知っててよかった!車とバイクの特性比較~いざという時の為に

2015年1月からスタートしました。

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子供や知り合いにバイクが欲しいと打ち明けられて「バイクになんか乗ったら、死ぬよ!」と自分は乗ったことの無いのにオートバイを全否定する人へ・・・

・・・と言ってもそういう人はこのページにくることはまず無いだろうから、何かの拍子で間違ってここにたどり着きこの文章を目にしてくれることを期待します。

またバイクの魅力に取りつかれている現役ライダーの方にも事故の確率を少しでも減らす為にバイクの特性は是非知っておいて欲しいことです。

まず、決してバイクは安全とは言い切れないけれど、無謀な運転をしなければ事故を起こす確率は四輪車とあまり変わらず、ただし万一事故を起こした場合の肉体へのダメージが大きいんだということです。

そして事故を起こす確率は交通教育や本人の安全運転意識、危険予知運転、さらにバイクの特性を生かすによって大きく減らすことができます。

またヘルメットに加えて胸部プロテクターなどをきちんと装着することで死亡につながるような重大ダメージを大きく低減できます。

頭部>胸部>腹部

たとえば、保険会社は平等性を保つために等級性を設けて保険料に差をつけています。

基準となる6等級に対して、優良ドライバーの保険料は0.4倍、一方無謀運転で事故を起こしやすい劣悪ドライバー1.5倍です。

ザックリと事故確率が保険料に比例すると仮定すれば、優良ドライバーは劣悪ドライバーの約1/3の確率でしか事故を起こさないと考えられます。

事故の減少を願って車にはないバイクの特性を比較しました。

バイクには車に比較して優れたブレーキ制動性能、加速性能、小回り、視界の良さ、小さいメリット、悪路走破性すなわち機動性の良さがあります。

このバイクの特性を良く知ることで少しでも事故で怪我をする可能性を減らして欲しいと思います。

バイクの種類や排気量、整備状態、個人の運転技量などによってかなり変わりますが、バイクはCB1100、車はホンダのステップワゴンを想定した個人的な比較です。

頭の片隅に置いといて、いざという時事故を防ぐ役に立てれば幸せです。

【関連ページ】

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知らないとを損をする任意保険の話

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【ブレーキ特性】

大型車だからなおさらなのでしょうか?

バイクは四輪車に比較して圧倒的に強力なブレーキ制動性能を持っています。

空走距離によって個人差はありますが、ザックリと言ってバイクは車の約半分の距離で止まれます。

【極意】バイク2人乗りのコツ(注意点など)

二人乗りで紹介したようにブレーキ制動距離は重量に比例して重ければそれだけ悪くなります。

例えば、ステップワゴンの重量が約1.7tでガソリンや人が乗っての総重量1.8tに対し、CB1100は車体重量が245kgで人が乗っても僅かに0.3t。

それぞれ4輪、2輪であるのでタイヤ1個当たりの負担する重量は車450kg対バイク150kgとバイクの方が3倍も軽いからです。

またバイクの場合は相対的に重心が高く、そのため制動時には前輪の押しつけ荷重が強力に増加するので前後輪をロック直前の限界まで効果的に使うと、もの凄いブレーキ特性が得られます。

しかもCB1100の前輪はダブルディスクブレーキABS(アンチロックブレーキシステム)付きと高性能なのでなおさらです。

しかしブレーキ性能が良すぎると逆に事故につながる場合もあります。

例えば前を走る車が急ブレーキを掛けた場合、バイクの自分はぶつからずに止まることができるかもしれませんが、それよりも問題なのは後続車が止まれずに後ろから突っ込んでくる可能性です。

法的には1:10で後続車が悪いことになりますが「過ぎたるは猶及ばざるが如し」とならないように、急ブレーキの際には後ろにも注意を払う必要があります。

ちなみにバイク並みかそれ以上に強力な制動力を持っているのは積荷を下した空のトラックです。

トラックは重量物を満載した状態でも普通に止まれるブレーキを装着しているので荷物を下して軽いときはスーパー制動力です。

なので空のトラックの後ろを走る時はいつもより多目に車間距離を取った方が無難です。

尚、二輪車の先進制動システムについて国土交通省はABS(アンチロックブレーキシステム)またはCBS(コンバインドブレーキシステム)の義務付けを決めています。

ABSなどの装着義務化は二輪車の死亡事故削減を目指したもので、排気量50cc以下の原付バイクなど一部を除きほぼすべての公道走行可能な車両が対象です。

新車では2018年から、継続モデルでも2021年から義務化されることになっています。

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【加速特性】

赤信号で先頭に立った時、青に変わって普通にスタートしたら後続車がなかなかついてこないので「アレ?信号青でいいんだよね?」と不安になったことはありませんか?

人を満載した路線バスや土砂など満載の大型トラックのみならず、バイクは一般的な乗用車よりも圧倒的な優れた加速性能を持っています。

CBR1000RR

CBR1000RR(ダブルアール)を愛する友人はこの状態をワープと称して楽しんでいます。

廻りの景色が後方に流れさった後、ふと気づくとまわりには誰もいない孤独の空間・・を楽しむのだそうです。

タイムトンネルの動画へ

年配の方ならご存知かもしれませんが、昔テレビで放映していたタイムトンネルの移動中ような状態だそうです。

日本では加速度を制限する法律はありませんから、スっ転ばない限り急加速しても大丈夫です。

が、最高速の速度制限は守らないと違反になり青切符や赤切符を切られて罰金を払うはめになります。→【注意】青切符と赤切符をもらわない為に

とは言ってもお回りさんに危険運転行為と判断される可能性はありますのでそこは常識の範囲内の加速に留めておきましょう。

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【曲がる特性】

言わずもがなですが、バイクと車では曲がる時の状態は全く異なります。

バイクは重力と遠心力のバランスを釣り合わせて内側にバンクして曲がります。

一方四輪外側にロールして曲がります。

BikeBrossより

バイクは止まっている時が最も不安定で立ちごけに要注意ですが、走行時は安定していて直線よりもカーブをトラクションをかけて(加速しながら)曲がっているときの方が最も安定しているように感じます。

ハンドルで曲がるのではなく体重移動で曲がることを身体で覚えるとライディングが楽しくなります。→【実践】バイクは体重移動で曲がる

早くベテランライダー(人間)になりたい!

妖怪人間ベム、ベラ、ベロ

バイクに慣れないころはS字・クランク・スラロームなどで曲がろうとしても曲がりきれずどんどん膨らんでしまったり、途中でクラッチを切ってしまって転倒したり、突然アクセルをふかしてしまったり・・・

といろいろ失敗をします。

バイクはハンドルを切るのではなくではなく傾けることで自然と曲がってくれますし、エンジンの力で後輪を回すと起き上がってくれます。

頭ではわかっているけど体が動かないってこともあります。

上手に曲がるには目線、ニーグリップ、姿勢の3つのコツを習得すればよいといわれています。

①まずは目線を曲がる方向に向けることで自然な体重移動が発生しバイクが傾きやすくなります。

人間の体が上半身を向けた側に物理的な重心の移動が発生する構造になっているからです。

色っぽい流し目では歌舞伎の女形の坂東玉三郎や梅沢登美男さん、俳優の早乙女太一さん、そして壇蜜さんとかがいますがそうじゃありません!

流し目ではなく顔と肩をしっかりと曲がる方向に向けます。

ニーグリップがどうして曲がることと関係があるかというと体の動きを下半身を通して車体に伝えるためです。

目線を向けて上半身の重心の体重移動してもしっかりニーグリップしていないとバイクに伝わらないからです。

ニーグリップはしっかりタンクを挟むことと教わったかと思いますが、意識するのは膝ではなくてくるぶしです。

エンジンにくるぶしを接触させて、つま先を内側に内またになるようにします。

そうすると自然に膝がタンクにくっつきます。

私の場合、つま先を外に向けたまま膝でタンクを挟んでいると疲れて足が攣りそうになります。

また普段はそんなに強くタンクを挟む必要はありません。

S字・クランク・スラロームなどの曲がる時だけ挟めば充分です。念の為。

③最後の姿勢とはバイクの加速に体がおいて行かれないようにしっかりとニーグリップをした上で上半身を前傾させます。

それによりハンドルを握る腕に余裕ができるからです。

また腰骨を後ろに反らし背骨を丸めることで、路面からのショックを吸収して頭や腕の揺れが減少するので長時間走っても疲れにくくなります。

ご参考→【実践】疲れないライディングフォーム

最少回転半径が小さく小回りができるのもバイクの特徴です。

幅5m程度の細い2車線でも車なら切り返しを2~3回必要ですが、バイクなら一回でUターンできます。

火災などの危険な事故現場から一刻も早く逃げるのに役立ちます。

【納得】大型バイク・低速での小旋回(小回り)のコツと原理

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【視界の良さ】

よほどへんてこりんなヘルメットでもない限り、車に比べてヘルメットシールドから見る視界は広域です。

車のようなピラーやルーフのような視界を妨げるものはなく、なにより見たい方向に顔をむければ360度全てが見渡せます。

天上の星空だって見ることができます。

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世界のオモシロヘルメットとヘルメット規格

身体を乗りだせば、ボンネットの邪魔もないので前輪タイヤすら視界に入ります。

後方視界についてはミラーの死角がありますが、車とて同様です。

バイクの死角をなくすためには首を回して振り返るのが最良の方法です。

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新潟県警察HPより

この360度視界の爽快さは、ツーリングの一つの醍醐味でもあります。

オープンカーに勝るとも劣らない快感が得られます。

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【いざという時の危険回避能力】

目の前で突然前の車が横転するような緊急事態が発生した場合を考えてみましょう。

バイクの優れたブレーキ性能小回りの効く機動性は衝突を回避するのに十分役立つと思います。

車のようなシートベルトによる座席への固定が無いことを不安に感じる方がいるかもしれません。

しかし、バイクでは転倒した場合に自車の下敷きにならないようにバイクからとっさに離れる方が安全です。

また車のフロントガラスのような障害物もないので万一の衝突事故では前方へ飛ばされ地面をころがる方が衝突のショックを低減してくれる場合も有ります。

次にバイクの寸法(幅)が小さいことも緊急回避には非常に有利です。

たとえば隣の車線の車との間に1m程度の隙間があれば、緊急停止出来なくてもぶつからずに隙間にもぐりこめます。

また巨大地震などの自然災害時には多くの道路が崖崩れなどで通行止めになりますが、バイクなら獣道を使って迂回して移動することも可能です。

オーナーが語るCB1100の魅力

このように、バイクには車より優れたブレーキ制動性能、加速性能、小回り、視界の良さ、小さいメリット、悪路走破性すなわち機動性の良さがあります。

それが証拠に交通違反を取りしまるのはパトカーではなく、白バイがメインだということが物語っています。

ポッチャリ型のお巡りさんでも機敏に追いかけてきます。

このバイクならではの機動性の高さを駆使することで万一の場合の事故回避の確率を上げることが充分に可能だと思います。

ただし考えている暇もない緊急事態の回避には無意識のうちにバイクを身体の一部のように扱える慣れが必要です。

また危険予知運転を徹底して、さらに最悪の場合は柔道のような受け身で転がるイメージトレーニングが役立つかと思います。

ですので日ごろからなるべくたくさんバイクに跨りましょう。

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【快適性の欠如】

車のように金属の箱に囲まれておらず、暖房も冷房もなく、自分の身体が丸出し状態で走るのがバイクの特徴です。

そのけっか、風を受けた自然との一体感など爽快な走りの楽しみが生まれます。

が、一方で気象条件によっては快適性がかなり阻害されるときが有ります。

また鉄の部屋で保護されていないことが、万が一事故を起こした場合の身体のダメージが大きいというデメリットでもあります。

冬は寒い・・・

身体は防寒着で多少はなんとかなりますが、手が冷たい

特に雨や雪が降ると最悪です。

最悪はブレーキレバーやクラッチレバーが握れなくなるほど手がかじかんでしまいます。→最強の対策は格好悪いですがハンドルカバーとグリップヒーターです。

真冬の寒さはかなり体力を消耗しますので普段より多目に休憩を取ります。

夏は暑い・・・

とくに首都高のように長いトンネルが延々と続く場合、他の車のエアコンの廃熱でトンネル内の気温はおそらく40℃を超えるかと思われます。

また安全の為にはTシャツのような半袖ではなく腕も覆う服装が望まれますのでなおさらです。

きょうは涼しいな~!」と汗をダラダラ垂らしながら自分をだまして我慢するしか手が有りません。

雨は嫌だ・・・

特に出発するときに雨だと出発するかどうか悩んでしまいます。

一応レインコートが有りますが、激しい雨の中を長時間走り続けると防水のシューズの中も金魚が泳ぐほど水が入ってきます。

対策はてるてる坊主のてるメット君ぐらいしかありません。

大型台風の強風の中を走るのはもっと嫌だ・・・

強風でヘルメットの中まで雨が入ってきます。

また左右に急変する風でバイクは右へ左へと不安定になります。→ギアをローに落としてエンジンの回転を上げるジャイロ効果によりかなり安定して走れます。

【実践】万一の緊急事態でのライディングテクニック

稲妻の落ちる台風の中を走るのはもっともっともっ~と嫌だ・・・!

かつて2~3年前に一度だけ、栃木県の茂木あたりで斜め前方や斜め後方に稲妻が次々と落ちる中、大雨の中を走ったことがあります。

自然現象としてみれば非常に美しい光景でしたが、空爆の中を逃げ回っているようで生きた心地がしませんでした。

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金属ケースに囲まれた自動車なら窓ガラスやドアに身体をつけなければ電気は車体をすり抜けるので感電することはないけれど、バイクの場合は走行中に直接ヘルメットに落ちる心配が有ります。

雷が自分の頭に落ちてその瞬間骸骨の姿があらわになる妄想を立ち切りながら余裕を持って走りましょう。

そして、長生きをあきらめるか走行を一時中断し避難しましょう。

・・・ようするに気象条件の影響を大きく受けるので、雨などの不快な事情を我慢できるかどうかが生粋のライダーになれるかどうかの一つのわかれ道ではないでしょうか?

それができれば素晴らしい爽快なライディングの世界があなたを迎えてくれます。

もちろん春~秋しか走らないライダーだっていいんです。

それとバイクのもつ優れた機動性がときには万一の事故を防止したり、大怪我を避けることができるということを頭の片隅に残しておいてください。

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