組織にはいくつかの守るべき原則がある。
第一に、組織は透明でなければならない。
第二に、組織には最終的な決定権を持つ者がいなければならない。
第三に、権限には責任が伴わなければならない。
第四に、誰にとっても上司は一人でなければならない。
第五に、階層の数は少なくしなければならない。(p14)
「組織が透明である」というのは、どの部署がどのような権限と責任を持つのかを組織で働く誰もが理解できるように明らかになっている、ということです。典型的には、組織図と職務分担書ということになるでしょうか。ただそれがあれば良いということではなく、内容が漏れなく重複なく正しいこと、最新であることが必要です。
第五に挙げられている階層の数については、一見、前のセクションで「ナンセンスだ」と切り捨てたことと矛盾しているようです。本セクションの中では「情報の中継点では、雑音が倍加されメッセージを半減させる」という例を挙げ階層を増やすことには弊害があるので、可能なかぎりフラットにすべきだとしています。
前のセクションでNGとしたのは、フラット化組織がどんな場面にもあう最も優れた組織だという主張に対してです。階層の数は少ないほうが良いけれども、少なくしただけで完成したと思うことの過ちを諌めたのだと思います。
There are indeed some “principles” of organization.
One is surely that organization has to be transparent.
Another principle I have already mentioned: Someone in the organization must have the authority to make the final decision in a given area.
It also is a sound principle that authority be commensurate with responsibility.
It is a sound principle that one person in an organization should have only one “master.”
It is a sound, structural principle to have the fewest layers.
2014/6/3