薬とAccessとバーコード

就職してわずか3か月で独りぼっち・・・。仕事を回すには何かシステム導入をと職場に交渉してみたら

「ほらよ」

とわたされたMs Access97と本5冊・・・。なにこれ?学校でそんなもの習ったことないけど?

当時はまだwindowsも95とか98が全盛期。確かにいいシステムがあったかどうかは疑問だけど、まさかの自作?!

院内LANって何?って時代に日常業務が終わったあとはDrと二人でケーブル工事をしつつ、毎日をなんとかごまかすためのソフト作りもしないといけないという、今なら絶対やりたくないような毎日がはじまってしまいました。

さて、とはいってもデータベースの知識なんて皆無ですし、Excelの関数は使ったことあるけど程度のレベルの人がいきなりできることなんてたかが知れてます。

一番初めに作り始めたのは、確か注射のラベル発行システムだったような。システムとかいうと聞こえはいいですが、 病棟で入力したら薬局で印刷できますくらいの。

で、10年過ぎるかどうかくらいの頃、頻繁に払い出す薬を間違える私自身に何とかならないかと思っていたら、なんかどこかの頭のいい人が、

「全ての注射のアンプルにバーコードを印字しま~す。」

とか言ってるじゃないですか。

そこで思うわけですよ。バーコードって何よ?って。

早速検索してみたら・・・なんか売ってる・・・楽○で・・・値段もピンキリ。

よし!とりあえず買ってみよう。どうせ買うならちょっとよさげなレーザーがどうとか書いてあるやつがいいか?

そして、見事に失敗しました・・・。読めない・・・。当時3万もしたのに・・・。

なんで?と色々調べたら、GS1がどうのこうの。

まあ、ただ単に注射に印字されているバーコードに対応してなかったわけです。

最近販売されているものは対応しているものがほとんどですが、当時は対応してないものの方がほとんどでした。

まあこういった失敗のおかげ?でバーコードを日常業務にいろいろ使うようになりました。

そもそもバーコードなんですが、外付けキーボードが勝手にその値をPCに入力してくれると思えば十分かとおもいます。テンキーで数字を入力してもバーコードを読み取っても結果は同じです。ただし、あの速さでテンキーをたたくことはなかなか難しいですし、入力にミスがない。

JANとかGS1とか種類もありますが、漢字表記なのかアラビア数字なのか程度の違いと思っておけばいいのでは?あくまで個人的意見ですけど。

ということで、今から購入を考えている人は

①GS1データバーに対応しているか?

②2次元対応のものにするのか

③用途によっては必ずしも無線式(Bletooth対応)のものがいいというわけではない

という部分に注意して、貸出サンプルがあるならできればそれを使って手元の薬剤のバーコードがちゃんと読み取れるか確認してから購入しましょう。

最近(2016年)試しに数台、5000円以下のバーコードリーダーを購入してみたのですが、やはり読み取り能力が機種によって違いますし、内服薬のヒートに印刷してあるバーコードで外枠がある場合、それをバーコードの線と誤認識し、指で隠さないと読み取れない機種がありました。

一応、そういった報告が上がったため、メーカー側でバーコードに外枠を付ける場合はバーコードの右端と外枠の幅を広くしなさいという取り決めになったようで、以前と比べると右端と外枠の間の空白部分が広がっていると思いますが、それでも読み取れない機械があります。正直外枠やめろよ?とおもいますけど。

ただ、指で(指でなくてもいいですけど)隠せば読み取れるので、それを理解しているならAma○nとか楽○とかで安いのを(3000円位~)購入してみるのもいいと思います。


予算にもよりますが、

①注射ラベルと払出監査までしたいなら2次元対応のものと(ほとんどの機種が別売だと思いますが)専用のスタンドをセットで(作業に両手が使える。いちいちバーコードに光のラインを合わせなくて済むので早い)

②特定生物の使用期限監査がしたいなら2次元対応(CC-A対応)のものが必要

③アンプルや包装に印字された使用期限を利用しての入力(病棟配置薬の使用期限一覧表の作成のような)までしたいならさらにOCR対応のものを

④自作したバーコードを患者の入力や検索に利用したい等、動かない場所での利用なら通常の1次元対応USBケーブル接続タイプ

⑤棚卸、内服薬のピッキング、配薬時の患者監査等移動しながら利用したい場合は無線式のものを

みたいな感じで現在利用しています。あ、OCRは持っていなです。ほしいけど。(買ってしまいました。)

まあ、ほとんどの施設は何かしらの外部業者が作成したソフトを利用してるでしょうから①を目的に購入というのは難しいと思います。

では②を目的にとなった場合、それだけのために3万円~もするバーコードリーダーをどれだけの施設が購入できるかな?というところもあります。

一度使い始めると無くては業務が怖くてと思えるほどなのですが、今まで利用しなくて済んでいたので「よく見るから大丈夫」ですましてしまうんですよねえ。大丈夫ではなかったからニュースに使用期限切れのワクチンを投与したと病院名入りで報道されて、大丈夫でなかったから使用期限がバーコード表記されるようになって「これ使え!」ってなってるんだとおもうんですけど。

まあ間違いなく一番不幸なのは使用期限切れのワクチン投与された患者さんだと書いとかないといけないんでしょうねえ。

「これだけのために」とすると購入はなかなか難しいかもしれませんが、あれもこれもできるとなると話も違ってくると思います。あれもこれも部分を色々考えてみてください。

④ですが、今ある書類にバーコードなんか印刷されてないから使えないとかなりそうですけど、ものによっては後からカルテ番号だけをバーコードにして印刷するとか、別で作って貼り付けるだけでも用途は広がります。まあアイデア次第ってことですね。

だいたいこういうものを考える人って不真面目な人が多いとおもいます。毎日どうやって手を抜くかってことしか考えてないので。

私だけ?

でも楽をするためにはそれなりの金をかけるか時間をかけるしかないのです。

ちなみに私の場合ソフト部分は全てAccess(またはExcel)でなんとかしてます。他はさっぱりわからないので。

処理速度の問題とか安定性の問題とかあるのかもしれませんが、規模も小さく、PCや周辺機器の進歩のおかげで十分カバーできるかなという感じです。

あと、バーコードリーダーは同じ型番でも発売時期が後になれば読み取りがよくなっていたりと性能が変わっていることもあります。自身の使い勝手にあったものを購入してください。

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FileMakerも触り始めました。

Accessわかる人ならFileMakerも問題ないかと思います。