蔵王・熊野岳 白い世界の周遊
山形県 熊野岳1,841m 地蔵山1,736m 2004年2月14日
(蔵王山)日本百名山
290
ロープウェイ麓駅からは、三宝荒神山と地蔵山が見えている。快晴の雰囲気。樹氷高原駅で山麓線から山頂線に乗換えると、頂上線は新しいゴンドラに変っていた。30分くらいで頂上駅に着く。
快晴の青空に白い障壁の飯豊連峰と朝日連峰、なかでも大朝日岳の鋭鋒がひときわ輝いている。大きくゆったりした月山、右に少し傾いた葉山。
熊野岳山頂1,841mに着くと、雪ボールになった祠の西側に頂上標識。南には、前日登った南蔵王が見えている。中央に構える屏風岳の左右に烏帽子岳と南屏風岳。
雪庇のふちになっていると思われるところ(馬の背)まで滑り降り、ようやく見えた御釜は氷結していた。快晴の空に白がまぶしく、ひきこまれるような美しい景観。真っ平らに凍った水面、それを円形に囲む傾斜した外輪。まるで彫刻のような自然の造形。神秘的。
12時前に戻った山頂駅周辺は人だかりになっていた。山登りの人も、スキーヤーもボーダーも、一般観光らしき人たちも、真っ白な地蔵山の樹氷の横を点々と歩む。大自然のふところに抱かれる人々。
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蔵王ロープウェイ山の駐車場は満車。道の反対側の横倉駐車場に停める。1,000円。2日券(トークン)を9,500円で買い、ロープウェイへ。この時間、まだ整理券はなし。ロープウェイ麓駅からは、三宝荒神山と地蔵山が見えている。快晴の雰囲気。樹氷高原駅で山麓線から山頂線に乗換えると、頂上線は新しいゴンドラに変っていた。30分くらいで頂上駅に着く。百人規模1台から20人くらい乗れるゴンドラが複数。回転数をかせげば十分に採算合うのだろう。風に強い新型ゴンドラとのこと。因みに前年(2003年)は山麓線で30分、頂上線で1時間待ち。スキー場に8時半に来たのに、頂上駅にたどり着いたのは11時だったから、2時間半かかっている。隔世の感。テクノロジーはすばらしい。
頂上駅に着き、シールを着けて出発。午前9時。頂上駅のまわりは人だかり。地蔵山に登っている人はまだ少ない。シールで登っている人はなし。20分くらいで地蔵山頂上1,736mに着くと、東に大朝日が見えている。前年も快晴で、ロープウェイを待つ間にゲレンデから何度も眺めていた。快晴の青空に白い障壁の飯豊連峰と朝日連峰、なかでも大朝日岳の鋭鋒がひときわ輝いている。大きくゆったりした月山、右に少し傾いた葉山。周囲でも山々を眺めるスキーヤーやボーダー、それに山登りのオバサンたち。「あれなんていう山?」「大朝日が立派だ」「あれは葉山ね」。そうか、あれが葉山か、と私もそのとき知る。北には雁戸山から船形連峰に続く山々。切り立った双耳の雁戸山、丸っこいピークは山形神室、神室岳、大東岳。その向こうに横長の船形山。
熊野岳方面へ向かい、鞍部1,700mへ滑りおりる。けっこうな坂。登りになってしばらく行ったところで、標識柱の並ぶルートを外れ、熊野岳へ直登。他に2~3の足跡が続いている。これは昨年の教訓。標識のとおり行くと避難小屋に出るが、大回りになってしまう。10時、熊野岳山頂1,841mに着くと、雪ボールになった祠の西側に頂上標識。後から二人登ってきた人たちは小屋の方に向かっており、当分来そうもない。先に来ていた人は降りて行く。「スキーでは大変ではないですか」「そんなことはない」。 南には、前日登った南蔵王が見えている。中央に構える屏風岳の左右に烏帽子岳と南屏風岳。切り立った雁戸や障壁の飯豊連峰、朝日連峰に比べ、南蔵王はゆったりと広がっている。もっとも、屏風岳の西側はその名の通り屏風の障壁だった。
地図を見ると、屏風の最高点1,825mは山頂1,817mよりも少し北側にある。昨日行ったのは最高点で、南側に見えていたのが1,817mピークだったのかもしれない。ともかく、熊野岳頂上からは見えない御釜に向かって降りて行く。晴天の雪斜面を気持ち良く滑っていくが、なかなか御釜は見えない。雪庇のふちになっていると思われるところ(馬の背)まで滑り降り、ようやく見えた御釜は氷結していた。快晴の空に白がまぶしく、ひきこまれるような美しい景観。映像の光度を落とすと、細部がくっきりと見えてくる。真っ平らに凍った水面、それを円形に囲む傾斜した外輪。まるで彫刻のような自然の造形。神秘的。座り込み、ビールを飲みながら見とれる。
風は冷たいので余りゆっくりはしていられない。熊野岳の小屋まで登り返し、そこでシールを外して滑り降り、鞍部でスキーをかついで登る。昨年の教訓があり、ゆっくり登る。疲れはない。地蔵山手前のピークまで来て振り返ると、熊野岳から降りてくる人影が見える。小屋から降りてくる人、山頂から降りてくる人。
地蔵山頂上には大勢の人がいるようだが、帰りは寄らずに斜めに滑り降りる。12時前に戻った山頂駅周辺は人だかりになっていて、地蔵山へもたくさん登っていた。山登りの人も、スキーヤーもボーダーも、一般観光らしき人たちも、真っ白な地蔵山の樹氷の横を点々と歩む。大自然のふところに抱かれる人々。私はこれからはスキーだが、ザックを降ろして昼食にしようと下まで降りる。あれだけ時間があったのだから、刈田岳まで行っても良かった。ガイドにはライザ・スキー場に降りるコースとなっていたが、刈田岳まで行って戻ってきても良い。次回やってみよう。
ロープウェイ乗車
蔵王ロープウェイ山の駐車場は満車。道の反対側の横倉駐車場に停める。1,000円。2日券(トークン)を9,500円で買い、ロープウェイへ。この時間、まだ整理券はなし。ロープウェイ麓駅からは、三宝荒神山と地蔵山が見えている。快晴の雰囲気。樹氷高原駅で山麓線から山頂線に乗換えると、頂上線は新しいゴンドラに変っていた。30分くらいで頂上駅に着く。百人規模1台から20人くらい乗れるゴンドラが複数。回転数をかせげば十分に採算合うのだろう。風に強い新型ゴンドラとのこと。因みに前年(2003年)は山麓線で30分、頂上線で1時間待ち。スキー場に8時半に来たのに、頂上駅にたどり着いたのは11時だったから、2時間半かかっている。隔世の感。テクノロジーはすばらしい。
ゴンドラから三宝荒神山
ゴンドラとゲレンデ
ゴンドラ頂上駅と三方荒神山
地蔵山とゴンドラ頂上駅
樹氷
頂上駅に着き、シールを着けて出発。午前9時。頂上駅のまわりは人だかり。地蔵山に登っている人はまだ少ない。シールで登っている人はなし。20分くらいで地蔵山頂上1,736mに着くと、東に大朝日が見えている。前年も快晴で、ロープウェイを待つ間にゲレンデから何度も眺めていた。快晴の青空に白い障壁の飯豊連峰と朝日連峰、なかでも大朝日岳の鋭鋒がひときわ輝いている。大きくゆったりした月山、右に少し傾いた葉山。周囲でも山々を眺めるスキーヤーやボーダー、それに山登りのオバサンたち。「あれなんていう山?」「大朝日が立派だ」「あれは葉山ね」。そうか、あれが葉山か、と私もそのとき知る。北には雁戸山から船形連峰に続く山々。切り立った双耳の雁戸山、丸っこいピークは山形神室、神室岳、大東岳。その向こうに横長の船形山。
地蔵山頂上
飯豊連峰: (左中央)飯豊本山、(中央)烏帽子岳・梅花皮岳・北股岳、(右端)朳差岳(2003年3月23日映像)
朝日連峰: (左端)祝瓶山、(中央右)大朝日岳)(2003年3月23日映像)
快晴の青空に白い障壁の飯豊連峰と朝日連峰、なかでも大朝日岳の鋭鋒がひときわ輝いている。
月山(2003年3月23日映像)
大きくゆったりした月山、
葉山(右手前は瀧山))(2003年3月23日映像)
右に少し傾いた葉山
瀧山
熊野岳
北の情景: 山形神室、神室岳、大東岳、雁戸山
山形神室、神室岳、大東岳(右奥に船形山)(2003年3月23日映像)
丸っこいピークは山形神室、神室岳、大東岳。その向こうに横長の船形山。
雁戸山
切り立った双耳の雁戸山、
南蔵王: 左から烏帽子岳、屏風岳、南屏風岳
熊野岳頂上標識
熊野岳方面へ向かい、鞍部1,700mへ滑りおりる。けっこうな坂。登りになってしばらく行ったところで、標識柱の並ぶルートを外れ、熊野岳へ直登。他に2~3の足跡が続いている。これは昨年の教訓。標識のとおり行くと避難小屋に出るが、大回りになってしまう。10時、熊野岳山頂1,841mに着くと、雪ボールになった祠の西側に頂上標識。後から二人登ってきた人たちは小屋の方に向かっており、当分来そうもない。先に来ていた人は降りて行く。「スキーでは大変ではないですか」「そんなことはない」。 南には、前日登った南蔵王が見えている。中央に構える屏風岳の左右に烏帽子岳と南屏風岳。切り立った雁戸や障壁の飯豊連峰、朝日連峰に比べ、南蔵王はゆったりと広がっている。もっとも、屏風岳の西側はその名の通り屏風の障壁だった。
南蔵王: (左端)烏帽子岳、(中央)屏風岳と南屏風岳、(右手前)刈田岳
御釜
地図を見ると、屏風の最高点1,825mは山頂1,817mよりも少し北側にある。昨日行ったのは最高点で、南側に見えていたのが1,817mピークだったのかもしれない。ともかく、熊野岳頂上からは見えない御釜に向かって降りて行く。晴天の雪斜面を気持ち良く滑っていくが、なかなか御釜は見えない。雪庇のふちになっていると思われるところ(馬の背)まで滑り降り、ようやく見えた御釜は氷結していた。快晴の空に白がまぶしく、ひきこまれるような美しい景観。映像の光度を落とすと、細部がくっきりと見えてくる。真っ平らに凍った水面、それを円形に囲む傾斜した外輪。まるで彫刻のような自然の造形。神秘的。座り込み、ビールを飲みながら見とれる。
御釜
雪の上の影
帰り道の南蔵王
風は冷たいので余りゆっくりはしていられない。熊野岳の小屋まで登り返し、そこでシールを外して滑り降り、鞍部でスキーをかついで登る。昨年の教訓があり、ゆっくり登る。疲れはない。地蔵山手前のピークまで来て振り返ると、熊野岳から降りてくる人影が見える。小屋から降りてくる人、山頂から降りてくる人。
帰り道の熊野岳
人々と地蔵山
地蔵山頂上には大勢の人がいるようだが、帰りは寄らずに斜めに滑り降りる。
12時前に戻った山頂駅周辺は人だかりになっていて、地蔵山へもたくさん登っていた。山登りの人も、スキーヤーもボーダーも、一般観光らしき人たちも、真っ白な地蔵山の樹氷の横を点々と歩む。大自然のふところに抱かれる人々。
ゲレンデ
私はこれからはスキーだが、ザックを降ろして昼食にしようと下まで降りる。あれだけ時間があったのだから、刈田岳まで行っても良かった。ガイドにはライザ・スキー場に降りるコースとなっていたが、刈田岳まで行って戻ってきても良い。次回やってみよう。