鷹ノ巣山、鎌倉寺山 里山周遊、クマさんごめんね

広島県  鷹ノ巣山922m、カンノ木山892m、鎌倉寺山613m  2013年11月1日

(鷹ノ巣山、鎌倉寺山)中国百名山

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R375を北上すると、やがて行く手に大きな丸い山が見えてくる。あれが鷹ノ巣山に違いない。駐車場の奥の車両通行止めの林道を登ると、登山道が横切っており、右折する。ここでこの日最初の人に出会う。

杉の植林帯の中を登り、次第に落葉樹林になり、頂上に着く。開けた鷹ノ巣山の頂上には、展望台のある避難小屋に一等三角点があった。黄葉がすばらしい。展望台に登ると、すっかり黄葉に取り囲まれていた。

頂上を北東方面に下ると、明治百年記念造林の表示があったが、マップには、このコルは久芳峠(くばだお)とある。軽いアップダウンを過ぎ、南側が開けた大岩がカンノ木山の頂上だった。

大岩に登ると、南西方向に鷹ノ巣山が見えた。丸みのある大きな山。あんなに遠くから歩いてきたのか。

行く手に標高はさほどではないが、険しそうな山が見えてきた。これが鎌倉寺山か、手強そうだ。もう時間も遅い(15時)ので、南西尾根ではなく、北登山道に向かう。

荒れた林道に古い登山口表示。登山道も荒れていて、鷹ノ巣とは様相が違う。頂上はもうすぐかなあ、と思っていたら表示があり、「3合目あたり」と書いてある。がっくり。

「7合目あたり」の表示の先で稜線分岐に達し、ようやく鎌倉寺山の頂上に着く。林の中、石標に古い頂上標識。ザックを下ろし、ひっくりかえって少し休む。帰路につくと、眼下の市街地にはもう明かりが灯っている。

林に入っていくあたりでヘッドランプを点灯。沢が近付いたあたりで、対岸の林の中に物音がする。たぶん鹿だろうと思い、ヘッドランプを左右に振り、フラッシュを焚こうとすると、唸り声が聞こえる。どうやら鹿ではなく熊のようだ。こいつはやばい、それ以上刺激しないようにして登山道を下る。

背後が気にはなったが、縄張りに入らなければ大丈夫だろう、淡々と歩いた方が安全だろうと思い、マイペースで歩く。登山口間近でルートが分からなくなって、あせる。幸い登山道は見つかり、車の中に入った時は心底ほっとした。

そもそもヘッドランプを振り回したのがまずかった。クマさんごめんね。

 R375を北上すると、やがて行く手に大きな丸い山が見えてくる。あれが鷹ノ巣山に違いない。
 行く手に標高はさほどではないが、険しそうな山が見えてきた。これが鎌倉寺山か、手強そうだ。
 鷹ノ巣山: 展望台に登ると、すっかり黄葉に取り囲まれていた。
 南側が開けた大岩がカンノ木山の頂上だった。
鎌倉寺山の頂上標識
 鎌倉寺山: 帰路につくと、眼下の市街地にはもう明かりが灯っている
(鷹ノ巣山)12:01 駐車地点1(県央の森)発12:51 鷹ノ巣山・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・登り50分12:58 鷹ノ巣山発13:44 カンノ木14:23 駐車地点1(県央の森)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・周回2時間22分(鎌倉寺山)15:15 駐車地点2発15:53 ロスト16:14 登山道復帰17:04 稜線分岐17:13 鎌倉寺山・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・登り1時間58分17:17 鎌倉寺山発17:24 稜線分岐18:03 駐車地点2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・往復2時間48分

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(鷹ノ巣山)

西条インターで高速を降り、R375を北上すると、やがて行く手に大きな丸い山が見えてくる。あれが鷹ノ巣山に違いない。山に向かう道に左折し、細い舗装路を進む。右手に見えたのはカンノ木山だろうか。やがて鷹ノ巣山の表示が現われ、駐車場に着く。マップにある3つの駐車場のうちの一つと思い、更に進むが、少し先にあった最奥と思われる駐車場は伐採作業中。最初の駐車場に停め、準備して歩き始める。先客の車3台。駐車場の奥の車両通行止めの林道を登ると、登山道が横切っており、右折する。どうやらもっと下に駐車場と登山口があるらしい。ここでこの日最初の人に出会う。杉の植林帯の中を登り、次第に落葉樹林になり、頂上に着く。開けた鷹ノ巣山の頂上には、展望台のある避難小屋に一等三角点があった。三瓶山、大佐山、白木山などの方位表示があるが、曇っていて遠景は見えない。しかし、黄葉がすばらしい。展望台に登ると、すっかり黄葉に取り囲まれていた。間口の開いたコンクリの避難小屋の中に登山ノートが置いてあり、日時と名前を記入しておく。

頂上を北東方面に下ると、すぐに植林帯となる。下り切ったコルには分岐表示があり、右が下山道。直進してカンノ木山に向かう(表示には「叶山」)。明治百年記念造林の表示があったが、マップには、このコルは久芳峠(くばだお)とある。カンノ木山への登山道はやや荒れ気味。キューブスピーカーでクリムゾンを鳴らしていくと、3人パーティが降りてくる。軽いアップダウンを過ぎ、南側が開けた大岩がカンノ木山の頂上だった。「公」と彫ってある石標に頂上標識。ここには三角点があるはずだが、この石標は図根三角点かもしれない。大岩に登ると、南西方向に鷹ノ巣山が見えた。丸みのある大きな山。あんなに遠くから歩いてきたのか。帰路につき、コル分岐から下山道に左折。最後は工事中でキャタピラのぬかるみを歩き、舗装路に出て、駐車地点に戻る。舗装路の途中に記念植樹の説明があり、そこの道を登った先に県央の地モニュメントが建っていたらしいが、行かなかった。駐車地点に戻ると、他の3台は全ていなくなっていた。計画よりもだいぶ早く戻ってきたので、隣の鎌倉寺山に行くことにする。カーナビ入力していると最初に登った林道から3人が降りてきた。カンノ木で会った3人かな、と思ったが、カンノ木では二人は子供だった。


(鎌倉寺山)

やや南に下ってから西に向かい、右折して北上していくと、行く手に標高はさほどではないが、険しそうな山が見えてきた。これが鎌倉寺山か、手強そうだ。鎌倉寺山は南西尾根の岩登りの記録が多く、そっちを登りたかったが、もう時間も遅い(15時)ので、南西尾根ではなく、北登山道に向かう。県道46の右手に鎌倉寺山の表示が見え、右折する。狭い舗装路を行くと砂利道となり、キャンプ場の先で道が荒れてくる。少し先に登山口表示が見えたので、少しバックして駐車し、出発。荒れた林道に古い登山口表示。登山道も荒れていて、鷹ノ巣とは様相が違う。荒れた登山道を歩いていくと沢にぶつかり、その先のルートが分からなくなる。沢を渡って左岸の斜面のわずかな踏跡をたどるがそれも消え、ついにヤブこぎとなる。尾根まで上がれば登山道があるかな、と思ってヤブ尾根まで上がるが、頂上は沢の右岸で、しかもまだまだ高く、遠い。引き返し、沢に戻ったが、ルートは見つからない。ダメだ、諦めようと登山道を下っていると、斜面を左に上がっていくルートを発見。テープもある。こっちが正しいルートだ。もうだいぶ時間を使ってしまったが、その登山道に入る。

ヤブの急坂の登り降りでだいぶくたびれていて、一度帰ろうと決めた後でまた登り始めたため、足取りは重い。もうあたりは暗くなり始めていたので、少し早いがザックを下ろしてヘッドランプを取り出す。ついでにペットボトルを飲み、一休みするが、腰は下ろさず。頂上はもうすぐかなあ、と思っていたら表示があり、「3合目あたり」と書いてある。がっくり。急坂を粘り強く登り、ようやく尾根上に達する。頂上まで約40分の表示。ここはまだ稜線ではない。眺めはよくなり、家屋や道路が眼下に見える。「7合目あたり」の表示の先で稜線分岐に達する。右に行くと「牛岩」という表示があり、マップによるとそっちが南西尾根だが、今回はパス。左折して頂上に向かう。マイナーピークを一つ越え、ようやく鎌倉寺山の頂上に着く。林の中、石標に古い頂上標識。ザックを下ろし、ひっくりかえって少し休む。

帰路につくと、眼下の市街地にはもう明かりが灯っている。稜線分岐を北口に右折し、7合目あたりを過ぎ、林に入っていくあたりでヘッドランプを点灯。沢が近付いたあたりで、対岸の林の中に物音がする。たぶん鹿だろうと思い、ヘッドランプを向けたがまだガサガサやっている。ヘッドランプを左右に振り、フラッシュを焚こうとすると、唸り声が聞こえる。どうやら鹿ではなく熊のようだ。こいつはやばい。それ以上刺激しないようにして登山道を下る。背後が気にはなったが、縄張りに入らなければ大丈夫だろう、淡々と歩いた方が安全だろうと思い、マイペースで歩く。登山口間近で、登山道を水が流れ、ぬかるんでいる部分でルートが分からなくなり、あせる。気を落ちつけて慎重に探し、幸い登山道は見つかった。まっくらな車道を歩いて駐車地点に戻り、いつものように着替えて車に乗り込む。車の中に入ったときは心底ほっとした。

クマの唸り声を聞いたのは怖かったが、そもそもヘッドランプを振り回したのがまずかった。クマさんごめんね。

(鷹ノ巣山)

鷹ノ巣山

西条インターで高速を降り、R375を北上すると、やがて行く手に大きな丸い山が見えてくる。あれが鷹ノ巣山に違いない。山に向かう道に左折し、細い舗装路を進む。右手に見えたのはカンノ木山だろうか。やがて鷹ノ巣山の表示が現われ、駐車場に着く。マップにある3つの駐車場のうちの一つと思い、更に進むが、少し先にあった最奥と思われる駐車場は伐採作業中。最初の駐車場に停め、準備して歩き始める。先客の車3台。

鷹ノ巣山


カンノ木山

駐車地点1(県央の森)

林道から登山道

植林の道

鷹ノ巣山頂上

駐車場の奥の車両通行止めの林道を登ると、登山道が横切っており、右折する。どうやらもっと下に駐車場と登山口があるらしい。ここでこの日最初の人に出会う。杉の植林帯の中を登り、次第に落葉樹林になり、頂上に着く。開けた鷹ノ巣山の頂上には、展望台のある避難小屋に一等三角点があった。三瓶山、大佐山、白木山などの方位表示があるが、曇っていて遠景は見えない。しかし、黄葉がすばらしい。展望台に登ると、すっかり黄葉に取り囲まれていた。間口の開いたコンクリの避難小屋の中に登山ノートが置いてあり、日時と名前を記入しておく。

 黄葉と頂上展望台

  

鷹ノ巣山の頂上標識

間口の開いた避難小屋

展望台から紅葉

鷹の巣山の紅葉

鷹ノ巣山登山ノート

カンノ木山に向かう

明治百年記念造林の表示

頂上を北東方面に下ると、すぐに植林帯となる。下り切ったコルには分岐表示があり、右が下山道。直進してカンノ木山に向かう(表示には「叶山」)。明治百年記念造林の表示があったが、マップには、このコルは久芳峠(くばだお)とある。カンノ木山への登山道はやや荒れ気味。キューブスピーカーでクリムゾンを鳴らしていくと、3人パーティが降りてくる。

カンノ木山頂上

軽いアップダウンを過ぎ、南側が開けた大岩がカンノ木山の頂上だった。「公」と彫ってある石標に頂上標識。ここには三角点があるはずだが、この石標は図根三角点かもしれない。大岩に登ると、南西方向に鷹ノ巣山が見えた。丸みのある大きな山。あんなに遠くから歩いてきたのか。

カンノ木山の頂上標識と石標

帰路につき、コル分岐から下山道に左折。最後は工事中でキャタピラのぬかるみを歩き、舗装路に出て、駐車地点に戻る。舗装路の途中に記念植樹の説明があり、そこの道を登った先に県央の地モニュメントが建っていたらしいが、行かなかった。駐車地点に戻ると、他の3台は全ていなくなっていた。計画よりもだいぶ早く戻ってきたので、隣の鎌倉寺山に行くことにする。カーナビ入力していると最初に登った林道から3人が降りてきた。カンノ木で会った3人かな、と思ったが、カンノ木では二人は子供だった。

鷹ノ巣山・・・・・カンノ木山より

(鎌倉寺山)

迫力の鎌倉寺山

やや南に下ってから西に向かい、右折して北上していくと、行く手に標高はさほどではないが、険しそうな山が見えてきた。これが鎌倉寺山か、手強そうだ。鎌倉寺山は南西尾根の岩登りの記録が多く、そっちを登りたかったが、もう時間も遅い(15時)ので、南西尾根ではなく、北登山道に向かう。県道46の右手に鎌倉寺山の表示が見え、右折する。狭い舗装路を行くと砂利道となり、キャンプ場の先で道が荒れてくる。

鎌倉寺山に近づく

駐車地点2

少し先に登山口表示が見えたので、少しバックして駐車し、出発。荒れた林道に古い登山口表示。登山道も荒れていて、鷹ノ巣とは様相が違う。荒れた登山道を歩いていくと沢にぶつかり、その先のルートが分からなくなる。沢を渡って左岸の斜面のわずかな踏跡をたどるがそれも消え、ついにヤブこぎとなる。尾根まで上がれば登山道があるかな、と思ってヤブ尾根まで上がるが、頂上は沢の右岸で、しかもまだまだ高く、遠い。引き返し、沢に戻ったが、ルートは見つからない。

鎌倉寺山登山口

「3合目あたり」の標識

ダメだ、諦めようと登山道を下っていると、斜面を左に上がっていくルートを発見。テープもある。こっちが正しいルートだ。もうだいぶ時間を使ってしまったが、その登山道に入る。ヤブの急坂の登り降りでだいぶくたびれていて、一度帰ろうと決めた後でまた登り始めたため、足取りは重い。もうあたりは暗くなり始めていたので、少し早いがザックを下ろしてヘッドランプを取り出す。ついでにペットボトルを飲み、一休みするが、腰は下ろさず。頂上はもうすぐかなあ、と思っていたら表示があり、「3合目あたり」と書いてある。がっくり。

「七合目あたり」の標識

急坂を粘り強く登り、ようやく尾根上に達する。頂上まで約40分の表示。ここはまだ稜線ではない。眺めはよくなり、家屋や道路が眼下に見える。「7合目あたり」の表示の先で稜線分岐に達する。

稜線分岐

稜線の紅葉


鎌倉寺山頂上

右に行くと「牛岩」という表示があり、マップによるとそっちが南西尾根だが、今回はパス。左折して頂上に向かう。マイナーピークを一つ越え、ようやく鎌倉寺山の頂上に着く。林の中、石標に古い頂上標識。ザックを下ろし、ひっくりかえって少し休む。


鎌倉寺山頂上標識

夜景

帰路につくと、眼下の市街地にはもう明かりが灯っている。稜線分岐を北口に右折し、7合目あたりを過ぎ、林に入っていくあたりでヘッドランプを点灯。沢が近付いたあたりで、対岸の林の中に物音がする。たぶん鹿だろうと思い、ヘッドランプを向けたがまだガサガサやっている。ヘッドランプを左右に振り、フラッシュを焚こうとすると、唸り声が聞こえる。どうやら鹿ではなく熊のようだ。こいつはやばい。

夜景

それ以上刺激しないようにして登山道を下る。背後が気にはなったが、縄張りに入らなければ大丈夫だろう、淡々と歩いた方が安全だろうと思い、マイペースで歩く。登山口間近で、登山道を水が流れ、ぬかるんでいる部分でルートが分からなくなり、あせる。気を落ちつけて慎重に探し、幸い登山道は見つかった。まっくらな車道を歩いて駐車地点に戻り、いつものように着替えて車に乗り込む。車の中に入ったときは心底ほっとした。

暗闇の登山口

クマの唸り声を聞いたのは怖かったが、そもそもヘッドランプを振り回したのがまずかった。クマさんごめんね。


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