薬とAccessとラベルプリンター
「テプラ」っていうのはあくまでキングジムの登録商標です。
まあそれはいいとして、入力した文字をちょっとしたテープに印字してくれる便利な物で、色々と業務に利用されているところも多いのではないでしょうか。
技術の進歩のおかげで?日常筆記用具を使うのは電話のメモを取るくらいになってきましたが、どうしても直接印刷はできない小さなものに名前を書くという作業が無くなりませんでした。
たいした作業ではないと思われそうですが、見た目もねえ。
で、ずーーーーーーと、それこそ何年も同じことをしていてふと思うわけですよ。
「印刷して、切って貼ればいいんじゃない?」
早く気づけよ!何年やってんだよ!
これが結構よくて、私の汚い字で書いてあるよりよほど見栄えもいいし、病棟のうけもいい。
なかなかいいのではと自画自賛していたのですが、しばらくすると・・・
「印刷した紙切るのがめんどくさい!さらにその大きさに合わせてセロハンテープ切って貼るのもめんどくさい!」
なんかシールみたいなものにに直接印刷できないかなあと思っていたら、他の部署でテープに印字して背表紙とかに貼ってるではないですか!
ああ、そんなものが!忘れてた!確かUSBでつなげれるものが売ってたはずと調べてみたらありました。
まあ大きく3社、そんなに種類はない中でポチッとしたのがこれSR3500Pです。
ポチっとした後で色々調べてたらbrother の方がラベルの構造上、薬品や汚れに強いみたいな感じでしたが、まあその分ランニングコストも微妙に高そうなのでこれでよかったのかな?
あとはAccessで印刷画面作ってプリンタをこいつにしてあげればいいのかなと軽く考えていたらダメでした。指定したページサイズがどうのこうのというエラーが表示されるばかりで。
Excelだと付属のラベル作成ソフトを使わなくても普通に印刷先のプリンタに指定できたんですけどね。
でもまあそこはUSB接続できる機械だけありまして、メーカーサイトにちゃんとExcelで作った一覧表のデータを付属のラベル作成ソフトにデータを流し込んで印刷するサンプルが公開してありましたので、それをAccess用に少し改良してあげたところ、なんかよくわかりませんが動きました。
因みにその公開してあるソフトですが、当然VBで書いてあるのでそこが多少わからないと難しいとおもいます。
Module部分はベッタリ貼り付けて、ExcelのデータをCSVに書き出す処理があるのですが、そこをAccess用に書き換えて、あと、何件データがあるか調べる処理みたいなのもAccess用に書き換えて・・・とこんなことここに書いても仕方がないので飛ばしますが、Accessで管理しているデータがAccessで作ったボタンを押したら印刷されるというのはとても便利です。あたりまえですけど。
キーボードのついたタイプのを出先で利用するというならどうしようもないですが、出先で使わないならPCとUSBで接続できるタイプのほうが絶対おすすめです。フォントの種類とかもPCのものがそのまま使えますし、簡単な絵も取り込めますしね。そりゃキーボード付きのUSB接続タイプ買う予算があるならいいですけど、おそらく一度PCにつないで使い始めたら、あの小さなキーボードはさわらないと思います。
※たまにドライバーがうまくインストールされずにテプラから印刷できないことがあるみたいです。そんなときはドライバーを一度アンインストールして再度入れてみてください。検索すると引っかかります。
私がハマッたのはテプラの幅が取得できずに止まるというものでした。
画面のボタンは取って付けた感満載ですね。
目的の軟膏壺(容器)にはってみました。
バーコードも印字できるので、氏名と患者番号をバーコードにして印字してみました。
検索にでも配薬時の監査にでも使おうと思えば使えますしね。
軟膏がいい感じだったので、水薬にも使えるかな?と用法も印字できるようにしてみました。
まあ、付属の小さなラベルに氏名を書いて、用法に○を付けて貼り付けるよりは患者さんも見やすいと思いますがどうでしょうか?
ラベルの幅の問題もあるので12mmで3行、9mmのもので2行までは何とか文字も読めそうです。
初めは氏名、薬剤名、用法別々に印字していましたが、無駄な余白がそれだけ増えることになりますので少しまとめてみました。
なんか例の価格比較サイトで調べていたら絞り込み条件にハーフカットとかいうチェック項目が。買ったものには付いていない。
なんぞや?とさらに調べていたらテープに切り込みいれてはがしやすくしてくれる機能だそうな。
あんな小さなテープ、正直その機能がないと剥がすの大変です。
カッターで切り込みいれるか?と思ってたらこんなもんも作ってるんですな。
同時に購入しましたが、とても便利です。ちょっとコツがいりますが。
強く握りすぎると切り込みが台紙までとどいてしまい、テープを剥がそうとすると台紙の方がスライスされたようになって剥がれてるだけで、肝心なテープの方が剥がれない・・・。
ハーフカット機能のない方はぜひ購入を。下のような手段もありますが・・・。
問題はランニングコスト
便利にはなったのですが、こういったもので一番気になるのがこいつですね。正直、機械本体なんてたいした額にはなりません。
カセット1本の価格なんですが、明日来るサイトで2017/5現在、12mmの8mが税込みで800円前後します。
ラベルの長さを3cmで作成したとすると、この機械の仕様で先頭に余白が1cmほど付きますので計4cm、つまり1本のカセットで200枚ほどラベルを印刷できますが、1枚につき800÷200=4円かかってしまいます。まあ1cm1円です。
上の写真のように氏名と薬剤名まで入れたら2倍で8円、用法まで入れたら3倍で12円かかることになります。
この価格を高いと判断するか、安いと判断するかは自分の給料と導入することによって得られる時間をてらしあわせるしかないですが、安いにこしたことはありません。
どうにかならないかなあと調べていたらあるんですね。いわゆる「ゾロ」が。
型番と互換で検索すればなんか色々出てくる上に、互換商品の方は初めから裏の紙に切れ込みが入っているみたいで 上のハーフカッターなるものを買う必要もない。(良し悪しみたいですけど)
まあ品質の問題等、自己責任な部分がかなりありますが、一度ためしてみようかな?と。
バーコードを印刷して問題なく読み取れるなら、少々のことは価格を考えれば・・・。
同じことをExcelでもとも思ったけど・・・
Accessに組み込んでみてなかなか良かったので、Excelでも同じように氏名や薬剤名を入力すればラベルが印刷できるように・・・と思いましたがやめました。
なぜなら、Excelに入力してそれを印刷するくらいなら、付属のソフトのスプレッドシート部分にデータを入力して印刷しても同じか、むしろ早いから。
当然、用途や使用方法によりますよ?
メーカーサイトのサンプルソフトのように、とある一覧表ができていて、目的のデータにチェックを入れたらその行数分のラベルが自動印刷されるというならとても便利なのですが、上のような目的で、その都度氏名や薬剤名をどこかからコピペするなら貼り付け先を付属ソフトのデータ入力部分にすればいいだけですしね。
すでにExcelでデータを管理していて、そのついでにラベルも印刷したいというなら組み込む意味があると思います。
ちょっと他のソフトにも。
ボタンを押したら印刷専用のAccessが起動して・・・という感じで。
Accessから別のAccessを起動させるようにしてみました。ごちゃごちゃしたコードを組み込むより、あえて別々にしておいた方が後から見ても分かりやすいかと。
薬剤の入力もGS1の読み取りで可能なのですが、混ぜる薬剤は施設によって大体のパターンは決まっていると思いますので、そのパターンをあらかじめ作成したソフトに登録して印刷、必要時にそのデータ自体をバーコードで検索して複製、患者氏名だけ修正してラベルを印刷してあげるという使い方もありなのでは?と思いますがどんなもんでしょう?
まあ、上の例はたまたまAccessで作成したソフトがあったので組み込んでみたのですが、混合のパターンが少ないなら、他のソフトと連動させなくても、下のようにテプラの付属ソフトにそのパターンを登録しておいて、必要なときに必要な行だけ発行すればいいだけなんですけど。
これが付属のソフトです。
はじめから右のスプレッドシートにはチェックボックスがあり、印刷設定でチェックの入ったものだけを印刷できるようになってます。
※おまけ
ちょっとお高いランニングコスト削減のため、どこかにある大きな川の名前をしたネットサイトで先に言っていた「ゾロ」テープも購入してみました。黄色で。
軟膏壺や、水薬瓶に貼るなら白でよかったのですが、軟膏のチューブや点眼に貼ると薬剤の容器の文字とテプラの文字がかぶって見づらい感じがしたので。
テープは先発品に比べて薄いと感じました。ペラペラです。薄すぎて上のハーフカッターで試しに切ってみたところ、切れたと思っても切れていないことの方が多い感じですが、元々裏に切れ込みがあるのでその作業も必要ないです。まあ先発品をハーフカッターで切ってから剥がす方が剥がしやすいですが、切れ込み入れてから剥がすよりは早いですし、価格を考えますとねえ。
印字自体には問題ないように思います。バーコードも問題なく読み取りました。
その都度テープを入れ替えるというのは面倒なので、在庫が無くなったら黄色でいこうかなと。