Realtime Ethernet Driver
TwinCAT Realtime Ethernet Driverとは
TwinCAT 3によるEtherCATフレームの送受信のリアルタイム性維持のためにイーサネットカードのドライバをベッコフオートメーションが提供する専用のドライバと入れ替える必要があります。このドライバがサポートしているネットワークチップはIntel製です。対応するIntel製ネットワークチップの一覧がベッコフオートメーションのオンラインマニュアルに掲載されています。
対応状況の最新は、C:\TwinCAT\3.1\Driver\SystemのTcI8254x.infおよびTcI8255x.infをテキストエディタでオープンして確認できます。
TwinCAT 3 XAEだけを使用し、リモート接続した別の産業用PCでTwinCAT XARを動作させる場合、XAE側のPCにはこのドライバは必要ありません。
Intel製以外のネットワークカードではIntermediate Driverを使用します。リアルタイム性能はTwinCAT Realtime Ethernet Driverに比べ劣化します。また、ネットワークチップの種類やドライバのバージョンによりIntermediate Driverを適用できない場合があります。B4022.22以降でUSB接続のLANアダプタも対応するようになっています。
なお無線LANのネットワークインタフェースはリアルタイムイーサネットとして使用できません。
TwinCAT Realtime Ethernet Driverのインストール
TwinCAT 3 XAEからインストール(推奨)
TwinCAT 3 XAEを起動します。
メニューバーで「TwinCAT→Show Realtime Ethernet Compatible Devices」を選択します。
ドライバのインストールツールが起動します。Compatible devicesに表示されているネットワークインタフェースからドライバをインストールするものを選択し、「Install」ボタンをクリックします。
Installed and ready to use devices: TwinCAT Realtime Ethernet Driverをインストール済み
Compatible devices: TwinCAT Realtime Ethernet Driverをインストール可能
Incompaible devices: TwinCAT Realtime Ethernet Driverをインストール不可。TwinCAT Intermediate Driverを使用可能な場合有り。
Disabled devices: ユーザにより無効化されているネットワークインタフェース
ドライバのインストールに成功すると、そのネットワークインタフェースはInstalled and ready to use devicesに分類されます。
デバイスマネージャからインストール
ベッコフオートメーション製のIPCおよびネットワークカードでは「TwinCAT 3 XAEからインストール」を行ってください。
以下の説明はWindows 7 Professional 32bit 日本語版に対応しています。これ以外のWindowsでは設定方法が異なる場合があります。
コントロールパネルで「デバイスマネージャ―」を起動し、ドライバをインストールするネットワークインタフェースを右クリックします。
プルダウンメニューから「ドライバーソフトウェアの更新」を選択します。
「コンピューターを参照してドライバーソフトウェアを検索します」をクリックします。
「コンピューター上のデバイスドライバーの一覧から選択します」をクリックします。
「互換性のあるハードウェアを表示」のチェックを外します。
「製造元」で「Intel」を選択します。
「ネットワークアダプタ―」でFast Ethernetのネットワークチップの場合は「TwinCAT-Intel PCI Ethernet Adapter」を、Gigabit Ethernetの場合は「TwinCAT-Intel PCI Ethernet Adapter (Gigabit)」を選択します。
「次へ」をクリックします。
以降、Windowsの指示に従い、ドライバのインストールを完了します。