【ここがポイント】すり抜けは違法なの?正しいすり抜け方法
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【関連ページ】
【ルールを守ったすり抜けをしましょう】
4輪車と比べてバイクの利点の一つとして渋滞のイライラをすり抜けによって減らせることはライダーなら誰も否定できないでしょう。
大型免許取り立てのころはすり抜けなんか絶対するか!と心に決めてツーリングに出発していました。
しかし走行距離が増えて他のライダーがすり抜けでスイスイと先に進むのを見ているうちに少しずつすり抜けをするようになってしまいました。
車と違ってバイクは低速では不安定で止まったり動いたりの渋滞がとても苦手な乗り物です。
したがってたとえ少し危険なすり抜けであっても止まらずに進み続けたいということもあります。
昔すり抜けの最中に急に車のドアを開けられて転倒したとか、すり抜けを失敗して後続の車に引かれてしまった記事を読んだ記憶があります。
そもそも「すり抜けって違法じゃないの?」という疑問を持っている人も多いと思います。
合法だと言い切れれば良心の呵責はないのですがひとことで言うとグレーゾーンが多いと思います。
もちろん安全重視で全くすり抜けをしないのも、多少の危険を覚悟してすり抜けをするのも個人の自由です。
しかしすり抜けをするにしても事故防止を最終目的とする道路交通法を熟知しているのといないのではその危険度が大きく異なると思います。
教習所ではバイクのすり抜けの仕方を詳しくは教わらなかった気がしますので、教本や知人から聞いた話、お巡りさんに捕まった時の教訓をもとに自分なりの見解をまとめてみました。
<免責おねがい事項>
法律はすべての細かいことまで規定できるわけではなく多少の解釈の幅もあるでしょうし、そもそも一般ライダーの小生が誤解している可能性も大いにあります。
なので頭から信じるのではなくおかしいと思ったら交番なり警察署なりで確認してください。
こちらもご参考にどうぞ⇒【注意】青切符と赤切符をもらわない為に
【黄色い車線は踏んだらアウト!】
すり抜けウンヌン以前の問題です。
センターラインにかぎらず信号手前の走行区分など黄色の車線は踏んだらアウトです。
センターラインの場合は「逆走」という2点減点(罰金1万5千円)の重い罪になってしまします。
例外としては
・反対車線のコンビニに入る時の右折などで横切る場合。
・見通しの良い道で工事車両や大型バスが止まっていて反対車線を通らないと進めない場合
などは除きます。
厳密にいうとラインを踏んでいなくても空中でハンドルやミラーがはみ出しても違反になりますので要注意です。⇒バイクで捕まりやすい違反
直進道でのすり抜け
【道路交通法では曖昧な扱い】
ずっと気になっていたすり抜けについて調べてみたのですが、そもそも道路交通法にはすり抜け行為そのものを禁止する条文は見当たりません。
すり抜けに関連する法律としては「追い越し違反」(道路交通法第28条)、「交差点付近追い越し禁止」(道路交通法第30条)、「割り込み」(道路交通法第32条)が有りました。
またこれらは時には同時に成り立つこともあるようです 。
【追い抜きと追い越し】
本題に入る前に追い抜きと追い越しとの違いを押さえておきましょう。
追い抜きは片側2車線以上の道路で車線を変更せずに隣の車線を走っている車を抜いたり、片側1車線の場合などに同じ車線内でセンターラインを越えずに前の車を抜く行為が、これに当たります。
要するに車線変更を伴わずに追い抜くことです。
バイクの場合に限りその小さな車幅サイズ故、こういった追い抜きも物理的に可能となり、それがバイク特有の利点にも繋がっているもののグレーゾーンとなる理由なのでしょう。
一方道路交通法では追い越しについて次のように定義されています。
「車両が他の車両等に追い付いた場合において、その進路を変えてその追い付いた車両等の側方を通過し、かつ、当該車両等の前方に出ることをいう。」
「進路を変えて」というのがミソでウィンカーを出して車線をまたいで他の車を追い抜く場合です。
もちろんウィンカーを出さずに車線を越えるから追い越しではないという言い訳は通用しません。
それはそれで別の違反です。念の為。
例えば片側2車線以上の道路でウィンカーを出し追い越し車線へ車線変更して前の車を抜く行為や、追い越し禁止又ははみ出し禁止(センターラインが黄色)でない片側1車線道路でウィンカーを出しセンターラインを越えて前の車を抜く行為が追い越しということになります。
すり抜けはこの同じ車線内でセンターラインを越えずに前の車を抜くという追い抜き行為の時と、車線をまたいでの追い越しの両方で発生する行為です。
(追越しの方法)第28条を見てみて下さい。
(追越しの方法)第28条
第28条 車両は、他の車両を追い越そうとするときは、その追い越されようとする車両(以下この節において「前車」という。)の右側を通行しなければならない。
2 車両は、他の車両を追い越そうとする場合において、前車が第25条第2項又は第34条第2項若しくは第4項の規定により道路の中央又は右側端に寄つて通行しているときは、前項の規定にかかわらず、その左側を通行しなければならない。
3 車両は、路面電車を追い越そうとするときは、当該車両が追いついた路面電車の左側を通行しなければならない。ただし、軌道が道路の左側端に寄つて設けられているときは、この限りでない。
4 前3項の場合においては、追越しをしようとする車両(次条において「後車」という。)は、反対の方向又は後方からの交通及び前車又は路面電車の前方の交通にも十分に注意し、かつ、前車又は路面電車の速度及び進路並びに道路の状況に応じて、できる限り安全な速度と方法で進行しなければならない。
すり抜けは、この追い越し行為と同等に見なされるので第28条が適用され、すり抜けの仕方によっては違反とみなされてしまうのです。
このように、バイクのすり抜け行為は追い越しと密接な関係にあるわけです
1~3項を要約すると、
1.走行中の追い越しは右側からしなければならない。
2.他の車両が道路の中央、又は右側に寄って通行している場合の追い越しは、左側からしなければならない。
ということになります。
渋滞中の高速道路でも同様で、路側帯をすり抜けていくバイク(初心者が多いです)も時々見かけますが、路側帯の走行は左側からの追い越しとなり間違いなく捕獲対象となります。
第4項ではできる限り安全な速度と方法で。ここが、ポイントになります。
できる限りという表現の曖昧さがグレーゾ-ンを生んでいます。
具体的には
・自分では道路交通法に則して追い抜きをしたつもりでも、客観的に見て危険な行為であると判断された場合は捕獲対象となり得てしまうというわけです。
・片側2車線道路で右車線から左車線へ車線変更してすぐに右車線へ戻ると、「左側からの追い越し行為」とみなされてしまう可能性があります。
・交差点内を走行中でのすり抜けは後述する「追い越し禁止区間での追い越し」とされてしまう場合があります。
・2車線以上ある道路の車線と車線の間を上手にすり抜けていくバイクをよく見かけますが「みだりに進路を変更している」と捉えられてしまったりします。
センターラインの上を走る行為が許されるはずは当然なく、この場合は2車線間をしっかりとウィンカーを出して進路変更しながら走る、つまり追い越ししながら走るのが無難でしょう。
追い越し走行には常に事故と罰金のリスクがつきまといます。
なので、追い越し走行をする場合は自分なりのルールを定めておく必要があります。
例えば私の場合は
・信号待ちで車が停まっている時には先頭に出たい気持ちを抑えて進路変更を伴うすり抜けはやらず、せいぜい道路左端の路側帯を安全なスピードでゆっくりすり抜ける。
急にドアを開ける車があるので注意力を集中させます。
・高速も含めて2車線以上の道路では少しでも車が流れている時はすり抜けをなるべくしない。すり抜けるなら追い越し可能区間では右側から車線をまたいで追い越す。
これはウィンカーも出さずに急に車線を変える車が時々いるからです。
渋滞で完全に止まっている時には車は物理的に車線変更が不可能なのですり抜けにとっては安全です。
という具合です。
しかしどんだけ注意深く走っても、捕獲しようと思っている人から見れば限りなく黒に近いグレーという場合もあります。
違反の点数が残り少なくなってきたり、私は絶対に捕まりたくない!という方はすり抜けを一切しないことをお薦めします。
バイクの利点であるすり抜けを安全と思われる範囲で有効に利用するか、何が何でも無難な運転に努めるかは自己判断・自己責任の世界です。
このページを読んで捕まったのはお前のせいだ!と怒りの矛先を私に向けないようよろしくお願いします。
交差点に近づいた時のすり抜け
【交差点手前での追い越し禁止】
信号が近づいてくるとそれまで白の点線だった車線が連続した白線になったり、黄色の線になったりします。
第30条では交差点内と手前30mの区間は追い越しが禁止です。
交差点は歩行者が道を渡れるところでもあり予期せぬ子供や自転車の飛び出しもしばしば見かけます。
また赤信号で車が止まる交差点は捕獲しやすいこともあってか、お巡りさんが待ち構えている可能性が多いところなので先頭に出たい気持ちをセーブしましょう。
(追越しを禁止する場所)第30条
第30条 車両は、道路標識等により追越しが禁止されている道路の部分及び次に掲げるその他の道路の部分においては、他の車両(軽車両を除く。)を追い越すため、進路を変更し、又は前車の側方を通過してはならない。
1.道路のまがりかど附近、上り坂の頂上附近又は勾配の急な下り坂
2.トンネル(車両通行帯の設けられた道路以外の道路の部分に限る。)
3.交差点(当該車両が第36条第2項に規定する優先道路を通行している場合における当該優先道路にある交差点を除く。)、踏切、横断歩道又は自転車横断帯及びこれらの手前の側端から前に30メートル以内の部分。
【割り込みの禁止】
交差点手前30mで気をつけなければならないことの2番目です。
車重の重たい車と違って、バイクの優れた運動能力の一つが瞬発的な加速力です。
渋滞の先頭の停止線でとまり、信号が赤から青に変わった直後にモタモタ加速する車をアッという間に引き離して自分専用の道路を走るのは実に爽快です。
制限速度さえ越えなければ加速度を取り締まる道路交通法はないので、安全さえ確認すれば大いに楽しむべきでしょう。
しかしスタートダッシュを望むあまり無理に先頭に出ようとするのは禁物です。
この状態ですと停止線違反にもなります。
(割り込みの禁止) 第32条
第32条「車両は、法令の規定若しくは警察官の命令により、又は危険を防止するため、停止し、若しくは停止しようとして徐行している車両等又はこれらに続いて停止し、若しくは徐行している車両等に追いついたときは、その前方にある車両等の側方を通過して当該車両等の前方に割り込み、又はその前方を横切ってはならない。」
停止線も2輪車専用と4輪車が分かれていて気兼ねなくスタートダッシュできる交差点もあります。
そのせいか停止線との間に車1台分ぐらいのスペースを開けて赤信号を待つ車も時々みかけます。
これがバイクにとってはとても危険な状態です。
なぜならこのスペースにバイクを移動すると割り込みや前方の横切りに相当してしまうからです。
わたしはこれで2回税金を納めました。
【右左折レーンでの通行区分違反】
交差点手前30mで気をつけなければならないことの3番目です。
交差点の手前30メートルだけ矢印で通行方向が指定されているところがあります。
さらに注意して見ると2つの種類があり、白線で通行区分帯が指定されているものと 黄色の線で通行区分が指定されているものです。
通行区分違反とは簡単に言うと、右折レーンから直進したり左折すれば通行区分違反になるというものです。
地面に描かれている道路標示は交差点において直進、左折または右折する場合における通行区分を意味する「進行方向別通行区分」を示しています。
「進行方向別通行区分」の道路標示等がある場合には車両が交差点において直進、左折または右折する場合においてその区分に従いあらかじめその指定された車両通行帯を通行しなければならないと規定されています(道路交通法35条)。
「この方向に進む車両はこの車線を通行してください(指定方向外進行禁止)」という意味になります。
進行方向別通行区分の道路標示で指定された通行でしか進行できないわけです。
すなわち、左折レーンから、左折しかできない、直進レーンから、直進しかできない、右折レーンから、右折しかできないのです。
交差点手前にある「進行方向別通行区分」に反する方向への進行は許されません。
この通行区分に違反すると、道路交通法35条違反になります。
ちなみに、違反に対する罰金は5万円以下、反則金は大型7千円、普通6千円、二輪6千円、原付5千円、違反点数は1点です。
(指定通行区分)第35条
第35条 車両(軽車両及び右折につき原動機付自転車が前条第五項本文の規定によることとされる交差点において左折又は右折をする原動機付自転車を除く)は、車両通行帯の設けられた道路において、道路標識等により交差点で進行する方向に関する通行の区分が指定されているときは、前条第一項、第二項及び第四項の規定にかかわらず、当該通行の区分に従い当該車両通行帯を通行しなければならない。ただし、第四十条の規定に従うため、又は道路の損壊、道路工事その他の障害のためやむを得ないときは、この限りでない。2 前条第六項の規定は、車両が前項の通行の区分に従い通行するため進路を変更しようとして手又は方向指示器による合図をした場合について準用する。(罰則 第一項については第百二十条第一項第三号〔五万円以下の罰金〕、同条第二項〔五万円以下の罰金〕第二項については第百二十条第一項第二号〔五万円以下の罰金〕)
黄色ではなく、白線のところは、この線をまたいで通行してよいのでしょうか。交差点手前30m以内は追い越し禁止だから、車線変更できないのでしょうか。
でも、追い越し目的でない車線変更なら許されるのでしょうか。
疑問が多くありますね。
通行区分の指定は、黄色の線でなされる場合と、白線でなされる場合があります。
黄色の線での指定の場合は、線を跨いでの車線変更は許されません。
白線で指定されている場合は、白線を跨いで車線変更は許されます。
交差点手前30mは追い越し禁止です(30条3号)。しかし、黄色の線でなければ車線変更はできます。
道路交通法には、「交差点の手前30メートルは進路変更禁止」という条文はどこにも見当たりません。
わかり難いので、免許証交付、更新の際に、警察(公安委員会)が誤解を解くPRをすべきですね。
【路側帯と路肩の走行】
道路の左橋の白いラインについての話です。
ポイントはその道路に歩道があるか無いかで事情は大きく変わってきます。
尚、歩道とはガードレールや縁石、段差等で物理的に区画された歩行者用通路のことです。
歩道が設けられていない場合には白線の外側は路側帯なので基本的に車両は通行してはならないこととなっています。
路側帯が歩道の代わりと理解してください。
言い換えると、路側帯は歩道がない道路に設けられるものですので歩道がある道路には路側帯は存在しません。
ただし自転車(軽車両)は歩行者の妨げにならない範囲であれば通っても法律上は問題ありません。(道路交通法第17条の2)
最近できた新法規では白線が2本並んでいるときは歩行者のみが通行できて自転車も通れません。
(路肩通行の制限)車両制限令第九条
車両制限令第九条 歩道、自転車道又は自転車歩行者道のいずれをも有しない道路を通行する自動車は、その車輪が路肩(路肩が明らかでない道路にあつては、路端から車道寄りの0.5m(トンネル、橋又は高架の道路にあつては、0.25m)の幅の道路の部分)にはみ出してはならない。
一方歩道が設けられている場合には白線は車道外側線(区画線の一種)としての意味しか持たず何ら交通規制の効力を持ちません。
この場合は路側帯ではなく路肩といわれます。
したがって路肩はその外側を通れるとか通れないなどといった規制の話自体起こり得ません。
交番のお巡りさんが原付に乗って路肩を走っている姿を時々見かけると思います。
まとめると
歩道のある道路⇒白線の外側は路肩⇒車両の路肩通行は禁じられていません。(車両制限令第9条)
歩道のない道路⇒白線の外側は歩道を代用する路側帯⇒自転車以外の車両(バイク含む)は通行してはいけません。
になります。
要は交通弱者の歩行者を第一優先に考えられた規則と思えば良いと思います。
【蛇足】
農村などの路肩はあまり端を走るとアスファルトが壊れて田んぼに落ちてしまいます。
また都心の路肩は排水しやすいように低くなっていて釘や金属片・ガラスの破片などが溜まっていて後輪のパンクの確率が高くなります。
白線に緑の実線や点線が並んでいるのは(おそらく)路側帯を強調していると思われますので当然バイクは通行禁止です。
一方でおそらく四輪との接触事故防止を目的としたありがたい通行帯も有ります。
二輪車専用の通行帯です。
こんな道路を見かけたら遠慮なく走りましょう。
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要注意!【違反の累積による一発免停】
踏みきりと交差点が隣接している箇所(しばしば見られます)でこんな走行をすると大変なことになる危険があります。
いったんは赤信号の先頭(停止線オーバー)まですり抜けを駆使し、青信号に変わったので今度は踏切の先頭に並んだ場合です。
次々と違反を累積しています。
またこんなところに限ってお巡りさんが隠れていることが多いものです。
最悪は一発免停になりますので特に要注意のすり抜けです。
-「バイクのお役立ち情報」以外にバイク(CB1100)を愛する方へ-
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【便利グッズ】 > ニーグリップパッドの自作 / バイクメーター回り:ゴテゴテの電装品
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などもご参考に!
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