磐梯山の麓にある檜原湖。明治時代の大噴火により、それまでは富士山の様な、なだらかな稜線が上部の半分が吹き飛ばされ、それらの岩、土、灰が塊で湖上に落下し、現在の地形を成している。さながら名称、宮城県松島のような抜群のロケーション。今回のポイント「いかり潟」は、その小島が点在し、複雑な地形を形成し、へらの付場となっている。東日本大震災の原発事故により「セシウム値」が増加し、昨年までの10年間はへらふな釣りは禁止となっていたが、今年から10年間の沈黙を破り晴れて解禁となった。
この「いかり潟」は、水温が本湖よりも高く5月頃からへらが入り始め、5月下旬~6月上からエサに反応するようになる。丁度、柳の花粉が湖面を白く染める時期が最盛期の合図だ。
クリアレイクの為、魚群を目視して確認をする。そのため立ったままオールで漕いだほうがより遠くを見渡せるので、SUP用の柄の長いオールが活躍した。通販で4千円前後で手に入る。
直径50cmの玉網。50を越したか!?メジャーとしても活用
磯用の玉網なのだがラバーネットの為、匂いが網に移らず手入れが楽だ
各ワンドを巡り魚をチェックするのだが魚群を確認する際の注意点としては、量、型(←大事)回遊している場所(沖なのか?手前、渕なのか?)を見てポイントや竿の長さを決める。
標高が800mあるので晴れた時と雨とでは気温が大違い。この時期は晴天を狙う。日差しの反応し水温があらり活性が出る。その逆で雨は寒くなり、水温が上がらずあまり実績がない。
君津の片倉ダム、亀山ダムをホームとしているのだが、この釣りが、このエサが果たして檜原湖で通じるのか?自分が培った経験でへらを探しポイントを決め、果たして釣れるのか?が一大テーマだった。
初めてだと魚が水族館の様に見えてしまうため、興奮状態となり、早く竿を出したくなるのものだが、各ポイントで魚の濃さや大きさ、回遊ルートが違うので、そこは見極めてから、ポイントを決めたい。あくまでも狙うは尺半ではなく50UPのモンスターだ!
幸い初日二日目は貸し切り状態の為、のんびりとリサーチすることが出来た。最終日の三日目も、顔見知りが加わったくらいなので、釣れているポイントを譲り、新しいiのポイントで竿を出すことが出来た。
肝心な釣りの方だが、珍しく三日間とも晴天に恵まれた事もあるのだが、自分のエサ、釣り方で十分通用することが分かった、君津のダムで培った技術が通用したのだ・・・言い方を変えると、片倉ダムや亀山ダムで50cm以上を仕留めている先輩巨ベラ師の偏差値が如何に高いかを実証したとも感じる。一方、釣れたとはいえ、様々な課題が明確になった釣行でもあり、とてもいい勉強になった。
福島の山中は、熊も多く昨年駆除したとはいえ、熊除け用の鈴やホイッスルは必需品だ。
いかり潟には船外機の禁止エリアまでボートで曳いてもらい、そこからぞれぞれポイントへ向かう。
立ち木や枯れ木にボートを付けて釣るのだが、その木から蟻の大群がボートに侵入し弁当やエサなどに入って来る、船首や船着け用ロープに殺虫剤や虫よけスプレーを噴霧すると効果的だ。