これらのことが意味することは何か。それは、個々の人間にとっては、同時にいくつかの組織構造の中で働くことが必要になるということである。ある仕事のためにはチームの一員として働き、同時に別の仕事のためには指揮命令系統の中で働く。すなわち、組織の構造とは、一人ひとりの人間にとって、あくまでも道具にすぎないということである。
さらに重要なこととして、それぞれの組織構造について、強みと弱みを知っておかなければならないということである。どのような仕事には、どのような組織構造が最も適しているか。そして仕事の性格の変化に対して、いつ構造を変えるべきか。(p15)
二つ前のセクションで「あらゆる組織が内部に多様な組織構造を持つ」と述べられていました。組織で働く個人の側から見ると、多様な組織構造に同時に所属する可能性があるということで、上記のように述べたのでしょう。
「一人ひとりにとって組織は道具にすぎない」という記述がありますが、これは「人は組織という道具を通して社会に貢献する」という意味に近いと思います。そして自分は社会に貢献している、社会から必要とされていると思える状況が、一人ひとりが生きる目的を持っていて、一人ひとりが幸せになれる道だとしているのではないでしょうか。
一人ひとりが組織構造の特徴と適用場面を理解しているというのは、理想的ではありますが、現実には難しいことです。また、組織構造について全員が論じていては仕事が進まなくなってしまうということもあるでしょう。でも、持ち場持ち場で日々現れる問題や不満を、少し周りの人との役割分担を変えることによって解決していくような日々の改善活動も、「組織を通じて社会に貢献する」ということにつながっていくと思います。
One implication: Individuals will have to be able to work at one and the same time in different organization structures. For one task they will work in a team. But for another task they will have to work—and at the same time—in a command and control structure.Organizations, in other words, will have to become part of the executive’s toolbox.
Even more important: We need to go to work on studying the strengths and the limitations of different organizations. For what tasks are what organizations most suitable? For what tasks are what organizations least suitable? And when, in the performance of a task, should we switch from one kind of organization to another?
2014/6/4