世界のバイク免許事情~日本は厳しすぎる?

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2016/10/25記

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日本の運転免許証のデザインは地味ですね。まじめな国民性なのか、お堅い官僚社会が浸透しています。

世界各国の運転免許証

普通免許で125ccバイクに乗れるかもしれないという免許規制の緩和について投稿したら、Facebookでも即座に反応がありました。

やはりライダーの方々は関心があるのだと思います。→四輪普通免許で125ccのバイクに乗れる規制緩和について.

バイク免許の規制緩和を調べていると世界の中で日本は厳しすぎるという意見が多々見られました。

本当にそうなんだろうか?と疑問になり浅くではありますが調べてみました。

またへぇ~という変わった常識もいくつかありましたのでご紹介します。

【日本のバイク免許】

日本には四大バイクメーカーがあり、世界で最大のバイク生産国です。

免許制度(区分)

原付免許では「50ccまで」

小型自動二輪免許では「~125ccまで」

普通自動二輪免許では「~400ccまで」

大型自動二輪免許では「排気量制限なし(ただしAT限定の場合は650ccまで)」

原付は簡単な筆記試験で一日で取れますが日本独特の「2段階右折」「制限速度が30km/hr」という大きな制約が有ります。

大型二輪免許が一発試験の厳しい限定解除から、教習所などで免除されるよう改定緩和されたのは貿易摩擦を生じていたアメリカハーレーの圧力があったからと言われています。

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【アメリカのバイク免許】

アメリカの二輪免許はとてもシンプルです。

免許制度(区分)

M2免許では「150ccまで」

M1免許では「排気量制限なし」

州によって若干の違いが有りますが、総じて言えるのは牛丼屋のキャッチフレーズのようですが「安くて早くて緩い」です。

それは「運転は家族が教えるもの」というアメリカの自立・自己責任を重んじる考えが元になっています。

免許証の交付も極めてシンプルで、申し込み→講習&実技(仮免交付)→"家族とマイカーで練習"→試験→公布

州によっては免許試験の際もバイクを自分で用意し無免許でいいから試験場に持ってい行かないとならないそうです。

友人に聞いた話では無免許で警官に捕まっても「試験を受けに行くところです」と答えれば許してくれるとか。

尚、免許を取れるのは16歳以上からですが、21歳未満の場合は別途講習&試験を受けなければいけません。

基本的にヘルメットとバイクの登録と自賠責保険を済ませれば走行する事が出来ます。

ハワイ州などは今だにノーヘルOKです。

でもそのかわり目の保護の為にサングラスなどを義務化しています。

これもアメリカ帰りの友人からの情報ですが「頭は頭がい骨というヘルメットで守られているが、目は走行中に虫が当たっても失明するほど柔らかい」だからそうです。

アメリカは航空機で発展してきた国ですから、パイロットのゴーグルから来たのかもしれません。

田舎の州だとATの四輪の試験に受かっただけで、おまけで二輪の免許までついてくる州があります。

つまり、この州ではすべての免許保持者が四輪と二輪の両方とも運転ができることになります。

スタージスの祭典

また年に一回だけ小さな町スタージスで行われる全米バイクの祭典では、さまざまにカスタマイズしたハーレーでにぎわいます。

アメリカには国として車検と言う制度はありません。(州により登録・報告制度のある所はあります。)

しかし、その代わり訴訟の国なので整備不良による事故では莫大な損害賠償が待っています。

これも自己責任の国アメリカならではです。

ちなみに先進国で車検制度が無いのはアメリカくらいで、

ドイツは3年-2年-2年、フランスは4年-2年-2年、スウェーデンは3年-2年-1年-1年

スイスは4年-3年-2年-2年、ベルギーは4年-1年-1年、イタリアは4年-2年-2年

ごとに車検を受ける必要があります。

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【ヨーロッパのバイク免許】

ヨーロッパ(EU)の二輪免許事情は排気量だけではなく馬力も関係してくるため、日本よりもかなり複雑です。

免許制度(区分)

AM免許では「~50ccまで、最高速度が45Km/h以下のオートバイ」※取得できるのは16歳以上

A1免許では「~125ccまで、最高出力が15馬力以下のオートバイ」※取得できるのは16歳以上

A2免許では「排気量制限なし、最高出力が47.6馬力以下のオートバイ」※取得できるのは18歳以上

A免許では「排気量、最高出力共に制限なし」※取得できるのは20歳以上+A2免許取得2年以上

取得方法は日本と同じくスクールに通って取得する方式が主流ですが、実技はなんといきなり路上とのことです。

免許区分は排気量ではなく馬力制限であるので日本のメーカーも輸出に際して区分に四苦八苦しています。

ホンダさんもこんな分け方をして販売しています。

馬力による分類なので、NC700には乗れてもCB400SFには乗れないという日本では考えられない逆転現象のような事が起こっています。

またヨーロッパでは車の免許で125ccまで乗れるようです

ただし、排気量ではなく馬力制限がかかっているので、125ccのバイクであったとしても、馬力が制限を超えていれば乗れません。

取り締まる警官もバイクの排気量だけでなく馬力も覚えなければいけないのでさぞかし大変でしょう。

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【アジアのバイク免許】

例えば、タイの二輪免許は一つだけ。

免許制度(区分)

筆記を受けて合格したら実技をやって合格したら交付される。

実技に合格すると即日交付で免許を貰えます。

費用は1000バーツ、日本円にして3000円ほど。

日本とは習慣の違いがあり、踏切を渡る前は日本のように一時停止するとダメで徐行でないといけないそうです

アメリカも一旦停止はダメだと聞きました。

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【バイクの普及率・事故発生割合と免許制度の関係】

免許制度を調べていて思うのは、お国の交通事情考え方が大きく影響しているということです。

例えばアジアでは超簡単に免許が取れるのは圧倒的にバイク人口割合が多くて、試験や講習などの複雑な手続き処理しきれないからだと思われます。

またアメリカはバイク人口割合は少ないですが、事故が有ったら自分で責任を取れという独特の考え方が強く影響しています。

タイのように即日交付の免許で大型バイクに乗れるって大丈夫かなってチョット心配になります。

10万人当たりの人口事故件数を調べてみると、一位ニウエ(人口1500人)は68人、2位ドミニカ共和国で41人、そしてタイは世界第三位の8人です。

ニウエはニュージーランドの近くの世界最小の島国です。

先進国ではアメリカが11人EUと日本は4~5人とかなり優秀

なるほど!免許取得に対する敷居の高さと事故率はある程度比例してると言えるかもしれません。

免停後の再取得が大変であれば無謀な運転は確かにやらないというのはわかります。

ということは簡単に免許が取れるけど、違反や事故で免停になった場合に再取得を難しくしたり厳しい罰則というのも事故の抑制に有効かもしれません。

最初に感じた「本当に日本は異常にバイクに対して厳しいの?」という疑問に対してはそれほどでもないというのが正直な感想です。

ただ、唯一日本が独自で不評をかっているのが例の「2段階右折」と「速度制限30km/hr以下」です。

2段階右折はめったに目撃しませんし、30km/hrは交通の流れの中ではかえって危険だと思います、普通は流れに乗って走っている方が多いように思います。

これを無くすだけでもライダーや四輪運転者の不満が減るように思いますがいかがでしょうか?

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アッ、最後に一つよろしいでしょうか?

大変勉強になりましたね~飲み屋で免許の知識を自慢してもよろしいでしょうかねぇ~?(TVドラマ相棒の右京さん風に抑揚をつけてお読みください。)

お決まりのポーズ「最後に一つよろしいでしょうか?」

今度飲み屋に行ったら「俺の免許はアメリカでいうところの”M1免許”EUでいうところの”A免許”だぜ!ハァハァ~ン」とドヤ顔でうんちくを振りまいてください。

女性にしらけられること請け合いです!

自己責任でやってください。

うろ覚えですが20年以上前のバイクブームの時に免許区分のマジックを利用した「海外へ行って大型バイクでツーリングをしよう」の企画ツアーがあったように思います。

日本の中型免許の人でも大型バイクをレンタルできるというものでした。

たしかオーストラリアかニュージーランドが多かったと思います。