備考7:MC_GearInPosCA
MC_GearInPosCA
※サンプルプログラムはこちらからダウンロード頂けます。
GearInPosCAは、CAMの曲線を自動生成する機能です。
スレーブ軸の設定値は、マスター軸の設定値に基づいて計算されます。通常のCAコマンドと同様にRuntimeは衝突回避機能を優先します。
このFbは同期中もCAコマンドが働くため、スレーブ軸はマスタ軸と衝突することなく、両軸間のギャップが閾値以上の場合正常に機能します。
MC_GearInPosCAブロックの典型的な用途は、コンベア上のワークに可動子を同期させることです。これを実現するために、コンベアにはサーボモーターやエンコーダーが一般的に必要とされます。
このFbは以下の様に可動子がコンベア上のワークに近づく際に、Fb上で計算されたモーションプロファイルで動的に加減速しコンベアと同期させることが出来ます
入力値 „SyncStrategy“
データ型 Type MC_SYNC_STRATEGY
このデータ型は、スレーブの同期プロファイルを定義します。
mcSyncStrategyLate
スレーブ軸は可能な限り遅いタイミングで(入力値の速度、加速度、減速度、ジャークを元に)動作を開始し, Slave Sync Positionに到達した時にマスター軸と同期出来るモーションプロファイルを計算します。
mcSyncStrategySlow
マスターがMasterStartDist(MasterSyncPosition -MasterStartDistance)を通過すると、スレーブは同期動作を開始します。MasterStartDistが設定されていない場合は、FBがActiveになると同時に動作が開始されます。
マスター軸がMasterSyncPosに到達するタイミング併せて、スレーブ軸のモーションプロファイルを計算します。
mcSyncStrategyEarly
MasterStartDistが設定されていない場合は、FBがActiveになった時点で動作が開始されます。
スレーブ軸はSlaveSyncPositionよりも前でInSyncを通知しますが、指定したSlave SyncPositionでマスター軸との同期するためのモーションプロファイルが計算されます。
例1:Moverとスターホイール軸との同期運転
例2:Moverの同ピッチ整列運動
MC_GearInPosCA 演習
この演習では例2:Moverの同ピッチ整列運動のプログラムを作成します。
目標:
同期区間でMoverが200mm間隔のピッチを開けながら走行すること
運転条件:
Mover :10個
Track周長 :3m
Moverピッチ :200mm間隔
マスター軸速度 :350mm/s
同期時ギア比 :1:1
SyncStrategy :指定なし(例ではmcSyncStrategySlowを使用)
同期区間 :1500~2500mmの位置
例2のレイアウト(ヒント)
スレーブ助走区間は1000~1500mmの位置
スレーブリターン区間ではMoveAbsを使用、速度は750mm/sに指定