世界各国のバイクのイメージ

2015年1月からスタートしました。

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車や家電などの他の機械に比べてバイクの個性は非常に豊かだなと思います。→世界のオモシロバイク

先日東京モーターサイクルショー2016の初日特別公開に行ってきました

そこでは世界各国のバイクメーカーがブースを出しており、ものすごい活気に圧倒されました。

株式会社プロト

井の中の蛙(かわず)じゃいけないと、世界各国のバイクに興味がわいてきました。

メーカーによってもデザインやエンジンへのこだわり方に個性がありますし、国によってもずいぶんバイクのイメージに違いがあります。

以前にアメリカ大陸とヨーロッパの博物館を見学したことがあるのですが

イギリスは大英博物館などを見ても18世紀の産業革命の原動力となった蒸気機関へのこだわりと、植民地時代の世界中から集めた宝石などの盗品の国、かつての世界を支配したころの気分がかなり残っています。

次の写真はサイエンスミュージアムの蒸気機関と大英博物館のエジプトからの収穫です。

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アメリカはスミソニアンフォード博物館を見ると広大な国をひとつにまとめるための飛行機と自動車の国だなと感じました。

それぞれが歴史を背負っていて今の現状があるのだと思います。

次の写真はスミソニアンの飛行機とフォード博物館の自動車です。

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そこで独断と偏見の塊だとは分かっていますが、各国が持っているバイクのイメージについてご紹介します。

何分、歴史には弱いので戦争や国の力関係などの裏側の事情はよくわかっておらず誤解しているかもしれません。

コメントにてご指摘していただけると幸いです。

【関連ページ】

世界のオモシロバイク

東京モーターサイクルショー2016の初日特別公開に行ってきました

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【イタリア】

庶民から政治家まで全ての男性が女性好き(フェミニスト?)で明るく陽気なイタリア人

そしてヨーロッパでもっともオートバイ好きの国イタリア

日本のような暴走族も三ない運動もなく、狭い路地を自由に移動できるバイクはモトとよばれ国民誰しもから愛されていそうです。

街並みのイメージからベスパをはじめとするスクーターの多い国という印象があります。

メーカーとしてはベスパ、ドゥカティ、モト・グッツィ、ベネリ・・・モンスターハンター、アプリリア、ジレラ、ピアジオ、ビモータ、イタルジェット、MVアグスタ・・・などが有名

2016東京モーターサイクルショーでのベスパのブースの壁には美しい写真や懐かしさを感じるイラストが飾られていました。

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オートバイのイメージはデザインを売り物にする繊細で芸術的なつくりです。

またデザイナーがのびのびと自由にデザインできる遊び心のあるお国柄

女性も男性も許容力の大きな国なのででしょう。

たとえば最近やっと日本のYAMAHAも売り出しましたが前が2輪の三輪バイクもイタリアが最初です。

またトレリス構造と言われるパイプを三角形に組み合わせたボディもドゥカティの十八番です。

ちなみにトレリス構造のボディは元ホンダの社員がデザインしたものです。(ホンダではトラスと呼んでます)

日本では奇抜すぎて世にでなかった!→ドカティモンスターとホンダVTR250って似てるよな~

ドゥカティはもともとはラジオや無線の部品販売会社でしたが第2次世界大戦後に原動機自転車のエンジンを生産することになり、後々バイクの販売を手がけるようになりました。

そしていろいろな世界選手権やGPなどでチャンピオンになってます。

ところが2012年にはアウディがドゥカティを買収しました。

もともとアウディはフォルクスワーゲングループですのでドゥカティは同グループの11番目のブランドになりました。

イタリアのバイク業界は1949年に始まった世界ロードレース選手権を切っ掛けに大きく産業として発展

第二次世界大戦後は日本と同様に航空機が製造できなくなり高い技術がオートバイに注がれました。

たとえば1950年に世界で初めてオートバイ専用の風洞ができました。

操縦性と安定性など、流線形のボディデザインの裏には技術の裏付けがありそうです。

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【ドイツ】

ヨーロッパでイタリアに次ぐバイクの生産国

アウトバーンに代表される立派な道路網を走るための堅牢な大型バイクが得意なお国柄

航空機技術を生かした質実剛健でメカを強調したデザインが多いように思います。

たとえば1923年のBMW R32はシャフトドライや水平対向エンジンを採用し、耐久性向上、振動低減等を生みだし今でも脈々と生きています。

フロントフェンダーなどには筆を使って手書きのラインを書きこむというドイツならではの伝統へのこだわりが有ります。

よく知られたバイクメーカーはBMW・・・MZモトラッドやホレックス、ザックスバイクといった老舗メーカーも

社名のBMWはバイエリッシェ・モトーレン・ヴェルケ(バイエルンのエンジン工場)の略称から由来しバイエルン州のミュンヘンを拠点としています。

今年(2016年)ビッグサイトで開催されたモーターサイクルショーでは中型免許で乗れるBMW G310Rが展示されていました。

BMW G310R

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【イギリス】

紳士の国、伝統の国

世界の1/3を支配した植民地時代への憧れと自信とこだわりが裏にあるのだと思います。

1950年代に優れた性能を誇ったイギリス製バイクも1970年台後半に進出してきた日本メーカーに駆逐されました。

そして1980年台には全てのバイク製造メーカーが一度消滅しました。

有名なバイクメーカーはトライアンフ(別名トリンプ)、ノートン、メガリ・・・など

こうした歴史から古い栄光の名車の希少価値が高くなり、リストアしたビンテージバイクが人気を保っています。

全盛期にカウルなしのネイキッドスタイルで時速345km/Hrを記録したトライアンフはテストコースの名前をつけました。

世界記録記念モデルのトライアンフボンネビルT120は35年後によみがえりました。

1991年からは再びオートバイメーカーの生産が始まりました。

栄光を極めた時代の復刻版を次々と生み出しています。

トライアンフはボンネビルでの最高速度レースに優勝したのを記念に売り出したトライアンフボンネビルが長く名前を引きついています。

なおボンネビルはアメリカ合衆国のユタ州にあるグレートソルト湖の西に在ります。

かつての懐古調のボンネビルのようなクラシックスタイルだけではなく最近では水冷並列3気筒という珍しい形式のエンジンを乗せたスポーツカーも生産しています。

古いスタイルのトライアンフは重厚でバイクのお手本のようで大好きです。

なお、最近だけなのかトライアンフをトリンプと呼ぶこともあります。

女性下着とは関係ありません。

ノートンは1902年まではエンジンを外部から購入しオートバイを製造していたが、1908年には内製を開始。

以後、長年にわたり単気筒車両を製造し続け、モータースポーツ界に高性能エンジンを提供し続けています。

オートバイ史上に栄誉ある名を刻んだ企業ですが、経営不振などによる何度もの倒産や合併・解散を経て現在に至っています。

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【アメリカ合衆国】

大型バイクと言えばアメリカンタイプ

太いエンジンの音を楽しみながら直線コースをゆったりと走るイメージです。

また個性を求めて自分好みに改良して楽しんでいるカスタムの国でもあります。

バイクメーカーは大小含め30社ぐらいあるようですが有名なのはハーレー・ダビッドソン、ボスホス、インディアン・・・など

オリジナルを求めるライダーのためにカスタムオートバイ専用の会社も多く存在します。

またカスタム化の需要に合わせ細かくバリエーションを選べる生産システムを持つところが多いです。

そうしたカスタムバイクの祭典が世界最大の毎年 スタージスモーターサイクルラリーです。

毎年8月に7000人の人口の町に50万人が集まります

ヒルクライムなどを含めてありとあらゆるタイプのバイクの祭典です。

イギリスのマン島レースなどと同様に、レースの発展と一緒に世界各国が競い合ってバイクが発達した感が有ります。

日本ではハーレーは昔は高嶺の花でしたが今ではずいぶんと安価に手に入るようになりました。

ダラスからラスベガスまで約3000kmのルート66を走るのにはハーレーが最も似合っていると思います。

道志みちを使って富士五湖漫遊-(5年目車検完了記念)

いままでのハーレーはもっとも小さいものでも883ccで大型免許がないと乗れません。

昔に比べて大型免許が取りやすくなったのもハーレーが普及した一因ではないかと思います。

ハーレーは1903年にアーサー、ウォルターのダビッドソン兄弟とウィリアム・シルヴェスター・ハーレーによって設立されました。

なおハーレーの名が先に来るのは、ウィリアムがエンジン設計を担当したためだそうです。

ボスホスはコタツみたいと言われる馬鹿でかいバイクです。

ボスホスモーターサイクル は、アメリカ合衆国テネシー州ダイアーズバーグ市に本社があります。

総排気量5,700ccを超えるクルーザータイプの超大型車をラインアップするメーカーとしても有名。

曙も乗っています。→♂バイク好きの男性芸能人

電動バイクではベクトリックスがあります。

最近はやりのギアチェンジ不要なDCTとか電動ってどうなんだろう?

個人的にはギアチェンジの楽しみのないバイクなんて・・・

国内メーカーもアメリカで生産してから日本国内へ逆輸入されるものもあります。

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【フランス】

日本ではあまり見かけないですが、プジョー、バンデッドのバイクメーカーがあります。

プジョーは自動車メーカーのプジョーで、おもに50cc - 125ccのスクーターをおもに欧州市場にて販売しています。

飛行機や戦争など各国で使用された航空機ロータリーエンジンを生産していた会社が、オートバイの製造会社によって引き継がれて生き残ったメーカーもあるとのことです。

ゴメンナサイ。フランスのバイクってあんまりピンときません。

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【オーストリア】

KTMオーストリアのメーカーだと知らない人もいるかもしれません。

長年オフロードバイクメーカーとして活動してきており、同社のオフロード車はモトクロス世界選手権やダカール・ラリーなどで好成績を収めています。

そのため性能も高く評価されています。

オフロードバイクメーカーとして有名ですが近年ではロードスポーツバイクも製造しておりたまに日本で走っているのも見かけます。

オーストリアの他のメーカーは知りませんが、KTMは独特の雰囲気があって気になるメーカーです。

KTM DUKE250

【韓国】

バイク雑誌で見たせいでしょうか?革ジャンに黒髪をなびかせて大型バイクで疾走するアガシ(若い女性)のイメージがありますが本当は違うようです。

中華料理やピザなど配達文化の発達した韓国では、絶対に必要不可欠な配達用のバイクが普及しているそうです。

ほとんどが日本のスーパーカブのような100CCクラスのバイクだそうです。

また書類や小さい荷物を運んでくれる「クイック」と呼ばれる即配サービスもさかんで、これは渋滞の激しいソウル市内で活躍しているそうです。

受け取り先の携帯番号だけ教えてあげればどんな所でも探し出して数時間のうちに配達してくれる便利な制度だそうです。

韓国の二大バイクメーカーであるデーリムかヒョーソンから出ている200~400CCクラスのバイクが主流で、かなり危険な速度で爆走して、ヘルメットに携帯電話を固定し、話をしながら走行するという離れ技も披露してくれるらしいです。

「配達は」は時間が勝負なので、信号無視はもちろん、歩道でもガンガン走りますから海外からの観光客は注意が必要とのことです。

バイク文化の成熟にはもう少しかかりそう・・・

ヒョースンは漢字では「暁星」1978年に創業し、スズキと技術供与契約を結ぶが、「ノウハウを奪った後に技術提携を一方的に破棄し、その技術をそのまま韓国国内で自社の技術として特許申請した」と言う噂もあります。

2007年からはオートバイ販売チェーン店のレッドバロンが取り扱いを開始しています。

レッドバロンにとっては原価が安く儲けが大きいのかな?

ヒョースン250

韓国製バイクのファンの方には申し訳ありませんが、安かろう・・・・のイメージがどうしても・・・

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【台湾】

台湾人の1人当たりのバイク保有率は、0.56台/人ほど。2人のうち1人はバイクを保有しています。

世界の中でもずば抜けた優等生です。

そしてその中でもスクーターの割合はほぼ半数以上を占めます。

台湾はガソリン自体が安く、電車(インフラ)もそれほど発達していない事も相まって台湾市民の生活スタイルにマッチしたスクーターが爆発的に売れているのです。

台湾製バイクは積極的に海外へと市場を拡大しようとしています。

そのせいか日本でも極たまに台湾製バイクを見かけるようになりました。

名前が知られるようになったスクーターメーカーが「SYM」「KYMCO」「YAMAHA」の3社です。

また、「SYM」「KYMCO」は元々HONDAのバイクの受注生産を請け負っていたため、HONDAの技術を継承しています。

2016東京モーターサイクルショーのKYMCOブース

「YAMAHA」にいたってはそのまんま「あの」YAMAHAです。

いま台湾バイクの品質はどんどん向上してきている発展途上といわれています。

昔の日本を追っているような・・・そんなイメージです。

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【日本】

ご存じのようにホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキ4大メーカーが競い合っています。

しかし2016年の東京モーターサイクルショーで紹介したように様々なパーツ、アクセサリーメーカーや新規参入を狙う小さなメーカーもたくさんあります。

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あくまでもイメージですが技術のホンダ、芸術のヤマハ、変態のスズキ、漢のカワサキと長い間言われてました。(いまでも?)

過去にはあり得なかった50cc4stのスーパーカブを大量に製造できたことから「時計のような精密なエンジン」と言われた技術のホンダ

楽器のように優雅だが、繊細で壊れやすい芸術のヤマハ

最新技術の導入に命を燃やし、うまくハマルとアルミフレーム、小型FI、フルカウル、レーサーレプリカなど業界標準を生み出すが、なんだこれ?というものにも事欠かない、まさに変態のスズキ

尚、ライダーは通称鈴菌感染者と呼ばれます。

また彼らは鈴菌と呼ばれることをむしろ誇りに思うようです。

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ちょっとわかりにくい「漢のカワサキ」は

①乗り味が豪快、逆に言ったら練りこまれていないため万人向けじゃない(そこが優等生ホンダと逆)

②マイナーなトラブルが多い

③押しがけができない(停止状態だと1速かニュートラルにしかならないから)

通常押しがけは2速を使います。

つまり、こまかい事を気にする人には乗れないので「漢」向け?のカワサキだそうです。

相田みつを風のカワサキファンステッカー

今でこそ4社に淘汰されましたが、戦後まもないころは小さな町工場を含めて283社ものバイクメーカーがあったらしいです。

メグロ(目黒製作所)、ラビットスクーターの富士産業、ハーレーの傘下だった陸王、ミツビシ、トーハツ、丸正、ブリジストンもどっかで名前ぐらいは聞いたことがあるかと思います。

尚、バイクメーカーの中には戦時中は航空機を作っていてその技術を引き継いだところが数多くあります。

たとえば太平洋戦争終戦後、GHQにより財閥解体の対象となった「中島飛行機」が、1945年に富士産業と改称された。

技術者たちが、当時のアメリカ製の簡易なスクーターパウエル式スクーターを手本に、日本国内の経済性や道路事情を考慮して開発したのが「ラビットスクーター」で1947年に発売された。

また二輪車メーカーとしてのカワサキは、川崎航空機が戦後の1958年にメイハツとして二輪車用エンジンの製造を始めたことに由来し、1964年に大型二輪車メーカーのメグロを吸収し、大型車の 製造に進出して今に至ります。

日本の古いバイクの展示については日本のオートバイの歴史で紹介した浅間記念館が有名です。

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【参考にさせていただいたサイト】

世界オートバイ大百科