり、帰りはそれをたどる。あのゴルジュと滝に続いているとはとても思えない小さな沢の左岸を東に進むと車道に出た。「白滝入口」という標識がついている。休憩をとり、出かけようとすると、車が一台登って行った。

風車

車道を西に100メートルほど進むと北側に登山道入口があり、そこを登る。それにしても風車の音は大きい。ゴオン、ゴオンと巨大なものが回転しているのが見えなくてもよくわかる。その巨大な風車のすぐ近くを通過するとき、登山道を離れて風車を間近に見上げてみる。こんなところによくもまあ、こんなものを建てたものだ。しかも巨大な風車は何台も並んでいる。その風車に至る舗装路を避けて林の斜面に登山道は続いている。

風車

この山にもブナは見当たらず、ツガが多いようだ。そのツガの中の道を登り、ひっそりとした白滝山の頂上に着く。壊れた登山者ボックスと頂上標識と三角点。西に大きな風車が何台も尾根沿いに回っている。海が見えているらしいが、霞んでいる。地面は湿っていたので座らず、少し休んでから帰路につく。

風車

白滝山頂上

風車の列

風車

中山神社の案内

林道を下れば登山口に戻れたのだが、もう一度、滝とゴルジュの道を下る。また白滝を近くで撮影していると鈴の音が聞こえ、男性が一人登ってきた。私はゆっくりゴルジュを下る。荒れた道だが、この道はいつまでも残してほしい。帰りに、林道の起点にある中山神社にお参りしていく。登山道の案内にある観音岩というのを見なかったと気付くが、それはこの後、遠くから見ることができた。

中山神社の社

登山道案内(観音岩)

風車の列と白滝山

 風車と観音岩と白滝山

集落から車道を南下していくとき、背後に白滝山を見る。それは、大きな風車をいくつも背負い、青空と農村風景の只中に立っていた。大きな風車は人の建造物だが、もうこの地の原風景に溶け込もうとしているように思えた。たとえば、美ヶ原の頂上にあるホテルと電波塔が高原の原風景に溶け込んでいるように、ここでも白い風車は白滝山の一部になっていくのだろう。

道の駅西の市

温泉は昨晩泊まった道の駅西の市の中にあった。夜は閉めてあった扉の奥の、大きな矢倉のところに入口があり、ものすごく暑い湯で、よかった。500円は特別価だったらしい。

空撮

大星山(嘉納山の西)

山口宇部空港から羽田に向かうとき、眼下に真っ青な瀬戸内海とおもちゃのような島々や橋が見えていた。短いが、晴れた日は格別の味がする飛行機での山旅。嘉納山、本四架橋・来島大橋、鷲ヶ頭山、明石大橋、大阪の天保山(日本一低い山)のあたり、中部国際空港・・・・そして富士山。

大島大橋と嘉納山

本四架橋・来島大橋

大三島、伯方島、大島

鷲ヶ頭山: 大三島にある

明石海峡大橋

天保山(大阪港駅付近、日本一低い山、標高4.53m、二等三角点)

画面中央の出島の中央北にあるはず・・・・よく見えない

中部国際空港

富士山

羽田の夕日