仙磐山 水の音と風の囁き
岩手県 仙磐山1,016m、犬頭山852m 2017年9月9日
岩手の山150
263
おーい秋風さん、
今日も元気に吹いてるね
山の上に行ったら、少し休んでくれ
おーい秋風さん、
そんなに寂しいのかい
もうすぐ大勢が登っていくよ
そうしたら秋を連れてきてくれ
赤や黄に染まるまぶしいばかりの秋を
☁☁☁☁☁
沢沿いの林道には水の音がやかましかった。水は、林道にも流れていて、道の中央を深くえぐって流れていた。林道が沢から離れると、一時、静かになったが、沢に近づくと、また水の音がやかましくなった。騒々しいねえ。
沢筋を登りつめてゆくと、次第に水は口数が少なくなり、チョロチョロと文句を言っていたが、ついに黙り込む。私は一人、静かな涸沢の脇を黙々と登る。
稜線に上がると、風がざわざわと吹いていた。灌木の細尾根にある犬頭山の頂上標識の前に座っていると、冷たい風が吹いてきて、汗びっしょりの体が冷えてくる。さあ、もう行こう。四等三角点にもう一度挨拶して、先に進む。
仙磐山は大きな山で、まばらに灌木の生えた広い斜面が延々と続く。祠のある大岩の先の広い頂上で二つの三角点に挨拶し、トライアングルポイントの頂上標識の前で休んでいると、また冷たい風が吹いてきた。もう午後も遅い、帰れ、帰れ、というように。風にせかされ、私は帰路についた。
もう暗くなってきた林道に下ると、また水が騒ぎ始めた。もう水の流れはよく見えないが、ざわざわと動き続けている。リズミカルな水の音に身を任せ、私は歩き続けた。
周回11.8㎞、標高差1,185m
SSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSS
R283から左折して北に向かうと、正面に仙磐山が見えてくる。大きな丸い山。カーナビに従い、ダムの橋を渡るが、大回りになるので引き返し、橋の手前から北に進み、沢筋の林道起点に古い登山口表示発見してスペースに駐車。道端には小さなゲンノショウコ。林道入り口には、侵入禁止の黄色いテープが貼ってあった。まあ、気を付けて行こう。少し先に半分開いたゲートがあり、ここにも侵入禁止の標識。林道の中央が大きくえぐれて水が流れている。えぐれた林道の土手を歩き、崩壊箇所を過ぎると、砕石が置かれている広場があり、林道はつづら折りに登っている。ショートカットして林道の先に上がる。沢沿いの林道には水の音がやかましかった。水は、林道にも流れていて、道の中央を深くえぐって流れていた。林道が沢から離れると、一時、静かになったが、沢に近づくと、また水の音がやかましくなった。騒々しいねえ。
沢筋から離れると林道は歩きやすかったが、再び水が流れて中央がえぐれたところに出る。少し上に沢が流れ込んでおり、どうやら支沢を渡るところに埋めた土管が詰まり、支沢の水が流れ込んでいるらしい。その先に二つ目の長いつづら折りがあり沢を何度も横切るが。そこの土管は無事なものが多かった。林道の終点付近458m地点に仙磐山への道標があり、左の道に入る。沢筋を登りつめてゆくと、次第に水は口数が少なくなり、チョロチョロと文句を言っていたが、ついに黙り込む。私は一人、静かな涸沢の脇を黙々と登る。道は沢沿いを登る地点から崩壊し、やがて消滅。最初の休憩をとり、GPSの破線を見て、右の斜面に上がるが、踏み跡はまったくなし。
やわらかい急斜面を枝を掴んで登るが、この時にだいぶ足に負担がかかったと思う。ようやく稜線に達すると、踏み跡にテープ発見。安心する。まず、近い方の犬頭山に向かう。最初のピークから少し下り、登り返し、最高点と思われる地点の少し先に頂上標識と四等三角点があった。2度目の休憩。稜線に上がると、風がざわざわと吹いていた。灌木の細尾根にある犬頭山の頂上標識の前に座っていると、冷たい風が吹いてきて、汗びっしょりの体が冷えてくる。さあ、もう行こう。四等三角点にもう一度挨拶して、先に進む。
仙磐山に向かうと、樹間に大きな山影が見えていた。それはまだ2㎞のかなた。稜線の774mピークから尾根沿いに北西に下る踏跡はヤブになっていて行きどまり。GPSを見て引返し、正しい北東方向に下る。最低コルまで下ると、「左・仙磐山、右・犬頭山」の道標があった。ここにあるということは、ここに下山路があるのかもしれない。仙磐山は大きな山で、まばらに灌木の生えた広い斜面が延々と続く。林の中の薄ヤブの道は歩きやすいがルートが分かりにくく、GPSとテープを見ながら登る。足が痛く、立ち止まって時々休みながらの登り。途中に2箇所ほど傾斜の緩いところがあり、頂上手前で大きな岩を南側から越える。
林の中の広い平らな稜線に三角点があり、行ってみると主三角点だった。そこからやや左に進んだ最高地点に三角点と頂上標識があった。それはトライアングル・ポイントの頂上標識だったが、なぜか「千晩ヶ嶽」となっている。二つの三角点に挨拶し、トライアングルポイントの頂上標識の前で休んでいると、また冷たい風が吹いてきた。もう午後も遅い、帰れ、帰れ、というように。風にせかされ、私は帰路についた。二つの三角点に別れを告げる。
岩場をテープのある北側から越えてみると、岩場の陰に祠と宝剣があった。長い斜面を下っていくと次第に暗くなってきたので、ヘッドランプを出し、ウェストバッグに入れておく。明るいうちに林道崩壊点まで下っておきたい。最低コルから南に下ってみると、思った通り道がある。固い斜面を削って作った道で、荒れているが、何もない斜面に比べると、各段に歩きやすい。助かった。これでもう暗くなっても大丈夫だろう。最低コルからの下山路はつづら折りを何度も繰り返して下降し、やがて西側から崩壊点に達する。登るとき、崩壊点から西に上がればよかったのだが、道標がないと、それが最低コルまでつながっているとは分からないだろう。
458m道標の少し手前で4度目の休憩。ストレッチし、横になって足を伸ばす。もう暗くなってきた林道に下ると、また水が騒ぎ始めた。もう水の流れはよく見えないが、ざわざわと動き続けている。リズミカルな水の音に身を任せ、私は歩き続けた。つづら折りのあたりでだいぶ暗くなり、ヘッドランプを頭に付けるが、また少し明るくなり、最後までヘッドランプは点灯しなかった。駐車地点に着き、着替えている間に日が暮れる。
仙磐山
R283から左折して北に向かうと、正面に仙磐山が見えてくる。大きな丸い山。カーナビに従い、ダムの橋を渡るが、大回りになるので引き返し、橋の手前から北に進み、沢筋の林道起点に古い登山口表示発見してスペースに駐車。道端には小さなゲンノショウコ。林道入り口には、侵入禁止の黄色いテープが貼ってあった。まあ、気を付けて行こう。少し先に半分開いたゲートがあり、ここにも侵入禁止の標識。林道の中央が大きくえぐれて水が流れている。えぐれた林道の土手を歩き、崩壊箇所を過ぎると、砕石が置かれている広場があり、林道はつづら折りに登っている。ショートカットして林道の先に上がる。沢沿いの林道には水の音がやかましかった。水は、林道にも流れていて、道の中央を深くえぐって流れていた。林道が沢から離れると、一時、静かになったが、沢に近づくと、また水の音がやかましくなった。騒々しいねえ。
仙磐山
登山口標識
ゲンノショウコ
水の流れる道
ヘビイチゴ
沢筋から離れると林道は歩きやすかったが、再び水が流れて中央がえぐれたところに出る。少し上に沢が流れ込んでおり、どうやら支沢を渡るところに埋めた土管が詰まり、支沢の水が流れ込んでいるらしい。その先に二つ目の長いつづら折りがあり沢を何度も横切るが。そこの土管は無事なものが多かった。林道の終点付近458m地点に仙磐山への道標があり、左の道に入る。沢筋を登りつめてゆくと、次第に水は口数が少なくなり、チョロチョロと文句を言っていたが、ついに黙り込む。私は一人、静かな涸沢の脇を黙々と登る。道は沢沿いを登る地点から崩壊し、やがて消滅。最初の休憩をとり、GPSの破線を見て、右の斜面に上がるが、踏み跡はまったくなし。
犬頭山?
犬頭山頂上標識
やわらかい急斜面を枝を掴んで登るが、この時にだいぶ足に負担がかかったと思う。ようやく稜線に達すると、踏み跡にテープ発見。安心する。まず、近い方の犬頭山に向かう。最初のピークから少し下り、登り返し、最高点と思われる地点の少し先に頂上標識と四等三角点があった。2度目の休憩。稜線に上がると、風がざわざわと吹いていた。灌木の細尾根にある犬頭山の頂上標識の前に座っていると、冷たい風が吹いてきて、汗びっしょりの体が冷えてくる。さあ、もう行こう。四等三角点にもう一度挨拶して、先に進む。
犬頭山の四等三角点
樹間の仙磐山
仙磐山に向かうと、樹間に大きな山影が見えていた。それはまだ2㎞のかなた。稜線の774mピークから尾根沿いに北西に下る踏跡はヤブになっていて行きどまり。GPSを見て引返し、正しい北東方向に下る。最低コルまで下ると、「左・仙磐山、右・犬頭山」の道標があった。ここにあるということは、ここに下山路があるのかもしれない。仙磐山は大きな山で、まばらに灌木の生えた広い斜面が延々と続く。林の中の薄ヤブの道は歩きやすいがルートが分かりにくく、GPSとテープを見ながら登る。足が痛く、立ち止まって時々休みながらの登り。途中に2箇所ほど傾斜の緩いところがあり、頂上手前で大きな岩を南側から越える。
秋の太陽と仙磐山
主三角点
林の中の広い平らな稜線に三角点があり、行ってみると主三角点だった。そこからやや左に進んだ最高地点に三角点と頂上標識があった。それはトライアングル・ポイントの頂上標識だったが、なぜか「千晩ヶ嶽」となっている。二つの三角点に挨拶し、トライアングルポイントの頂上標識の前で休んでいると、また冷たい風が吹いてきた。もう午後も遅い、帰れ、帰れ、というように。風にせかされ、私は帰路についた。二つの三角点に別れを告げる。
トライアングルポイントの頂上標識
三角点と頂上標識
大岩の下の小さな鳥居と祠と宝剣
岩場をテープのある北側から越えてみると、岩場の陰に祠と宝剣があった。長い斜面を下っていくと次第に暗くなってきたので、ヘッドランプを出し、ウェストバッグに入れておく。明るいうちに林道崩壊点まで下っておきたい。最低コルから南に下ってみると、思った通り道がある。固い斜面を削って作った道で、荒れているが、何もない斜面に比べると、各段に歩きやすい。助かった。これでもう暗くなっても大丈夫だろう。最低コルからの下山路はつづら折りを何度も繰り返して下降し、やがて西側から崩壊点に達する。登るとき、崩壊点から西に上がればよかったのだが、道標がないと、それが最低コルまでつながっているとは分からないだろう。
最低コルの道標
458m道標の少し手前で4度目の休憩。ストレッチし、横になって足を伸ばす。もう暗くなってきた林道に下ると、また水が騒ぎ始めた。もう水の流れはよく見えないが、ざわざわと動き続けている。リズミカルな水の音に身を任せ、私は歩き続けた。つづら折りのあたりでだいぶ暗くなり、ヘッドランプを頭に付けるが、また少し明るくなり、最後までヘッドランプは点灯しなかった。駐車地点に着き、着替えている間に日が暮れる。
五葉温泉