iPhoneで医薬品集

添付文書集と院内医薬品集は違います。

と、どこかに書いてあった気がします。たしかにその通りだとおもいます。でも忙しさに任せてついつい・・・。

採用薬一覧だけとか、色々あって作ってないってところも多いと思いますが、まあそれは置いておきまして、

分類検索.MP4

こんな画面を作りたい。

iPhoneでこんなの作れたら、まさに「ポケット医薬品集」ですよ。

せっかく8+を購入したので、院内医薬品集が作れたら。


そうです。買ってしまいました。iPhone・・・。Android派の私が今まで全く見向きもしていなかったiOSですが、借り物でいつまでも開発するのも気が引けるのと、せっかくソフトを作っても自分ですら使わないものを誰が使うのかということで。

なぜ8+にしたかと言いますと・・・電話屋が安売りしてたから。予算的に7+にと思っていたところ、学割だのなんだのシェアパックがなんだかんだ・・・。


iPadとも思ったのですが、一番使ってる人が多いのは、どう考えてもiPhoneですし、それに合わせたもので作成するのが一番なので。


とはいえ、痛い出費でした・・・。

さて、薬剤データの管理画面はすでにありますし、通常の検索機能はもともとFileMakerにありますので作る必要もありません。


院内医薬品集で必要なとこって、結局今なにがあるの?という部分だったりするのですが、フリーでそこらあたりがさらっと印が付けられて、検索できるものってあまりないですよね。

で、無いなら作ろうかと。


Accessで医薬品集を薬効分類順に並べて印刷したり、索引を作成したりするソフトはどこぞの薬剤師会にありますが、あれを印刷して製本せずに済むのなら楽かな?と思ってみたり。


採用薬が変わっても、採用のチェックを修正するだけですみますので。


ただ、紙には紙の良さがあります。私もB7サイズに印刷して使ってます。

ということで、採用薬を一覧で表示するレイアウトと、上のような薬効別の絞り込み画面を作り、切り替えることによってそれらしいものにならないかなと。

ソートって機械のパワーがある程度必要みたいで、開くと同時に「採用順」→「ふりがな順」で並び替えを行うようにしたのですが、A5チップのiPod touchでは数秒かかります。8+だと一瞬処理中マークが見えるくらいなので、時代は進んだのだなあと。

このボタンを押すと検索画面が開くと同時に下のソートがかかるように指定してあるのですが、

採用だけで並び変えた場合は表示に時間はかかりませんが、「ふりがな」での並べ換えを追加するとマシンパワーがものを言います。

データ自体は薬価収載品のデータを拾ってきてるので2万件程度です。

検索してみると、結構色々な病院がFileMakerで自院の医薬品集を作成されているみたいです。

当然上のような薬効による絞り込み検索機能が付いているみたいでした。同業なら、みんな考えることは同じですよ。自分が欲しい機能はだいたい周りも欲しい機能ですから。

今さらなんですけど、この手のソフトを作るには必要なデータをそろえられるかが重要。

ホント今更ですけど。

上の分類に使っているデータも、日本標準商品分類番号を 使ってるだけです。

医薬品に関して必要なデータは、ほとんどの場合CSVやtxtでダウンロードできますので、何かを作りたい場合は頑張って集めて下さい。

さてソフトは出来上がったのですが、問題はどうやって採用のチェックを入れるかです。


FileMakerを持っているなら特に難しいことではないのですが、FileMakerGoのみで採用のチェックも入れてしまいたいなあと。


基本的にGOはテキストファイルをインポートできないので、(技を使うとできるのかもしれませんが、そんな技知りませんし。)もっと簡単な方法で。

そこで思いついたのは上に少し書いてあるFileMaker独特なリレーションを利用する方法。

改行区切りでデータを入力すると、各行ごとにリレーションが結ばれるというやつです。

つまり

フィールドを一つ作成し、他で作成したテキストファイルを貼り付け、処理してしまおうと。


結果としてはうまくできたのですが、iOSでテキストファイルを開くのに少し手間取りました。

そもそもテキストファイルをどうやって投げ込んで、何のソフトで開くの?


色々試しましたが最終的にはtxtやcsvを開けるアプリをiPhoneに新たにインストールしてしまうのがいいと思います。

出来上がりはこちらを見ていただければ。

これで必要最低限今何があるか、という部分は出来上がりましたが、これだけだとなんだか寂しいので

ポップアップで用法だけ表示できるようにしてみました。軽く使うソフトで必要なのはこの程度かなと。

テキストのみのソフトなので、薬剤の用法を入れ込んでも40M程度しかファイルサイズはありません。

一番小さなiPod touchの16Gでも余裕です。

こんなの自作してたんですよ・・・。

できたと思っていたら・・・

後は自分で採用薬を貼ってもらえばと思っていたのですが、再度iPhoneで採用薬の一括登録とリセットができるか試したところ、権限が云々とエラー表示が。


添付文書や採用薬を間違えて修正してもらっては困るので、薬剤データに関しては修正できない権限を作り、通常はそのアカウントでログインするようにしたのですが、それが原因で一括採用のチェックも入れられなくなってしまいました。


さてどうしたものか。修正させないためにキーボードを表示しないようにすることもできますが、

このチェックを外すと用法の全文を見たい場合、スクロールもできなくなってしまいます。

なんかいい方法はないのかなと調べていたら、再ログインとかいうコマンドが。

必要な時だけログインユーザーを切り替えて権限変更できるらしい。これを使えば一括処理中だけデータ編集可能にして、処理が終わったら元に戻せばいいのでは。

ということで、

こんな感じで初めと終わりに再ログインを組み込んで、一括登録もできるようになりました。

今度こそ出来上がりにしようかとも思ったのですが、やはり院内医薬品集用に編集したものがすでにあるなら、それが表示できる方がいいに決まってます。といいますか、元々そのために作成してます。

ということで、今度はAccessに戻りまして、テキストファイルを出力する仕組みを追加しようかとも思ったのですが、色々面倒だったので、必要な部分だけ抜き出すソフトを別に作りました。

改行しながら、警告や用法などを一つのフィールドにまとめて、まではよかったのですが、Accessで出力したcsvをFileMakerでインポートしようとするとなぜか上手くいかない。仕方がないのでExcelで出力してインポートするとうまくいったのですが、今度は薬価が・・・。

調べてみると、小数点があると、まるめ処理がどうとかで、ExcelをFileMakerにインポートした場合、おかしくなりますと。そういった場合は数値ではなくテキストフィールドとしてエクスポートするとうまく行くそうな。

まあ、そうしろというならそうするしかないので。

出来上がった感想としては、おそらく二度と紙の医薬品集は作らないかな。

紙には紙のっていいましたけど、やっぱり印刷するの面倒なんですよ。新たに採用薬が追加になってもこれなら関係ないですし。昔に比べて使用頻度が低いってのもあるのですが。

ただ、iPhone持ってない人はドオすんのよ?ってのはあります。外部に頼んで印刷してたみたいなところはその印刷代金でiPad購入しましたって書いてるとこもありましたが、もともと外部に印刷をというところは少ないと思います。まあ、誰が見るんだ?ってのも機器購入の理由になるんでしょう。


うちはたまたまDrがiPhoneだったので、AirDropでポイと・・・。

試しに全添付文書データを取り込んでみたのですが、うーーん、見づらい。


このまま1つのフィールドに、用法から高齢者までのデータを取り込むと、かえって使いずらい感じがしました。

長々とした文書を表示させたいなら項目ごとに表示させるようにした方がよさそうですし、正直、他の出来上がったソフト使う方がいいと思います。


あくまでこれは自分で分かりやすいように編集したものを取り込む、もしくは用法くらいにしておく方が無難です。


項目ごとに分けて取り込むなら全文取り込みもありだと思います。

さらにこの編集ボックスなんですが、FileMakerGoでは選択すると勝手に最後までスクロールされてしまうという・・・。PCでは問題無かったのですが。


続きから入力できるように?ってことなのか、カーソルが編集ボックスの最後に来ることが原因らしかったのですが、これを回避するのにしばらくかかりました。

この状態ですね。ちょっと分かり難いですが、開くと同時にこの状態で、文書の頭が見えていない状態です。

タッチキーボードが表示されると表示できるエリアが狭くので、そこだけは

「OnObjectEnter」

で「オフ」にしていたのですが、この状態では毎回一番下まで勝手にスクロールしてしまい、文書の始めにスクロールするのが大変です。

何か方法はないの?と調べても調べきれず、そういった仕様なのか?と半分諦めていたものの、やはり使いにくいですので、色々コマンドを探していたら、

こんなのありました。

なんだ、あるじゃん。と試してみたところ上手くいきました。


そのままFileMakerGoにコピーして・・・やっぱりダメじゃん・・・。


相変わらず一番最後まで勝手にスクロールされてしまいます。

なんで?とおもいつつ試しにタッチキーボードを「オン」にしてみると、今度はカーソルがちゃんと先頭に来るではないですか。


順番が悪いのか?と処理を入れ替えてもダメで、あくまでタッチキーボードを「オフ」にすると一番下に自動スクロールされてしまう。でもタッチキーボードだけは表示したくありません。


タッチキーボードを「オン」にすると上手くいくので、もしかしてと思い、

こんなことをすると、カーソルは先頭に、タッチキーボードも非表示にできました。一瞬キーボードが下から出かけて消えるというおかしな動きはしますが。


因みに間隔を「0」にするとダメでした。一瞬でもキーボードは表示させないと上手くいかないみたい。

何か他にも解決方法あるのでしょうか。

たったこれだけのソフトなんですけど、作ろうと思うとそれなりに時間かかるんです。特に医薬品集なんて、自分だけ使うものでは無いのでさらに細かい所に気を使わないといけません。


電カル使い出すと、採用薬はなんだっけ?ってことも無くなりますので、ますます使用頻度の少なくなりそうなソフトですけど、ちょっとした時あると助かります。

アプリって言った方がいいのかな?

iOSが13になって、上で使っていた自動スクロール回避の仕組みを調整する必要が出てきました。

少しでも短い時間でと思っていたのが災いし、また勝手に下までスクロールしてしまうように。仕方がないので1秒取ってあげると今まで通りカーソルが一番上にくるようになりました。

上とは別にこんなものも作ったりしています。FileMaker使いだして2年くらいになりますので、少しは人に見せれるものになってきたかな?

採用薬品検索部分だけ使いたいといわれる場合はこちらをどうぞ。