スマホでの動画撮影で起こるコンニャク現象の原因と対策

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空撮用ドローンJXD509Gの日本語版翻訳マニュアルと小改造

以前よりスマホホルダーに固定したiPhone6CB1100の走行動画を撮りYoutubeに動画を投稿しているのですが、最近になって再びいわゆるコンニャク現象で画面がユラユラ揺れるのが気になり始めました。

コンニャク現象は正式にはローリングシャッター現象とかローリングシャッター歪み順次シャッター効果と言われるそうです。

カメラと被写体の相対的な移動速度が大きいときに画像が歪む現象で、動画に限らず静止画でも起こります。

これはネット上で見つけた高速バスの窓から一般道を走る車を撮ったものですが、支柱やポールが大きく左に傾いてしまい上方ほど後ろに引き伸ばされています。

また高速で回る飛行機のプロペラがとんでもない形に変形してしまう映像もネット上にはたくさん登場します。

動画の場合はコンニャクを揺らすように画面が踊ります。

【 コンニャク現象の原因 】

コンニャク現象は昔のCCDカメラや放送などで使う業務用カメラでは起こらず、最近スマホなどにも普及したCMOS撮像素子の特有の現象です。

どちらのセンサーも入射されたを電荷に変換し電気信号として処理する点においては同じです。

CCDセンサーは各々のピクセルの電荷は隣接するピクセルと一斉に転送され、これを繰り返すことである瞬間の映像データをあたかもバケツリレーのように順次外部に信号を取り出します。

一方、スマホに搭載されているCMOS センサー(Complementary Metal Oxide Semiconductor、相補性金属酸化膜半導体)は各々のピクセルが独立して電荷を増幅したりデジタル変換する回路を持ち、デジタル信号として連続したデータを出力します。

CMOS センサーは個々のアンプの特性のばらつきによるピクセル間の不均一性を補正したりと複雑な画像処理を行う為にデジタル信号データの処理に時間がかかります。

このため昔のテレビの走査線のように上から下へ横方向に順次連続的に信号を処理していく過程で被写体が動いてしまうと、走査開始から終了までの遅延時間により画像のブレとして現れます。

尚、CMOSセンサーは構造が簡単で汎用半導体プロセスを共有できることからCCDと比べて安価なセンサーと言われています

(以上はネット情報の聞きかじりですので電子工学の専門家の方でおかしい点があればご連絡ください。)

【 コンニャク現象の対策~スマホホルダーを防振保持構造に改良 】

トイクワッドコプター(ドローン)にはまって空撮用ドローンJXD509Gの日本語版翻訳マニュアルと小改造でご紹介したようにドローンの搭載カメラを柔らかく保持するとプロペラのアンバランスによる振動の影響を全く受けないきれいな映像が撮れました。

そこで今回もスマホホルダーを改造してハンドルの振動をカメラに伝えにくいような構造にしてみました。

使った防振ゴムはバネナイトというものです。

粘着付きですが、いつもの接着剤で強力に張り付けました。

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①ホルダー取付け部に防振ゴムを追加

振動の回転中心になる部分です。

柔らかさを増すために4本の棒状に切って張り付けました。

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②角度調整用の球面ジョイント部に防振ゴムを追加

ホルダーの首を振る部分です。

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スマホをつかむ部分に防振ゴムを追加

二本の棒状に切って張り付けました。

【 ビフォァ&アフタァ 】

なんということでしょう!一目瞭然の効果が得られました。

【 その他の対策方法 】

スマホの保持構造による微妙な共振の話ですので、必ずしも今回成功した方法で全てうまくいくとは限りません。

ホルダーとハンドルの固定部だけではなくスマホを挟み込む機構にも多少のガタや緩みが有ります。

改造前に調べたり考えていたその他のコンニャク対策を紹介します。

手振れ防止機能をOFFにする

光学的な補正ではなく電子的な補正を行えるものもありますが、手振れ防止機能をONにするとそれだけ多くの信号処理が必要となる為にコンニャク現象が起こりやすくなることが考えられます。

フレームレートを上げる

iPhone6では標準の30fpsだけではなく60fpsに設定し滑らかな動画にすることができます。

fpsとは「1秒あたりのコマ数を表すフレームレートの単位」で、30fpsだったら1秒間に30コマの映像を記録します。

解像度を下げる

Youtubeは720P(ピクセル)が標準と言われていますが例えば640Pのように解像度を下げてみると効果があるかもしれません。

画素数が少なくなれば信号処理に要する時間が短くなるからです。

③エンジンのオルタネータの発生する電磁波を銅板などによって遮蔽する

【大成功】iPhone画面のノイズ揺れを改善でご紹介したようにスマホの裏側に銅版を貼ると間違いなくコンニャク現象は無くなりました。

しかし今考えると銅板による重量増加でスマホの共振点が変化してエンジンの振動に共振しなくなったという可能性も考えられます。

あるいはスマホホルダーの取り付けネジのトルクによってガタが無くなったりした為ということもあり得ます。

まぁ、結果オーライということで、今回はスマホホルダーの防振化でした。

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