唐倉山 苦行の里山
福島県 1,176m 2018年6月3日
会津百名山
312
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道標で林道から左折して左の土手に上がると、駐車場があった。正面に植林を伐採して裸になっている丘があり、その右奥に唐倉山が緑に包まれた姿で立っている。駐車場は伐採集積場利用らしいが、大きな案内、地図があり、池には水場やアヤメが咲いている。なんだか整備尽くされている雰囲気。
岩尾根の基部に到達し、少し上に黒いロープを発見。あれだ、と思いそこまで登る。黒いロープは岩に打ち込まれたハーケンに結ばれていたが、そこから上にはロープは見当たらない。ハーケンの頭を一つ見つけたがロープがない。自前のロープとハーネスがあれば、そのハーケンをビレイに使って登れたと思うが、今日はもってきていない。西コースを諦め、東コースに向かう。
東コースのある南尾根はGPSでマーキングしていて、100mくらいの距離なので、斜面をトラバースしていく。長く感じたが、やがて南尾根に達し、そこに登山道を発見。下まで降りていたら登山道を見つけるのに苦労しただろうから、トラバースしたのは正解だったと思う。
細尾根の登りは急だった。大博多山とときと違い、残置ロープを最大限に活用して登る。岩尾根には「石割桜」や「下りの千年松」という人情味のある名の木。
ずっと林の中で視界はなかったが、頂上の手前で何ヶ所か、西の景観が見えた。本日のハイライトは南西に白く輝く会津駒ヶ岳の連峰。見えていたのは北から坪入山、窓明山、三岩岳、会津駒ヶ岳、大戸沢岳そして左端には燧岳。青い空と緑の大地の間に連なる真っ白な連嶺をうっとり眺める。
そしてついにたどり着いた唐倉山の頂上には三等三角点と主三角点に地味な頂上標識があり、夏の日差しを浴びていた。
往復4.4㎞、標高差614m
KKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKK
R401の途中に唐倉山登山口の道標があり、桧枝岐に行く度に見ていた。ついに登る日がやってきた。伊南川を渡り、八久保沢沿いの林道に入る。ここも立派な舗装路が延々と続いており、道標もある。いくつか目の道標で林道から左折して左の土手に上がると、駐車場があった。正面に植林を伐採して裸になっている丘があり、その右奥に唐倉山が緑に包まれた姿で立っている。駐車場は伐採集積場利用らしいが、大きな案内、地図があり、池には水場やアヤメが咲いている。なんだか整備尽くされている雰囲気。ネット情報からは簡単でないと感じていたが、意外に楽勝かもしれない。
間違いようのない広い道が草地の中を山に向かって続いており、道端にはタニウツギ。しかし、駐車場の案内に明記してあった東コースへの分岐には気づかず通り過ぎる。「下山路」とされているからわざとそうしているのかもしれないが、道標も何もなく、初めてだと素通りするだろう。唐倉山に近づくと林の中となり、西尾根と南西尾根の間の谷を登っていくと、西尾根の上に切り立った岩尾根が見えてくる。なるほど、あれの上を歩くのか。あの上に上がるんだったらもっと左からだろうな、と思っていると、やがて道は左に向きを変え、西尾根に向かって急な登りとなる。
岩尾根の基部に到達し、このへんかな、と思ったがそこから登るのは難しそうだ。大きな木が倒れてた根っこのところをトラバースし、更に岩尾根の基部を左に進んでみるが、踏み跡というよりは獣道になっている。一度引返し、もう少し下にトラバース路がないか探るが、ない。倒木のところに戻ると、少し上に黒いロープを発見。あれだ、と思いそこまで登る。黒いロープは岩に打ち込まれたハーケンに結ばれていたが、そこから上にはロープは見当たらない。どうやって登るんだ?岩尾根の上を眺めていると、そこにハーケンの頭を一つ見つけた。だがロープがない。自前のロープとハーネスがあれば、そのハーケンをビレイに使って登れたと思うが、今日はもってきていない。そのルートは諦め、岩尾根の基部を西に歩いてみたが、やはり難しそうだ。西コースを諦め、東コースに向かう。
往路では東コースの入口が見当たらなかったことが気になり、取付きを考えながら下っていると、登ってくる人に出会った。「ロープが無かったので諦めた、もう一つのコースに向かう」旨を話して別れたが、あの人はその後、登れただろうか。東コース入口が分からずに通り過ぎると、また登り返さなくてはならない。そこで、早めに目星をつけ、東コースのある南西尾根を目指して登山道を離れる。南西尾根はGPSでマーキングしていて、100mくらいの距離なので、斜面をトラバースしていく。長く感じたが、やがて南西尾根に達し、そこに登山道を発見。よっしゃ、どんなもんだい。数秒間、自己満足にひたる。だが、下まで降りていたら登山道を見つけるのに苦労しただろうから、トラバースしたのは正解だったと思う。
登山道は南西尾根を離れて斜面をトラバースしてゆき、南尾根についたところに道標があった。そこで最初の休憩。そこは南尾根の東側(「南尾根・東」)で、そこから南尾根を左にトラバースしてゆき、南尾根の西側(「南尾根・西」)にある細尾根に取付く。その細尾根取付き手前のトラバース路の斜面が急で、踏跡が斜面に消えていて少しためらうが、積もった落ち葉の下の登山道は健在で、思ったより楽に通過。たどり着いた「南尾根・西」の細尾根の下にはロープが張ってあり、そこから細尾根を下らないようにしてあったが、そこからの細尾根の登りは急だった。大博多山とときと違い、残置ロープを最大限に活用して登る。岩尾根には「石割桜」や「下りの千年松」という人情味のある名の木。
ずっと林の中で視界はなかったが、頂上の手前で何ヶ所か、西の景観が見えた。すぐに分かったのは白い小さな残雪の丸山。その右にある横長は城郭朝日山らしい。そして本日のハイライトは南西に白く輝く会津駒ヶ岳の連峰。見えていたのは北から坪入山、窓明山、三岩岳、会津駒ヶ岳、大戸沢岳そして左端には燧岳。青い空と緑の大地の間に連なる真っ白な連嶺をうっとり眺める。そしてついにたどり着いた唐倉山の頂上には三等三角点と主三角点に地味な頂上標識があり、夏の日差しを浴びていた。北側が開けていて、R289とその上を走る車が小さく見えていた。すると、あそこからも唐倉山が見えるはずだ(この日、R289から前山の上に立つ唐倉山を見る。これが唐倉山だったのか)。登山道で会った男性は頂上にはいなかった。西尾根への踏み跡をたどって岩尾根まで行くことはできただろうが、もうこの日は下山することにした。
南尾根から南西尾根に戻ってからは、緩くなった傾斜の尾根を淡々と下り、だいぶ駐車場に近い尾根末端で草地に下る。尾根取付きには道標はなし。少し離れると、そこに登山道があるとは分からないだろう。駐車場に戻り、背後の唐倉山を見上げる。駐車場から見る唐倉山は緑に包まれたのどかな、平凡な山に見えるが、そこには切り立った岩尾根と、強烈な尾根登りが隠されていた。駐車場は強烈な夏の日差しになっており、車を日影に停めておいてよかった。温泉は道の駅きらら。
R289のトンネルを抜けると、那須連峰の旭岳をはじめ、同定できない山がたくさん。甲子トンネルを抜けた先にあるキョロロン村キャンプ場の駐車場で休憩。夏の陽射しを歩くと、ここにも花が少し咲いていた。
R401沿いの道標
R401の途中に唐倉山登山口の道標があり、桧枝岐に行く度に見ていた。ついに登る日がやってきた。伊南川を渡り、八久保沢沿いの林道に入る。ここも立派な舗装路が延々と続いており、道標もある。いくつか目の道標で林道から左折して左の土手に上がると、駐車場があった。正面に植林を伐採して裸になっている丘があり、その右奥に唐倉山が緑に包まれた姿で立っている。駐車場は伐採集積場利用らしいが、大きな案内、地図があり、池には水場やアヤメが咲いている。なんだか整備尽くされている雰囲気。ネット情報からは簡単でないと感じていたが、意外に楽勝かもしれない。
コース案内図
唐倉山
間違いようのない広い道が草地の中を山に向かって続いており、道端にはタニウツギ。しかし、駐車場の案内に明記してあった東コースへの分岐には気づかず通り過ぎる。「下山路」とされているからわざとそうしているのかもしれないが、道標も何もなく、初めてだと素通りするだろう。唐倉山に近づくと林の中となり、西尾根と南西尾根の間の谷を登っていくと、西尾根の上に切り立った岩尾根が見えてくる。なるほど、あれの上を歩くのか。あの上に上がるんだったらもっと左からだろうな、と思っていると、やがて道は左に向きを変え、西尾根に向かって急な登りとなる。
タニウツギ
樹間に見える岩尾根
ニガナ
ハーケンとロープ
岩尾根の基部に到達し、このへんかな、と思ったがそこから登るのは難しそうだ。大きな木が倒れてた根っこのところをトラバースし、更に岩尾根の基部を左に進んでみるが、踏み跡というよりは獣道になっている。一度引返し、もう少し下にトラバース路がないか探るが、ない。倒木のところに戻ると、少し上に黒いロープを発見。あれだ、と思いそこまで登る。黒いロープは岩に打ち込まれたハーケンに結ばれていたが、そこから上にはロープは見当たらない。どうやって登るんだ?岩尾根の上を眺めていると、そこにハーケンの頭を一つ見つけた。だがロープがない。自前のロープとハーネスがあれば、そのハーケンをビレイに使って登れたと思うが、今日はもってきていない。そのルートは諦め、岩尾根の基部を西に歩いてみたが、やはり難しそうだ。西コースを諦め、東コースに向かう。
ヘビイチゴ(orミツバツチグリorキジムシロor・・・)
フタリシズカ
ブナの林
往路では東コースの入口が見当たらなかったことが気になり、取付きを考えながら下っていると、登ってくる人に出会った。「ロープが無かったので諦めた、もう一つのコースに向かう」旨を話して別れたが、あの人はその後、登れただろうか。東コース入口が分からずに通り過ぎると、また登り返さなくてはならない。そこで、早めに目星をつけ、東コースのある南西尾根を目指して登山道を離れる。南西尾根はGPSでマーキングしていて、100mくらいの距離なので、斜面をトラバースしていく。長く感じたが、やがて南西尾根に達し、そこに登山道を発見。よっしゃ、どんなもんだい。数秒間、自己満足にひたる。だが、下まで降りていたら登山道を見つけるのに苦労しただろうから、トラバースしたのは正解だったと思う。
南尾根のトラバース路
登山道は南西尾根を離れて斜面をトラバースしてゆき、南尾根についたところに道標があった。そこで最初の休憩。そこは南尾根の東側(「南尾根・東」)で、そこから南尾根を左にトラバースしてゆき、南尾根の西側(「南尾根・西」)にある細尾根に取付く。その細尾根取付き手前のトラバース路の斜面が急で、踏跡が斜面に消えていて少しためらうが、積もった落ち葉の下の登山道は健在で、思ったより楽に通過。たどり着いた「南尾根・西」の細尾根の下にはロープが張ってあり、そこから細尾根を下らないようにしてあったが、そこからの細尾根の登りは急だった。大博多山とときと違い、残置ロープを最大限に活用して登る。岩尾根には「石割桜」や「下りの千年松」という人情味のある名の木。
岩尾根の一角
石割桜
城郭朝日山?
尾白山と丸山
岩尾根の道
城郭朝日山と会津朝日岳の一角?
大戸沢岳、会津駒ヶ岳、三岩岳、窓開山、坪入山
ずっと林の中で視界はなかったが、頂上の手前で何ヶ所か、西の景観が見えた。すぐに分かったのは白い小さな残雪の丸山。その右にある横長は城郭朝日山らしい。そして本日のハイライトは南西に白く輝く会津駒ヶ岳の連峰。見えていたのは北から坪入山、窓明山、三岩岳、会津駒ヶ岳、大戸沢岳そして左端には燧岳。青い空と緑の大地の間に連なる真っ白な連嶺をうっとり眺める。
燧岳
そしてついにたどり着いた唐倉山の頂上には三等三角点と主三角点に地味な頂上標識があり、夏の日差しを浴びていた。北側が開けていて、R289とその上を走る車が小さく見えていた。すると、あそこからも唐倉山が見えるはずだ(この日、R289から前山の上に立つ唐倉山を見る。これが唐倉山だったのか)。登山道で会った男性は頂上にはいなかった。西尾根への踏み跡をたどって岩尾根まで行くことはできただろうが、もうこの日は下山することにした。
南尾根から南の景観: 燧岳、大戸沢岳、会津駒ヶ岳、三岩岳、窓明山、坪入山
唐倉山頂上
三角点と岩尾根方面
頂上から見下ろすR289
頂上標識
七ヶ岳と黒岩山
登山口付近の伐採された山
西の景観: 燧岳、大戸沢岳、会津駒ヶ岳、三岩岳、窓明山、坪入山、雄白山、丸山
登山口の駐車場
ツクバネウツギ
下りの千年松
東コース入口(すぐ近くからだとなんとか分かる)
南尾根から南西尾根に戻ってからは、緩くなった傾斜の尾根を淡々と下り、だいぶ駐車場に近い尾根末端で草地に下る。尾根取付きには道標はなし。少し離れると、そこに登山道があるとは分からないだろう。駐車場に戻り、背後の唐倉山を見上げる。駐車場から見る唐倉山は緑に包まれたのどかな、平凡な山に見えるが、そこには切り立った岩尾根と、強烈な尾根登りが隠されていた。駐車場は強烈な夏の日差しになっており、車を日影に停めておいてよかった。温泉は道の駅きらら。
東コース入口(少し離れると、もう分からない)
ハルジオン
サギゴケでなくトキワハゼらしい
R289のトンネルを抜けると、那須連峰の旭岳をはじめ、同定できない山がたくさん。甲子トンネルを抜けた先にあるキョロロン村キャンプ場の駐車場で休憩。夏の陽射しを歩くと、ここにも花が少し咲いていた。
タニウツギ
ヘビイチゴ
シロバナトキワハゼ
アヤメ
唐倉山
唐倉山
R289から見る唐倉山
R289から見る唐倉山
中ノ森
船鼻山
旭岳
斉藤山
旭岳?
観音山と旭岳?
ミミナグサ
アカツメクサ
問合せ・コメント等、メール宛先: kawabe.goro@meizan-hitoritabi.com