マラウィ
【MAP】
【街並み】
・面積 日本の約1/3
・人口 1,900万人
・首都 リロングウェ(人口約107万人)
・宗教 人口の約75%がキリスト教
マラウィの町の出入口にある検問所は、小役人が難癖をつけて袖の下を要求する関所。
首都 リロングウェ
最大の都市ブランタイヤ
貧しい民家、政府高官の賄賂・汚職で国民は被害。
シンプルな田舎家
街に入ると店が連なる
路上にならぶ商品
川に洗濯に行く集団
経済
伝統的な農業国であり、労働人口の約80%が農業及び農業関連事業に従事している。タバコ、紅茶、砂糖等の一時農産品が全輸出の8割を占めている。
【中国の援助】
中国の援助で建てられた国会議事堂
国会議事堂の門には中国のプレート
マラウィを狙う中国の魂胆!
日本政府はマラウィに技術支援のほか約60億円の無償資金援助を行ってきた。世界でも最も支援してきたのは日本だが、近年ではマラウィの将来的な資源を当て込んでマラウィ政府へ食い込もうとする国が増えてきている。その一つが中国である。
2010年、マラウィは新国会議事堂をオープンした。新国会議事堂が2007年に中国政府からの 4,000万ドル(約35億円)の支援を受けて完成している。中国はこのほか、Chitipa-Karonga道路、5つ星高級ホテル、国立スタジアム、科学技術大学の建設を約束しているという。
マラウイは、地下資源が豊富にあるとして注目されている。石油の探査には、中国企業が強い関心を示し契約にも名乗りを上げていた。ウランや、ハイテク製品に欠かせないレアメタルの鉱脈も確認されている。調査を進めているのは、オーストラリアに本社がある会社だが、この会社の株の過半数を去年、中国の国営企業が取得した。先行する欧米に割って入るかたちで資源獲得に乗り出している。早ければ3年後にも生産が開始され、大半が中国に向けて輸出される見通しだ。
【日本は?】
今回アフリカ旅行の際、あるホテルで会った日本のODAの若い社員は次の様に言っていた。
「日本にしても以前は今の中国と同様に、大きな箱モノばかりを作っていましたが、多分、当時の独裁者や官僚の為にしかならなく、一般国民には恩恵がなく、それで今のメンタルな学校、病院、橋、飲料水のポンプなどへと方針変更しているのです。」
環境
道路の舗装率は50%以下、携帯電話の所持率も10%弱、インターネット普及率も低く、90%の地域には未だ電気が通っていない。
【民俗村】
サリマ地区のグイリゼ村は、昔の風習を守り伝統的な建物に住み村長を中心に民族踊りを披露してくれる。
娯楽が少ないせいか、観光客相手の踊りが始まると、老若男女が数百人も集まり、やんやの喝さいが始まる。
観光客の一人1ドル程度のチップが大勢の村人の生活が潤うという。
村には必ずある水汲みポンプ、日本の援助が多い
燃料は木片
シンプルな台所
食べ物
畑などに現れるネズミもよく食べる。マラウイではネズミはポピュラーな食糧で、よく市場で売られているという。
【マラウイ湖 】
面積は九州の面積の約80パーセントに当たる。最大水深は706m。
湖は大切な漁獲資源を得る場であり、観光資源でもある。500種以上の魚類が生息している。チャンボという魚が有名。その他、湖にはカワウソ・ワニ・カバ・様々な色鮮やかな鳥も生息している
【政府の指導者】
チャクウェラ マラウイ大統領 1955年生 66才 牧師、教師
・2020年6月より同国大統領。
・キリスト教神学校教員から政治家になる。
・2014年から国会議員。
市民による正しい選挙手法
再選挙では野党第1党のラツルス・チャクウェラ党首が、現職のピーター・ムタリカ大統領に大差をつけて当選した。2019年の大統領選については、裁判所が「広範囲にわたる組織的な」不正行為があったと判断し、無効とされていた。
サハラ以南のアフリカで、大統領選挙の結果が裁判所の判断で覆されたのは2017年のケニアに次いで2例目。ケニアでも再選挙が行われたが、現職大統領が再選挙によって敗北したのは、今回のマラウイがアフリカで初となった。
裁判は6か月に及び、その間市民らの抗議デモは拡大した。2月3日にムタリカ大統領の再選を覆すとの判決を下した憲法裁判所の判事らは、防弾ベストを着て軍の護衛を受けるという異例の対応を取った。
「市民らは信用を失って窮地に陥った政府から脅しや抑圧を受けてきたにもかかわらず、彼らの票が盗まれないよう、1年間も大規模デモを我慢強く継続した」と述べた。
再選挙の結果は、権力を振りかざす政権に、組織としてまとまった賢い野党勢力が勝利できることを見せつけたと指摘した。
さらに、マラウイの再選挙は、最も穏やかな国でも市民が我慢の限界に達すれば抗議の声を上げるということを思い出させたと指摘し、「十分な数の市民が立ち上がれば、最終的に変革はもたらされる」と話した。
アフリカでは珍しく、独立以来対外戦争や内戦を経験していない国である。
マラウィ編 終わり