交差点右折レーンのゼブラゾーン(縞模様)は走ってOK!?

ゼブラゾーンとは右折ラインのある公差点付近の道路に縞模様で書かれた部分のことです。

自分が右折ラインに車線変更したいとき、右折ラインのずっと手前からゼブラゾーンを直進して走っている車をみて「あぶねぇダロ!」と腹が立つ方はいませんか?

私の職場の前の道(R254)にもあちこちに描かれています。

殆どの人はなんとなく「教習所でゼブラゾーンは走ってはいけない」と習ったような気がしているのではないでしょうか?

ライダーの中にも渋滞の時に右折しようする場合、ズルして走ろうか葛藤する方が多いかと思います。

私も以前はそうでした。

道路標識、区画線及び道路標示に関する命令」(昭和三十五年十二月十七日総理府・建設省令第三号)(現在は内閣府・国土交通省)の規程によれば導流帯(ゼブラゾーン)は「車両の安全かつ円滑な走行を誘導する必要がある場所」とあります。

ゼブラゾーンは60年近くも前からあるんですね。

一方、道路交通法には「右折車はあらかじめできる限り中央(センターライン)に寄らなければならない」とあり、どっちなの?と迷われるかもしれません。

結論を先に言えば、ゼブラゾーンは直進車が間違って右折ラインに入らないようにするための導流帯と呼ばれるもので、立ち入りについては安全地帯や立入禁止部分のような禁止条項や罰則はありません。

渋滞などで路面の矢印が見えず間違って右折ラインに入ってしまわぬよう、単なる親切で道路にペイントされた模様に過ぎず規制ではありません。

したがって右折時に手前からゼブラゾーンの上を走っても全く問題ありません。

というより意外かもしれませんがゼブラゾーンの上を走った方が良い!場合もあるのです。

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【事故の場合の過失割合】

例えば次の①のようにゼブラゾーンを無視して右折ラインを走った車Bとゼブラゾーンを避けて右折した車Aが接触事故を起こしてしまった場合の保険金過失割合をみてみました。

実際にゼブラゾーンを避けて直進してから右折した車とゼブラゾーンの上を直進した車との接触事故でもゼブラゾーンの上を走った方が過失割合が少なくなります。

比較のために②のようにゼブラゾーンが無い場合を考えてみると、明らかに車線変更をした車Aの過失割合が大きく大体 車A:車B=7:3です。(基本過失割合)

しかし、①の場合には、ゼブラゾーンをきっちりと避けて右折した車Aの運転手はどうしても合点が行かないに違いありません。

そこで(おそらく)裁判所はゼブラゾーンを走って白ペンキを少しだけ摩耗させたお仕置きとして車Bに過失修正という名で少しだけ過失を認めます。

その結果、最終的には 車A:車B=5:5 か 車A:車B=6:4 でやっぱり車Aの方が悪いと判決を出します。

あくまでもゼブラゾーンは間違って右折ラインに侵入してしまう直進車を喚起するものなのです。

過失割合はともかく、事故はどちらも痛手を負いますので①のようにゼブラゾーンを走って右折する場合は特にゼブラゾーンを避けて右折してくる車を想定して注意を怠ってはなりません。

なぜなら「ゼブラゾーンを避けて右折するのが当然」だと誤解しているドライバーの方が圧倒的に多いのが現状だからです。

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【間違えやすい路上の標識】

ゼブラ模様の廻りが黄色い線囲まれている立入り禁止部分(規制表示)の部分は走ってはいけないことになっています。

センターラインでもとにかく黄色は踏んでもダメです。→【ここがポイント】すり抜けは違法なの?正しいすり抜け方法

最近では、黄色いペイントの代わりに物理的な抑止力を持つ軟質のオレンジ色のポールを併用することも多いです。

ところで、こんな道路標識おぼえていますか?

これは安全地帯(あんぜんちたい)の標識です。

路面電車に乗り降りする乗客や、道路を横断する歩行者の安全確保のために道路上の交通を規制している場所のことで、電車のプラットホームに相当します。

もちろんバイクの通行は禁止です。

東京都でも北区にはまだ路面電車が走っています。

三ノ輪~早稲田間です。

万一迷ったときは北海道旭川出身の玉置浩二ロックバンド安全地帯を思い出してください。

ドラッグにおぼれてでもいない限りバイクで安全地帯を乗り超える人はマズいないとは思いますが。(ファンの方スミマセン)

曲はいいですよ! とくにメロディーが美しい。

また紛らわしいものに停止禁止部分というのがあります。

中抜きされたゼブラ模様です。

緊急車両の発進のために消防署の前に描かれているアレです。

写真で対向車線にも描かれているのはバーミヤンの出入りの為ではなくて隣の交番パトカー発進のためです。

以上の紛らわしいものを通行まで禁止されているのか、停車だけが禁止されているのかで表にまとめてみました。

とっさに間違わないようにシッカリと脳みそに溝を刻んでおきましょう。

ゼブラゾーンに似たような紛らわしい表示では東京都にしかありませんが自転車ナビマークがあります。

自転車が走っていない時にバイクで走ってもよいか悩んでいる方はコチラをどうぞ→自転車専用レーンと自転車ナビマーク

結論は走っても全く問題ないです。

但し規制力のある自転車専用の標識があるかどうかの注意が必要です。

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最後に免許を取って長いので標識なんか忘れたワイとお門違いのご自慢をされる方のために国土交通省の道路標識一覧を載せておきます。

免許取得後に新たに追加された標識があるかもしれません。

ご参考までに。

国土交通省HPより

紳士淑女のライダーの皆様、道交法はしっかり守りましょう!

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