20世紀における成長分野は、①政府、②医療、③教育、④余暇だった。しかもこの間、生産性や産出能力の伸びのうち、余暇の取り分が他の3つの分野を合わせたものに相当していた。
これら四つの部門は、先進国では、最も資本主義的な国においてさえ、GNPの半分以上をもっていく。
したがって、企業をはじめあらゆる組織が、自らの経営戦略を考える上で真っ先に検討すべきものが、これら4つの部門における諸々の変化である。今後数十年において、このいずれもが大きく変化することが確実である。(p59)
政府が成長分野だというのは少し違和感がありますが、ドラッカーは所得の再配分機能のことを指して「国民所得の30%〜50%が再配分され、支出配分に影響を与える」としています。
余暇については、20世紀初頭には年間3000時間といわれていた労働時間が現在では1500時間から1850時間まで短縮したことから、余暇が成長分野だとしたものです。しかし、すでに労働時間の減少は底をついたと見て、成長部門から衰退部門に転換することを予測しています。
教育については、少子化と人口減少という構造変化により、学校教育から継続教育への重心の移行が起こるため、今後も成長部門だろうとしています。
The four growth sectors during the 20th century were, respectively:Government,Health Care,Education,Leisure. With Leisure probably taking as much of the enormous expansion of economic productivity and output as the other three together.
And yet, together, they are well over half of a developed economy, even of the most “capitalist” one.
The trends of these four sectors are therefore the first thing strategy has to consider. And all four are certain to change greatly in the next decades.
2014/6/26