天候・・・晴れ 最高27度、最低気温22度 南西の風
ポイント・・・千葉県 笹川湖 トンネル北
竿・・・16尺
ウキ・・・パイプトップ(20mm径)ボディー9cm 浮力3.0g
仕掛け・・・道糸2.0号 ハリス1.2号 ハリ 巨べらグラン16号50cm×70cm
釣り方・・・マッシュダンゴ2mの宙釣り
エサ配合・・・巨べら200cc+尺上200cc+グルバラ200cc+藻ベら200cc
+1:1マッシュ200cc+粘力山盛り1杯に水600cc
釣果・・・50.1cm1枚
釣り時間・・・7時30分~16時30分
■克服できず苦手意識が・・・笹川湖
二日前の月曜日に見事オデコを喰らい惨敗だった。アタリすら出せない始末、完敗だ。2連続でオデコを喰らい。笹川湖には苦手意識が芽生えていた。聞くところによると最も難易度の高い釣り場との事。正にその通り。この日はオデコだった二日前に釣れた親水公園下対岸を狙っていた。船着き場に道具を下し準備を早めに済ませる。すると事務所から誰かが読んでいる。専門新聞編集子のS氏だった。当日と次の日は、笹川・亀山では知らない人が居ない笹川湖のパイオニア冨永氏の取材だった。冨永氏は大学生からお世話になっていた鹿野の堰の元オーナーだ。大学生の時に釣っていた僕に大型賞のバッジを事務所からわざわざ持ってきてくれた。学生時代の宝物。これをいつか冨永さんに見せたくて笹川や亀山に行くときは持っていた。そして船着き場で実現した。互いにその頃に戻ってお話して頂いた。当時、この大型賞は、なかなか出なかったらしい。
<これが大学時代、鹿野の堰で冨永さんに手渡されたの大型賞のバッジ>
■希望ポイントを取材で譲り、入るポイントが無く彷徨う
昔話もそこそこに、いよいよ出船となるのだが右方向のボートに道具を積んでいるのが自分とS氏と冨永さんと3人のみ、もしかして希望のポイントが被ったか!?と脳裏をよぎったが、とりあえず出船する。冨永氏のエレキやバッテリーはパワーの有るものなので、移動途中で抜かされることも承知で進むと、残念ながら悪い予感は的中し3人並んで釣る選択肢もあったが、冨永氏もS氏も知り合いなので取材を成功して頂きたいのもありで、Uターンし別のポイントへ向かう、この日のヘラの船は10パイ以上の出船。人気の程が伺える。引き返すと既に各々が希望のポイントにボートを付けている、この時点で既に危機的な状況になる(笑)仕方なくトンネル北が空いていたのでボートを付ける。支度を開始すると、シーンしとしていた月曜日より幾らかはモジリが有る、水色も良い。
■大失態!玉網を忘れる
支度を進める内に重大な忘れ物に気がついた。玉網を車に置き忘れてしまったのだ!参った!でも、オデコか釣れても1枚の釣り場なので取りに戻ろうともしたが、止めて。万一に備え、バカを30cm詰め、一番バラシが多い取り込み時の対策とした。連続してのオデコだったのでエサも変えた。前日購入した1:1マッシュを入れバラケ性と芯残りを出し、ペトコンではないやや硬めのタッチのエサにした。今までより、尚しっかり待つエサだ。
■モジリが有り、直感で90度右を向く
入るポイントが無く彷徨っていたので7時30分の釣り開始。弱いブルーギルの小型であろうサワリが直ぐに出る。暫く、エサを打つ。右側の垂直に数本ある倒木にボートを付けた人の周りのモジリが凄い!時にはウキの位置でへらが跳ねる。その逆の私から見て左側の崖近くにも時々モジリが有る、1時間経過したあたりで全国をまたにかけて釣っているH氏が移動して前を通過した。暫く岬とトンネル下の間を見ていたが通過し船着き場方面に戻っていた。道の駅は不振だったのであろう。その後の事、右の90度のトンネルのワンドの中側で4~5回モジッた。西湖の前浜で釣っていた時に斜め左でモジッタので立ってそこに仕掛けを投げウキを立たせ釣ってみたところ即アタッタ記憶が蘇る。即実行!(笑)正面からの風でウキが手前に流されることも原因の一つ。おあつらえ向きに右にも万力を噛ます角木が有る。釣台も角度を変えようと思ったが駄目ならすぐに正面に戻すつもりだったので、釣台もそのままで人間が90右を向く方向転換。超簡単な移動だ(笑)
■ついに時が来た!
そそくさと一投するとすぐサワリが出る。弱い触りだが、一投目からのサワリが何か?良い感じだ。二投三投四投と同じサワリが続く、ン~ジャミかな?水中の立ち木が有るかもしれず根掛が心配だったが大丈夫!ラッキー。十投位になろうとした時だ、触りながら馴染んだウキがフワッと上がり一節力強くダッと落とした!すかさず合わせる。乗った!重量感があり走り回る、アタリとファイトで直ぐヘラブナと判る。走るし重い!釣る前に万一釣れてしまったら、餌ボールで取り込もうと考えた。ファイト中にも頭の中で餌ボールで取り込むシュミレーションをしている。暫くファイトして魚が疲れた頃を見計らって、いよいよ取り込み。野武士の様な色黒な魚体だ。魚体の重心を餌ボールの中心の入れよう。水も一緒に掬う。びしょ濡れ覚悟の一発勝負。失敗すると一巻の終わりだからだ。意外とピンチに立たされると冷静なもので、シュミレーション通りにすんなりと魚を救うことが得きた。捕獲成功!センターにガッチリのハリ掛。やった!デカイ!もしや、行ったか!?ゴーマル!?掬ったボールの水を被りビショビショである。これも想定内。濡れても鼻歌だ(笑)検寸台に乗せて慎重に測る、なんと50.1cm!やっと、でもあっけなくもあるが、ゴーマルをゲットできた!何とも言えない恍惚感。ここまで来るのに長かった様で短かった。暫くボートの上を立ち尽くし辺りを眺める。頭の中は空っぽ。釣った後に、こんなにゆっくりとした事は無い。魚体は、笹川らしからぬ色黒で肉厚の野武士タイプ、傷一つない腹パンで言うこと無し。釣った時刻、10時30分。水泳の北島が勝った直後のインタビューで「チョー気持ちいい」と言ったのは有名だが、全く同じ気持ちだ(笑)
■さらに移動するも・・・
さて、達成感を十分満喫し、釣りを再開。まだ、弱いながらもウキには触りがでる。しかしながらその後ウキは静かになってしまった。相変わらず中島岬からの風が止まず、それならと、もっとワンドの奥に移動して様子を見てみよう。目標を達成してしまったので気軽なものだ。ここも水中の立ち木による根掛が心配されたが、掛かりは無かった、竿も14尺に変更し、エサを打ち続けたが納竿まで殆ど、サワリもなく終了した。結局アタリ一発で一枚。究極の釣りでした(笑)
■再会・奇跡・偶然・そして必然
振り返ってみると、当日はトンネルのもっと奥にも大型の良いモジリが結構あった。普段はこんなにもじらないポイントだ。なので、この日に限り魚がいたのだ。ここはバスのポイントでもあるので午後からはバサーのボートが行き来した。彼らが早い時間から行き来していたらもしかしたら釣れていなかったかも知れない。それと前浜の経験を思い出し即、実行に移したのも良かった。また、出舟時にもし、ポイントを譲らすに、そのまま我を通し親水公園対岸に並んで入ったら、この50上には会え無かったと思う。釣を終え、ボートハウスに戻ると、JSY社店長K氏(この日、氏も初の50UPをゲット)、専門新聞のS氏や、冨永氏が居た。既に情報が走っており。全員から「おめでとう」の祝福を頂く。冨永氏曰く、「これでハマっちゃったね。芦ノ湖なんて言っている場合じゃ無いよ」と。レンタルボート笹川さんからは賞品として日付が入ったボート一日レンタル無料のスタンプカードと50UPのステッカーを頂く、この無料のスタンプカードは使わないで記念としてとっておくように冨永さんから教わった。奇しくも、大学時代に冨永さんから頂いた宝物の「鹿野の堰」の大型賞バッジが、これで「50UPのお守り」にもなった。忘れられない一日になった。
■伝説誕生(笑)
翌週も気を良くして笹川湖に来たのは言うまでもないことだが、朝、受付にレンタルボート笹川に入るとすぐに、50UPおめでとうございます。魚をボールで掬たんですって!?と本当に情報は早いもので、どうやら50上を釣ったことよりも、ボールで掬ったことで有名になってしまったらしい(笑)自分らしいおバカ伝説また一つを作ってしまったようだ。でも、名前や顔を知ってもらうことは良い事。誰にも出来ない事だし(笑)巨べら師諸氏から聞いた話だが、やはりボールで掬うのはかなりの確率で失敗するらしい。取り込みの時(掬う時)に逃がし、48cmくらいの魚でも50cm以上はあった!と言う、逃がした魚は・・・話しの代表例だ(笑)
■2017年9月の笹川湖は異常値ともいえる好調さ
レンタルボート笹川さんのHP上だけではあるが、2年前にさかのぼり9月と10月の50UPの枚数をカウントしてみた。2015年9月2枚10月1枚。2016年9月2枚10月0枚。今年2017年は9月28日時点で5枚も出ている。これでは巨べら師が挙って笹川湖に馳せ参じる訳だ。50UPが出る笹川湖のイメージが強いが、こうしてカウントするとそれ程多くは出ていないと思ったのが正直なところ。本当にラッキーだった。
■潮周り
8月の最も釣れないときに河口湖で1日半で34枚、これは大釣りと言える。この50.1cmを釣った9月8日、この後も、9月22日に亀山湖で49.2cmを釣ったのも全て大潮だ。やはり潮とハタキやその後の巨べらの釣果との関連性は否定できないのではないかと思う。