トリガの設定

計測する論理変数の閾値(しきいち)をトリガ設定することで、自動的にレコーディングの開始/終了などの操作が設定できます。

この例では、トリガとなるON/OFF信号用の論理変数「bIn」を設定し、信号の立ち上がり(OFF→ON)と信号の立下り(ON→OFF)にそれぞれ、レコーディングの開始/終了の操作を割り付けます。

ヒント

事前にTwinCAT PLCプログラムでBOOL型の入力変数「bIn」を定義しておく必要があります。(下図6行目、および14,15行目)

また、トリガとなる入力「bIn」を「論理変数の設定」に従って下図のように追加してください。必要に応じて、プロパティで「Line Color」や「Mark Color」を見やすい色に変えてください。

トリガグループの作成と設定

1.「TriggerGroup 01」の作成手順

(1) ソリューションエクスプローラの「Trigger」で右クリックし、サブメニューから「New Trigger Group」を選択します。

(2) 下図のように、「Trigger」の下に「TriggerGroup」が作成されますので、これを左クリックして「Chart」右側のプロパティが表示されていることを確認します。

(3) 右側のプロパティで「Trigger Action」の項目を「Start Record」(記録を開始する)に変更してください。

(4) 設定が完了したら、ソリューションエクスプローラ内の「Trigger」の下、「TriggerGroup」の項目で右クリックし「New Trigger Set」を選択します。

(5) 下図のように、「Trigger」が作成されますので、これを左クリックして「Chart」右側のプロパティが表示されていることを確認します。

(6) 「bIn」信号の立ち上がり(OFF→ON)で計測を開始するために、次のようにプロパティのそれぞれの項目「Channel」を「rY」→「bIn」、「Threshold」を「0」→「1」へを変更します。

2.「TriggerGroup 01」の作成手順

(1) 前述の「TriggerGroup」の作成と同様の手順で、ソリューションエクスプローラから「TriggerGroup 01」を追加し、プロパティの「Trigger Action」の値を下図のように「Stop Record」に変更します。

なお、設定変更を確認するメッセージボックスが表示された場合は、「Yes(はい)」を選択してください。

(2) 設定が完了しましたら、ソリューションエクスプローラ内の「Trigger」の下、「TriggerGroup 01」の項目で右クリックし「NewTriggerSet」を選択します。

「Trigger」が作成されますので、下図画面の右側のプロパティのように、「Channel」を「rY」→「bIn」、「Release」を「RisingEdge」→「FallingEdge」に変更します。

(3) 以上で必要なトリガ設定は完了です。

3.トリガによるレコーディング

(1) トリガによるレコーディングを開始するには、ツールバー上の下図レコーディングボタン「Record」を押して、スコープビューをトリガ待ち状態にしてください。

(トリガ待ち状態になると、レコーディング終了ボタン「Stop Record」が有効になり、2つの「Trigger 」アイコンの色が「緑」になります)

(2) TwinCAT のPLCプログラムから「bIn」の値が「FALSE」(0)→「TRUE」(1) になると、信号の立ち上がりでレコーディングを開始します。

(開始されるとチャート上にグラフがプロットされ、「TriggerGroup」の「Trigger」のアイコンが「緑」から「赤」に変化します)

(3) また、レコーディング中に「bIn」の値が「TRUE」(1)→「FALSE」(0) になると、信号の立下りでレコーディングが終了し、レコーディング開始ボタン「Record」が有効になります。

(終了するとチャート上のグラフは停止し、「Trigger」のアイコンが「緑」から「赤」に変化します)

(4) スコープのチャート画面には下図のようなSin曲線が描かれます。(オレンジ色のbInの値はTRUE(1)です)

なお、再度計測するには、3. (1)に戻って操作を繰り返してください。