藤里駒ヶ岳 秋田白神の盟主
秋田県 1,158m 2006年6月17日
東北百名山
306
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ダムの上を通り、立派なキャンプ場を過ぎるといよいよ砂利林道。延々とセカンド、ロウで進み、途中で行く手の樹間に一瞬見えた緑のピークが藤里駒ヶ岳に違いない。東側の急峻な部分が隠れ、西側の緩やかな背中の藤駒。
上空の厚い雲の下に見えていたのは冷水岳から尾太岳、陣場岳の白神山地東端の山々。その奥の山々は霞んでいる。尾太岳のピラミッドはよく目立つ。
ここから見る岩木山も独特。残雪の山体を少し左に傾け、右裾を長く伸ばした優雅な姿。
西の行く手に藤駒が立っている。緩やかな西の背を持ち、東側が切れ落ちた非対称の姿。
広い頂上だが、ザックを置いて方位盤に腰掛ける。誰も来ないだろうと思っていたら、いきなり西の登山道からナタを腰に下げたじいさんが現れた。青森の登山口から来たのだろうか。折れた切り株をどっこらしょと持ってきてそれに座り、おにぎりを出して食べている。豪快。
駆け足の登山だったが、藤里駒ヶ岳に登ったのはこのとき一度だけ。だが、この後、他の山の頂上から、稜線から、車道から、数限りなくこの山を見た。藤里駒ヶ岳は、どこから見てもすぐ分かる、独特の姿をしている。秋田白神の盟主にもう一度、登らなければ。
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ついに梅雨に入り全国雨、全休にしようと思っていたが、秋田のみ晴の予報。日本海側が晴のようなので秋田白神に行く。
小坂インターで降りると、交差点に忠犬ハチ公の大館市案内。渋谷に銅像の立っているハチ公の故郷は実は大館とのこと。大館の北側にできた道路を通り、七座山のところを過ぎ、立体交差を右折して素波里湖方面に向かう。前方に秋田白神らしき山並みが見えるがどれがどの山かは不明。ずっと舗装路を進み、ダムの上を通り、素波里国民休養地に着く。立派なキャンプ場(帰りにはテントを張ってる人たちがいた)。ここを過ぎるといよいよ砂利林道。延々とセカンド、ロウで進み、樺岱林道のところで小岳と藤里駒の分岐。登って行くとキノコとり、山菜とりの車多数。途中で行く手の樹間に一瞬見えた緑のピークが藤里駒ヶ岳に違いない。東側の急峻な部分が隠れ、西側の緩やかな背中の藤駒。最奥に駐車場所があり、奥に止めて用意。しかし、登山口が分からず、少し迷う。樺岱林道の入口に登山口表示があったが、林道から登山道への標識は番号以外何も無し。雨でぬかるんだ道に足跡がたくさん着いていたが、登山の人は皆無だった。
車のところでワイワイ騒いでいた山菜取りの一行は去り、静かになった山道を登る。登っていく途中でも何人か山菜取りの人に会う。やたらラジオを鳴らしているのはクマよけのためだろうか。植林を抜けてブナの林になったあたりがブナ平というらしく、復路で古い標識を見る。やがて道は乾き、人気もなくなり、残雪が出てくる。残雪を辿っていって道を間違え、少し戻る。そこから少し登ったところに標識があり、樺岱ピークとある。藤駒の二つ手前のピークのようだ。左手の樹間に藤駒が見えてきた。白神岳らしき残雪のある山も垣間見えていたが、藤駒の頂上に行けば存分に見えるだろうと思い写さず。鞍部に下りて登り返すと文字の無い杭の立つ峠に出る。ここが前岳だろう。ヤブを5分ほど行くと前岳頂上とガイドにあったが、止めておく。北側に岩木山と尾太岳が見える。上空の厚い雲の下に見えていたのは冷水岳から尾太岳、陣場岳の白神山地東端の山々。その奥の山々は霞んでいる。尾太岳のピラミッドはよく目立つ。
ここから見る岩木山も独特。残雪の山体を少し左に傾け、右裾を長く伸ばした優雅な姿。一枚しか写真を撮らなかったのが悔やまれる。ここから先、雲で見えなくなってしまった。西の行く手に藤駒が立っている。緩やかな西の背を持ち、東側が切れ落ちた非対称の姿。すぐ近くに見えたが意外に遠く、鞍部ではピークを三つほど登ったり降りたりする。藤駒が真正面に見えてきて、ピークの少し下に白く禿げた箇所があり、そこがロープとハシゴのあるガレ場だった。階段をつけた名残らしき鉄棒の打ち込みを足場に登り、足がかりの全く無いところではロープを頼りに登る。ハシゴを登ってピークに達したと思ったら次のピークがあり、その先にポストと頂上標識があった。
ガイドによると三角点はまだ先のはずなので進む。(ポストの分岐を南に下ると、祠があったらしいが、行かず)果たしてその先に三角点と立派な頂上標識があった。四方の視界が開けているが、残念ながらガスが出ており崖下以外は見えない。広い頂上だが、ザックを置いて方位盤に腰掛ける。誰も来ないだろうと思っていたら、いきなり西の登山道からナタを腰に下げたじいさんが現れた。青森の登山口から来たのだろうか。折れた切り株をどっこらしょと持ってきてそれに座り、おにぎりを出して食べている。豪快。眺めも無し、食事は小岳でと思っていたので早々に頂上を立つ。降りている途中でパラパラと音がしていたが、果たして雨が降り出し、前岳を過ぎたあたりでレインウェアを着込み、ザックカバーをかける。にわか雨のようで、すぐに雨は弱くなり、少し雲が取れて見えるようになった白神を樹間から写す。過去の経験で雨が止んでもレインウェアは脱がない。木の葉に雨粒がついており、それが乾いてしまうまでは雨が降ってるのとほとんど変わらない。
ぬかるみのブナ平(の標識あり。登りのときは写さず)に達すると、ガサゴソまだ山菜とりの音がしていたが、人影はなし。ラジオの音もなし。駐車地点の車も減っていて、開いたスペースで車を方向転換して林道を下る。雨は完全に上がり、雲も切れて晴間が見えてきた。一旦あきらめた小岳に向かって車を走らせる。
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駆け足の登山だったが、藤里駒ヶ岳に登ったのはこのとき一度だけ。だが、この後、他の山の頂上から、稜線から、車道から、数限りなくこの山を見た。藤里駒ヶ岳は、どこから見てもすぐ分かる、独特の姿をしている。秋田白神の盟主にもう一度、登らなければ。
大館市案内
ついに梅雨に入り全国雨、全休にしようと思っていたが、秋田のみ晴の予報。日本海側が晴のようなので秋田白神に行く。
小坂インターで降りると、交差点に忠犬ハチ公の大館市案内。渋谷に銅像の立っているハチ公の故郷は実は大館とのこと。大館の北側にできた道路を通り、七座山のところを過ぎ、立体交差を右折して素波里湖方面に向かう。
素波里ダム
前方に秋田白神らしき山並みが見えるがどれがどの山かは不明。ずっと舗装路を進み、ダムの上を通り、素波里国民休養地に着く。立派なキャンプ場(帰りにはテントを張ってる人たちがいた)。ここを過ぎるといよいよ砂利林道。延々とセカンド、ロウで進み、樺岱林道のところで小岳と藤里駒の分岐。登って行くとキノコとり、山菜とりの車多数。途中で行く手の樹間に一瞬見えた緑のピークが藤里駒ヶ岳に違いない。東側の急峻な部分が隠れ、西側の緩やかな背中の藤駒。最奥に駐車場所があり、奥に止めて用意。しかし、登山口が分からず、少し迷う。樺岱林道の入口に登山口表示があったが、林道から登山道への標識は番号以外何も無し。雨でぬかるんだ道に足跡がたくさん着いていたが、登山の人は皆無だった。
素波里湖
藤里駒ヶ岳
途中で行く手の樹間に一瞬見えた緑のピークが藤里駒ヶ岳に違いない。東側の急峻な部分が隠れ、西側の緩やかな背中の藤駒。
登山口標識
植林の道
車のところでワイワイ騒いでいた山菜取りの一行は去り、静かになった山道を登る。登っていく途中でも何人か山菜取りの人に会う。やたらラジオを鳴らしているのはクマよけのためだろうか。植林を抜けてブナの林になったあたりがブナ平というらしく、復路で古い標識を見る。やがて道は乾き、人気もなくなり、残雪が出てくる。残雪を辿っていって道を間違え、少し戻る。そこから少し登ったところに標識があり、樺岱ピークとある。藤駒の二つ手前のピークのようだ。左手の樹間に藤駒が見えてきた。白神岳らしき残雪のある山も垣間見えていたが、藤駒の頂上に行けば存分に見えるだろうと思い写さず。鞍部に下りて登り返すと文字の無い杭の立つ峠に出る。ここが前岳だろう。ヤブを5分ほど行くと前岳頂上とガイドにあったが、止めておく。
ブナ平の標識
樺岱ピークの標識
樹間の藤里駒ヶ岳
尾太岳
北側に岩木山と尾太岳が見える。上空の厚い雲の下に見えていたのは冷水岳から尾太岳、陣場岳の白神山地東端の山々。その奥の山々は霞んでいる。尾太岳のピラミッドはよく目立つ。
前岳の先から北の景観: 藤里駒ヶ岳・北尾根、冷水岳?1,098m峰、雲の中の岩木山、尾太岳、陣岳、陣場岳
岩木山
ここから見る岩木山も独特。残雪の山体を少し左に傾け、右裾を長く伸ばした優雅な姿。一枚しか写真を撮らなかったのが悔やまれる。ここから先、雲で見えなくなってしまった。
藤里駒ヶ岳
西の行く手に藤駒が立っている。緩やかな西の背を持ち、東側が切れ落ちた非対称の姿。すぐ近くに見えたが意外に遠く、鞍部ではピークを三つほど登ったり降りたりする。藤駒が真正面に見えてきて、ピークの少し下に白く禿げた箇所があり、そこがロープとハシゴのあるガレ場だった。階段をつけた名残らしき鉄棒の打ち込みを足場に登り、足がかりの全く無いところではロープを頼りに登る。ハシゴを登ってピークに達したと思ったら次のピークがあり、その先にポストと頂上標識があった。
藤里駒ヶ岳
藤里駒ヶ岳への稜線
三角点と頂上標識
ガイドによると三角点はまだ先のはずなので進む。(ポストの分岐を南に下ると、祠があったらしいが、行かず)果たしてその先に三角点と立派な頂上標識があった。四方の視界が開けているが、残念ながらガスが出ており崖下以外は見えない。広い頂上だが、ザックを置いて方位盤に腰掛ける。誰も来ないだろうと思っていたら、いきなり西の登山道からナタを腰に下げたじいさんが現れた。青森の登山口から来たのだろうか。折れた切り株をどっこらしょと持ってきてそれに座り、おにぎりを出して食べている。豪快。眺めも無し、食事は小岳でと思っていたので早々に頂上を立つ。降りている途中でパラパラと音がしていたが、果たして雨が降り出し、前岳を過ぎたあたりでレインウェアを着込み、ザックカバーをかける。にわか雨のようで、すぐに雨は弱くなり、少し雲が取れて見えるようになった白神を樹間から写す。過去の経験で雨が止んでもレインウェアは脱がない。木の葉に雨粒がついており、それが乾いてしまうまでは雨が降ってるのとほとんど変わらない。
ぬかるみのブナ平(の標識あり。登りのときは写さず)に達すると、ガサゴソまだ山菜とりの音がしていたが、人影はなし。ラジオの音もなし。駐車地点の車も減っていて、開いたスペースで車を方向転換して林道を下る。雨は完全に上がり、雲も切れて晴間が見えてきた。一旦あきらめた小岳に向かって車を走らせる。
すぐに雨は弱くなり、少し雲が取れて見えるようになった白神を樹間から写す
長場内岳から見る藤里駒ヶ岳
問合せ・コメント等、メール宛先: kawabe.goro@meizan-hitoritabi.com