さらに今日では、これらの印刷メディアが、エレクトロニクスによる流通チャネルに進出している。いまや、500年前のアルドウス・マヌティウス以来最大の出版人は、インターネットによる本の通信販売で成功しているアマゾン・コムである。
専門誌も、インターネット版を編集し、有料で発信している。つまるところ、ITが印刷メディアを駆逐するのではなく、印刷メディアが印刷情報の流通チャネルとしてITを占領しつつある。
あと10年、20年を待つまでもなく、おそらく数年後には、両者(ITと流通チャネル)は一体となる。そしてそのときIT主導ではなく、会計士や出版人主導の本当の情報革命が起こる。(p125)
アマゾン自体は出版社ではなく、本から始まり日用品や衣料品まで販売する流通業だといえるでしょう。ここ数年では電子書籍とそれを再生するハードウェアやソフトウェアを販売して、印刷物の定義を変えつつあります。
まさに「流通チャネルが流通するもの自体を変える」ということが起きています。
今後起きるとされる流通とITの融合は、現在でいうクラウドコンピューティングという形で社会に浸透してきました。個人利用であればgoogleでありfacebookなどですし、企業利用でもクラウド上のグループウェアやデータセンターなどでしょうか。
高価な情報ツールに合わせて仕事をする時代から、安価になった情報ツールを使って「本当の」情報を適切に供給できるようになっているということだと思います。
And now the printed media are taking over the electronic channels. The fastest-growing book seller since Aldus Manutius five hundred years ago has been Amazon.com, which sells printed books over the Internet.
More and more of the specialty mass magazines now publish an “on-line” edition.Instead of IT replacing print, print is taking over the electronic technology as a distribution channel for PRINTED INFORMATION.
In the next few years—surely not much more than a decade or two—the two will converge. And that will be the REAL NEW INFORMATION REVOLUTION—led not by IT people, but by accountants and publishers.
2014/7/30