仙人山 焼石連峰の北端、すばらしき景観

岩手県  882m  2018年10月21日

岩手県の山150

347

さらさらと

落ち葉が落ちる

ざくざくと

落ち葉を踏むと

すっかり秋の中にいる

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林道を少し歩くと「久那斗神社入口」「仙人山登山入口」という標識があり、右(西)の鳥居の先に続く道に入る。壊れそうな古い鳥居。

「秀衡街道入口」というのは、平安時代に藤原秀衡が秋田の横手から北上までをつないだ道で、金を運んだので黄金の道とも呼ばれたらしい。

近くを鉄道北上線が走っていて、トンネル手前の沢の上の高架橋の下をくぐる。帰りに電車が元気よく橋を渡っていった。高速道路もなんのその、ローカル鉄道はがんばっている。鉄道ファンは多いんだろうな。

北尾根の少し手前(東)に和賀仙人・姥スギがあった。東北森林局によると、高さ30m、樹齢900年以上、幹は三本に分かれ、中央の幹が落雷のためか欠損している」とある。力強い生命力が感じられる大木。

ナギの上端(二つ目の展望台)に達すると、北西の眼下に巨大な湯田ダムと錦秋湖が見え、東には北東尾根に隠れていた羽山の左半分が見えていた。

標高800mに達すると尾根の東側が絶壁になっており、今度は東の景観が一気に開ける。東のかなたにうっすら見えている双耳の山は早池峰だ。羽山はもう眼下にその全身が見えている。月山は、背後の高い山の手前にある円錐形のピーク。その麓には和賀川が流れ、石羽根ダムの湖が見える。そして南東には、夏油の山の一角が見えていた。素晴らしい景観!

そしてその少し先に、「展望台」という表示のある広い四つ目の展望台があった。それは東絶壁の中央にあり、夏油の前塚見山やオガラ森山、その背後の焼石・駒ヶ岳が見えた。

いつしか笹原の中の仙人山頂上に着く。周囲には低い灌木しかなく、二等三角点のそばにトライアングル・ポイントの割れた頂上標識が置かれていた。思いのほか簡素な頂上。頂上周囲は風が遮られ、陽がさしてぽかぽか暖かい。横になって少し昼寝。秋空に白い飛行機雲が伸びていく。

 いつしか笹原の中の仙人山頂上に着く。周囲には低い灌木しかなく、二等三角点のそばにトライアングル・ポイントの割れた頂上標識が置かれていた。思いのほか簡素な頂上。頂上周囲は風が遮られ、陽がさしてぽかぽか暖かい。横になって少し昼寝。秋空に白い飛行機雲が伸びていく。(写真は月山から見た仙人山。東絶壁やナギが良く見える)
 姥スギ: 力強い生命力が感じられる大木。
 東のかなたにうっすら見えている双耳の山は早池峰だ。羽山はもう眼下にその全身が見えている。
 秋空に白い飛行機雲が伸びていく。
ゲンノショウコ
ホコリタケ
  9:53 仙人山駐車場発10:35 姥スギ10:38 久那斗神社11:18 展望台2・石標670m・ナギ上端11:52 展望台4・東絶壁中央810m12:14 仙人山・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・登り2時間21分12:32 仙人山発12:45 展望台413:13 展望台213:43 久那斗神社13:45 姥スギ14:24 仙人山駐車場・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・往復4時間31分

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仙人山登山口はケミコン岩手、日立エーアイシーという工場の構内の西端の道をずっと奥(南)に入ったところにあり、工場の敷地に入っていくのは若干、抵抗がある。これも数年前に下見していたので、工場の西の入口で「仙人峠の姥スギ、久那斗神社奥宮入口」という表示を確認し、敷地内に入り、工場の西端の道を通っていく。数年前に駐車しようと思っていた場所は立ち入り禁止になっていたが、その奥に立派な「仙人山登山道駐車場」があり、既に2台が駐車していた。ここもまた人気のある山らしい。私もすぐに出発。駐車場の脇に小さなゲンノショウコ。

林道を少し歩くと「久那斗神社入口」「仙人山登山入口」という標識があり、右(西)の鳥居の先に続く道に入る。壊れそうな古い鳥居。「秀衡街道入口」というのは、平安時代に藤原秀衡が秋田の横手から北上までをつないだ道で、金を運んだので黄金の道とも呼ばれたらしい。西和賀町の案内地図を見ると、工場内の道もその秀衡街道の一部で、ここから久那斗神社(奥宮)までは登山道と同じ、そこから登山道と別れ、更に西に続いているらしい。当日はそうとは知らず、「秀衡街道って何?」と思いながら登山道を歩く。鳥居の前には「やまびこポスト」というのがあり、その中のノートに記入していく。近くを鉄道北上線が走っていて、そのトンネルもあるので、登山道はそのトンネルの上を越えるのだろうと思っていたが、実際にはトンネル手前の沢の上の高架橋の下をくぐる。高架橋の下には橋はなく、水の少ない沢を渡渉。えらく細い単線なので、もう運行していないのかなと思ったが、帰りに電車が元気よく橋を渡っていった。高速道路もなんのその、ローカル鉄道はがんばっている。鉄道ファンは多いんだろうな。沢を渡った先で高架橋脇を登り、その先で鉄道のすぐ横を歩く。駐車場があるのは仙人山の北にあるすさまじいナギの真下で、そのナギは登れないから、大きく西まで迂回していくが、ナギの真下の斜面を何度か大きくつづら折りで登る。その途中でキノコとりの男性に遭遇。頂上に向かっている人がいるという。キノコでいっぱいの袋の他に、ギョウジャニンニクを見つけたと言っていた。その先で小さな鳥居のある石像にお参り。仏像ではなく、神様の像のようだ。仙人山の北尾根の少し手前(東)に和賀仙人・姥スギがあった。東北森林局によると、高さ30m、樹齢900年以上、(幹回り1.15mというのは間違い?)幹は三本に分かれ、中央の幹が落雷のためか欠損している」とあるが、確かにこの幹回りの太さなら高さ100mくらいあってもいい感じ。だが、そんなに高いと雷の標的になってしまうのだろう。力強い生命力が感じられる大木。帰りに幹にタッチしてパワーを分けてもらう。そして北尾根への分岐点に久那斗神社があった。ここにも古い壊れそうな鳥居。社の前には久那斗神社の門標、仙人大権現の石標、寄進者の木板などが備えられている。お参りし、登山道に登る。因みに、秀衡街道はここから更に西に進んでいる。

このあたりで下ってくる男性に会ったと思う(もっと下だったかも)。まだ私は元気で、スタスタと登っていくが、傾斜はきつく、どこまでも続き、そろそろ限界。やがて上に鉄塔が見えてくる。この登山道は鉄塔監視路でもあるらしいが、この北尾根の530m付近にある鉄塔はなぜか地理院地図に記載がない。すっかり黄葉、紅葉の林を登り、あの大きな工場敷地がはるか眼下におもちゃのように見えている。その向こうに月山周辺の山並みが見えるが、どれが月山なのか分からない。白く光る反射板が二つ。少なくともそれがあるピークは月山ではない。立ち止まって休みながらの登りとなる。大きな石のところの最初の展望台で足を休めながら景色を撮影。この高さになると、月山周辺の山並みの中央に目立つ円錐形を見分けられるようになる。あれが月山に違いない。それは背後の高い山、明倉山900mや方面森749mよりは低いが、形の良い黄葉のピラミッド。ナギの上端(二つ目の展望台)に達すると石標が二つ。三角点ではない。そこからは北西の眼下に巨大な湯田ダムと錦秋湖が見え(ダムの上の山は黒森?)、東には北東尾根に隠れていた羽山の左半分が見えていた。ナギ上端からは緩い登りとなり、少し楽になるが、休みながらの登りは変わらず。そして標高800mに達すると尾根の東側が絶壁になっており、今度は東の景観が一気に開ける。東のかなたにうっすら見えている双耳の山は早池峰だ。羽山はもう眼下にその全身が見えている。月山は、背後の高い山、方面森749mや明倉山900mの手前にある円錐形のピーク。その麓には和賀川が流れ、石羽根ダムの湖が見える。そして南東には、月山から見えていた夏油の山の一角が見えていた。素晴らしい景観!

そしてその少し先に、「展望台」という表示のある広い四つ目の展望台があった。それは東絶壁の中央にあり、夏油の前塚見山やオガラ森山、その背後の焼石・駒ヶ岳が見えた。夏油の二つの山は昨年も羽山の縦走路から見たが、まだ登ったことがない。登山道のない山だが、なんとかして登ってみたいものだ。再び紅葉・黄葉の林に入り、あと500mをとぼとぼ登る。道脇に薄茶色のキノコを見つけ、これは食べられそうだと直感してコンビニ袋に入れる。穴のあいたのはホコリタケ。(結局、採ったキノコは食べなかった。ニガクリタケだったかも。)その先は足の疲れも忘れて道端を見ながらキノコを探しながらゆっくり登り、いつしか笹原の中の仙人山頂上に着く。周囲には低い灌木しかなく、二等三角点のそばにトライアングル・ポイントの割れた頂上標識が置かれていた。ここまでの派手な道筋に比べると思いのほか簡素な頂上。高度が上がるにつれ風が強くなっていたが、頂上周囲は風が遮られ、陽がさしてぽかぽか暖かい。横になって少し昼寝。秋空に白い飛行機雲が伸びていく。

帰りもガーデン手袋をはめてスティックなしで降りる。スティックがあったほうが足への負担は減るだろうが、スティックを使えないところが多い。姥スギの先で刈り払い機をもった老夫婦に会う。久那斗神社まで刈り払いしていたようだ。ご苦労さん。鉄道の下をくぐるとき、列車がやってきた。1両だったと思うが、警笛を鳴らして元気よく走っていった。景勝園に風呂に入りに行く。車は多かったが、風呂には2~3人。露天はないが熱くて広い湯。この後、しばらくしてから足がつり、翌週はしばらく足が痛かった。景勝園には見事ないろどりのキク(ゴールドマリー)やベゴニア。

工場の西口

仙人山登山口はケミコン岩手、日立エーアイシーという工場の構内の西端の道をずっと奥(南)に入ったところにあり、工場の敷地に入っていくのは若干、抵抗がある。これも数年前に下見していたので、工場の西の入口で「仙人峠の姥スギ、久那斗神社奥宮入口」という表示を確認し、敷地内に入り、工場の西端の道を通っていく。数年前に駐車しようと思っていた場所は立ち入り禁止になっていたが、その奥に立派な「仙人山登山道駐車場」があり、既に2台が駐車していた。ここもまた人気のある山らしい。私もすぐに出発。駐車場の脇に小さなゲンノショウコ。

姥スギと久那斗神社の道標

仙人山駐車場

ゲンノショウコ

秀衡街道入口の標識

久那斗神社入口の標識と鳥居

林道を少し歩くと「久那斗神社入口」「仙人山登山入口」という標識があり、右(西)の鳥居の先に続く道に入る。壊れそうな古い鳥居。「秀衡街道入口」というのは、平安時代に藤原秀衡が秋田の横手から北上までをつないだ道で、金を運んだので黄金の道とも呼ばれたらしい。西和賀町の案内地図を見ると、工場内の道もその秀衡街道の一部で、ここから久那斗神社(奥宮)までは登山道と同じ、そこから登山道と別れ、更に西に続いているらしい。当日はそうとは知らず、「秀衡街道って何?」と思いながら登山道を歩く。鳥居の前には「やまびこポスト」というのがあり、その中のノートに記入していく。近くを鉄道北上線が走っていて、そのトンネルもあるので、登山道はそのトンネルの上を越えるのだろうと思っていたが、実際にはトンネル手前の沢の上の高架橋の下をくぐる。高架橋の下には橋はなく、水の少ない沢を渡渉。えらく細い単線なので、もう運行していないのかなと思ったが、帰りに電車が元気よく橋を渡っていった。高速道路もなんのその、ローカル鉄道はがんばっている。鉄道ファンは多いんだろうな。沢を渡った先で高架橋脇を登り、その先で鉄道のすぐ横を歩く。

仙人大権現と仙人大杉の説明

やまびこポスト

薄紫のヨメナ(シオン?)

アキノキリンソウ

鉄道の下

鉄道北上線

石像

森の巨人たち100選、和賀仙人・姥スギの標識

姥スギ

駐車場があるのは仙人山の北にあるすさまじいナギの真下で、そのナギは登れないから、大きく西まで迂回していくが、ナギの真下の斜面を何度か大きくつづら折りで登る。その途中でキノコとりの男性に遭遇。頂上に向かっている人がいるという。キノコでいっぱいの袋の他に、ギョウジャニンニクを見つけたと言っていた。その先で小さな鳥居のある石像にお参り。仏像ではなく、神様の像のようだ。仙人山の北尾根の少し手前(東)に和賀仙人・姥スギがあった。東北森林局によると、高さ30m、樹齢900年以上、(幹回り1.15mというのは間違い?)幹は三本に分かれ、中央の幹が落雷のためか欠損している」とあるが、確かにこの幹回りの太さなら高さ100mくらいあってもいい感じ。だが、そんなに高いと雷の標的になってしまうのだろう。力強い生命力が感じられる大木。帰りに幹にタッチしてパワーを分けてもらう。そして北尾根への分岐点に久那斗神社があった。ここにも古い壊れそうな鳥居。社の前には久那斗神社の門標、仙人大権現の石標、寄進者の木板などが備えられている。お参りし、登山道に登る。因みに、秀衡街道はここから更に西に進んでいる。

姥スギ

久那斗神社

仙人大権現の石標

鉄塔

最初の展望台の石(標高590m付近)

このあたりで下ってくる男性に会ったと思う(もっと下だったかも)。まだ私は元気で、スタスタと登っていくが、傾斜はきつく、どこまでも続き、そろそろ限界。やがて上に鉄塔が見えてくる。この登山道は鉄塔監視路でもあるらしいが、この北尾根の530m付近にある鉄塔はなぜか地理院地図に記載がない。すっかり黄葉、紅葉の林を登り、あの大きな工場敷地がはるか眼下におもちゃのように見えている。その向こうに月山周辺の山並みが見えるが、どれが月山なのか分からない。白く光る反射板が二つ。少なくともそれがあるピークは月山ではない。立ち止まって休みながらの登りとなる。大きな石のところの最初の展望台で足を休めながら景色を撮影。この高さになると、月山周辺の山並みの中央に目立つ円錐形を見分けられるようになる。あれが月山に違いない。それは背後の高い山、明倉山900mや方面森749mよりは低いが、形の良い黄葉のピラミッド。

眼下の工場

半身の羽山

月山と周囲の山々

月山(上の写真の拡大)

二つ目の展望台の石標(標高670m付近)

ナギの上端(二つ目の展望台)に達すると石標が二つ。三角点ではない。そこからは北西の眼下に巨大な湯田ダムと錦秋湖が見え(ダムの上の山は黒森?)、東には北東尾根に隠れていた羽山の左半分が見えていた。ナギ上端からは緩い登りとなり、少し楽になるが、休みながらの登りは変わらず。そして標高800mに達すると尾根の東側が絶壁になっており、今度は東の景観が一気に開ける。東のかなたにうっすら見えている双耳の山は早池峰だ。羽山はもう眼下にその全身が見えている。月山は、背後の高い山、方面森749mや明倉山900mの手前にある円錐形のピーク。その麓には和賀川が流れ、石羽根ダムの湖が見える。そして南東には、月山から見えていた夏油の山の一角が見えていた。素晴らしい景観!

石羽根ダム

湯田ダム

月山と工場全景

黄葉の林

 展望台3からの景観: 月山、早池峰、石羽根ダム、羽山

早池峰と羽山

展望台4の標識

そしてその少し先に、「展望台」という表示のある広い四つ目の展望台があった。それは東絶壁の中央にあり、夏油の前塚見山やオガラ森山、その背後の焼石・駒ヶ岳が見えた。夏油の二つの山は昨年も羽山の縦走路から見たが、まだ登ったことがない。登山道のない山だが、なんとかして登ってみたいものだ。再び紅葉・黄葉の林に入り、あと500mをとぼとぼ登る。道脇に薄茶色のキノコを見つけ、これは食べられそうだと直感してコンビニ袋に入れる。穴のあいたのはホコリタケ。(結局、採ったキノコは食べなかったのだが、)その先は足の疲れも忘れて道端を見ながらキノコを探しながらゆっくり登り、いつしか笹原の中の仙人山頂上に着く。周囲には低い灌木しかなく、二等三角点のそばにトライアングル・ポイントの割れた頂上標識が置かれていた。ここまでの派手な道筋に比べると思いのほか簡素な頂上。高度が上がるにつれ風が強くなっていたが、頂上周囲は風が遮られ、陽がさしてぽかぽか暖かい。横になって少し昼寝。秋空に白い飛行機雲が伸びていく。

 展望台4からの景観: 早池峰、羽山、前塚見山、オガラ森山、駒ヶ岳

前塚見山とオガラ森山

羽山

食べなかったキノコ(ニガクリタケ?)

ホコリタケ

仙人山頂上

三角点と割れた頂上標識

飛行機雲

景勝園のキク(ゴールドマリー)

帰りもガーデン手袋をはめてスティックなしで降りる。スティックがあったほうが足への負担は減るだろうが、スティックを使えないところが多い。姥スギの先で刈り払い機をもった老夫婦に会う。久那斗神社まで刈り払いしていたようだ。ご苦労さん。鉄道の下をくぐるとき、列車がやってきた。1両だったと思うが、警笛を鳴らして元気よく走っていった。景勝園に風呂に入りに行く。車は多かったが、風呂には2~3人。露天はないが熱くて広い湯。この後、しばらくしてから足がつり、翌週はしばらく足が痛かった。景勝園には見事ないろどりのキクやベゴニア。

景勝園のベゴニア