iPhoneでオーダリング
冗談で作った処方箋印刷ソフトですが、このまま使わないのももったいない。
というか、やはり使いたい。
ただ、今使っているシステムはMS Accessで作っていますので、当然そのままではデータの共有はできませんし、全てをFileMakerで作り直そうとはさらさら思いません。
あくまで必要な部分だけ。
院内の内服処方入力に使ってもらえれば、転記ミスという事故防止にもつながるわけで。
とはいえ、AccessとFileMakerを共存させようと思うなら、今までも色々書いていますが、データをMySQLに移行して、ODBCドライバを使ってそれぞれから読みに行くようにしてあげなければいけません。
ということで、まずは一部分だけMySQLを利用していたデータ部分を全て移行、フロントエンドだけAccessから・・・というのがかなり手間取りました。
「よし。明日からMySQLで」
なんて簡単にできるわけないんです。
サンプル見ていただけると分かるのですが、ソフト自体結構多機能になっているので。
単純作業でAccessからMySQLにエクスポートしていたのですが、いざボタンを押すと上手く動かないところが多々。
基本的にはそのまま使える部分が多いのですが、先にも書きましたYES/NO型をINTに全て変更したり、新規レコードを作成する部分で、今まで使っていた方法が全然受け付けてくれないのでADOを使ってみたり。
(私は使ったことなかったので。)
いや、ホント書いてくれてる人がいて助かりました。
それからテーブルに規定値を設定していたらそこはエクスポートされていないので、それがプログラムに影響する場合は当然再設定の必要があります。
サラッと書いてますが、素人が原因を突き止めるにはかなりの時間がかかりました。
手探りなところが多いので。
処方箋の新規追加もAccessだと、
DoCmd.GoToRecord , , acNewRec
で新規レコードに移動から
Forms!処方箋画面!患者ID = Forms!入力画面.患者ID
みたいに代入するだけでよかったのですが、これがダメだったのでADOを。
SQLでINSERTだけではちょっと・・・なところがありまして。
前置きが長くなりましたが、ここまでできてやっとFileMakerに。
まずは監査ソフトを作った時同様、ODBCを使ったリンクテーブルのみのFileMakerのソリューション?を作りま・・・とはじめはそのように作っていたのですが、途中でODBCで、テーブルを直接さわる仕組みに変更し、FileMakerをネットワーク共有にしてiPhoneからさわるように変更しました。
同時に5人という制限がでてきますが、私のところでこれに引っかかる事は無いだろうと。
実はこれもMySQLのフロントエンドとして使う場合・・・。
FileMaker持ってなければ何言ってるのか分かんないとおもいますが。
MySQLのサイトからODBCドライバをダウンロード、準備したFileMaker用PCに(なんか使わなくなったリース落ち、型落ちWindows Server -Xeon。adminのパスワードも分かんないけど、ま、えっか。) インストールと設定をして準備完了。
FileMakerを開いて
ここでODBCデータソースを選択するのですが、どこかにちょっくら書きましたが、MySQLのODBCドライバーは32bitと64bitを両方同じPCに入れることができませんでした。
なのでAccessを利用するPCとは別にFileMaker専用のサーバーを準備する必要が。
これがむちゃくちゃ面倒で、日頃メインで利用しているPCはAccess(32bit)使うので、FileMaker(64bit)のデザインは別のPCでする必要がでてくるわけです。両方32bit使えばいいのですがFileMakerの32bitはよく落ちます。
まあ、サーバーを準備したので、今後は全てそっちでやりますけれども。
後は今まで作った物をほぼそのまま使って完成、というか、今まで作ったソフトのテーブルの読み取り先をMySQLに変更して、抜け落ちた所を修正してあげただけ(テーブル名が同じでも、データの読み取り先が変更になると、FileMakerが自動で修正できない部分があるみたいで、レイアウトとかスクリプトに<テーブルが見つかりません>みたいなエラーがでます。)なのですが、ちょっと注意するところがありまして、
「FileMakerをODBCを使ってMySQLのフロントエンドに使うと、微妙なタイムラグが発生する場合があります。」
まあ仕方が無いかな?というところもあるのですが。
私の場合は処理後のフラグと削除かな。
Accessで確定のフラグを立ててもFileMakerにすぐに反映されず、確定後はできないはずの修正ができてしまうみたいな・・・。
ここは運用である程度カバーするしかないかなと。登録はどこからでもできるけど、修正は薬局でしかできないようにしてみたり。
入力時ですが、バーコードが大変役に立ってくれています。
元々薬袋にバーコードを印刷してピッキング時の監査に利用していたのですが、それがDrが入力する際のDo処方にもそのまま利用できるわけです。
Do処方の場合、前回処方箋や空になった薬袋のバーコード読み取ると、その処方が検索されるため、あとはDoボタン押して印刷しておしまいなので、処方内容によっては手書きするより断然早いです。
因みにカルテ番号のバーコードを読み取ると、その患者の新規登録画面になるように作成してあったり。
当然医薬品集と連動してますので、薬剤名部分を押すと、その薬剤情報が確認できます。
これ、添付文書がすぐ確認できる以外にも助かることがありまして、昨今のゾロが当たり前になってくると、
「この薬の先発なんだったっけ?」
ということが多々あるんです。最近物覚えが・・・。
そんなときもポケットからiPhone出してバーコードで検索すると、すぐに薬剤情報が確認できるのです。
Accessでこれはさすがに無理なので。(ポケットにって意味です。)
気づいたらFileMakerをさわり始めて半年が過ぎてましたが、とりあえずやりたいことはできたように思います。
あとは今使っている注射監査用のPCが壊れたらiPodに置き換えるくらいなんですが、壊れてほしいものほど壊れないもので・・・。そして機械が壊れたころには作り方をわすれているという・・・。
FileMakerだけでもAccessだけでも今のようにはならなかったと思うので、どっちがいいとかでは無く、どっちも使えたら自力でもそれっぽいものが作れるのでは?と思いますがどんなもんでしょう。
それから当然ですが
新しい機械のほうが早い
です。
処方箋の登録枚数にもよりますが、ODBCで使う場合、最初の読み込みにかかる時間がiPhone6と8+では、ほんの数秒かもしれませんが違います。
第6世代のiPod touchはCPUもiPhone6と変わりませんので十分実務で使えています。
さらに古い第5世代A5のiPodでは正直待っていられません。
作り方が悪いのかもしれませんが、起動時に時間がかかるのはちょっと「イラ」っとするかもしれませんので、予算があるなら最近のiPadなりiPhoneなりを選択するほうが幸せになれます。
iPhoneXsと8+では体感速度は正直なんともですが、
ちょっと写真の縮小率が違うので分かりにくいですが、私の作ったソフトのデザインだと、縦が広い分、Xsの方が5剤目の用法まで表示できるのに対し、8+だと5剤目の服用時刻が切れるくらいの違いがあるようです。
MAXではありません。通常のXsです。お願いしてスクリーンショットを撮っていただきました。
ちなみに、通常のiPhoneだと4剤、iPodだと3剤、iPadだと1剤1行なので13剤一度に表示されます。