滝口吉良(たきぐちよしなが)

萩地域

日本初の村立図書館を設立した政治家

【生没年】安政5(1858年)- 昭和10(1935年)

【享年】 78 歳

【誕生地】長門国阿武郡明木村(萩市明木)

【墓】萩市北古萩町(海潮寺) 萩市明木

滝口治三の長男として生まれる。滝口家は代々萩藩の大庄屋格をつとめた。 明治19年(1886)慶応義塾を卒業し郷里明木に帰り、村長、郡会議長をつとめ、明治21年、県会議員に初当選した。以来、明治37年に至るまで再選4回、その間議長を3期つとめた。 明治23年(1890)貴族院議員に互選され7ヵ年にわたり活躍した。明治33年、農商務省の嘱託をうけてパリ博覧会に臨み、欧米各国の経済状態を視察した。 その後、政友会に入党して地方の党務に尽力したが、明治37年(1904)衆議院議員に当選し、再度中央政界に返り咲き、大正2年(1913)立憲同志会に入った。 また、防長貯蓄銀行頭取、萩銀行、萩電灯会社などの相談役を歴任した。日本初の村立図書館(現、萩市立明木図書館)を明木に、郡立図書館を萩中学校(現、萩高等学校)に創立するなど、郷土の文化発展に尽くした。 俳人として聴松庵13世、古萩園10世をつとめた。明城、洗耳洞、如水などの号がある。

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滝口吉良