キプロス
【MAP】
ワンポイント情報
・面積 四国の半分
・人口 120万人(内北キプロス 30万人)
・首都 ニコシア(人口約20万人)
・民族 ギリシャ系、トルコ系
・産業 観光業、金融業、海運業
キプロス(南部)とは・・・
地中海上に位置するキプロス島の大部分を占める共和制国家で、イギリス連邦加盟国である。首都はニコシア。ヨーロッパ連合加盟国。公用語はギリシャ語。
キプロス島の一部は、イギリス海外領土で地中海・中近東方面の軍事拠点としてイギリス軍が駐留している。
1974年以来、南北に分断されており、島の(北部)約37%を、国際的にはトルコ共和国のみが承認する「独立国家」であるトルコ系住民による北キプロス・トルコ共和国が占めている。一方のキプロス共和国(南部)は国際連合加盟国193か国のうち、192か国(トルコを除く)が国家承認をしている。
キプロスは元来ギリシャ系住民とトルコ系住民の混住する複合民族国家だったが、分断後は事実上、ギリシャ系によるほぼ単一民族国家となっている。
軍事的には北部にはトルコ軍、南部にはギリシャ軍が常駐している。
南北の衝突を抑止するため国連の引いた緩衝地帯(通称グリーンライン)がある。
【風光明媚】
キプロスの春はアーモンドの花が真っ盛り
シクラメンはキプロスが原産地、冬から春の花
【 首都 ニコシア 】
ニコシアの港町
中心街
一般住宅
ニコシア(首都)
ニコシアは、キプロス共和国(ギリシャ系)と北キプロス(トルコ系)両方の首都。
ギリシャ併合強硬派によるクーデターを支援するギリシャに対抗して1974年、トルコ系住民の保護を目的としたトルコ軍のキプロス出兵の結果、町の北側を支配するトルコ系の北キプロス・トルコ共和国と、南側を支配するギリシャ系のキプロス共和国(独立以来のギリシャ系主導のキプロス政府であり国際的に承認されたキプロス国家を代表する)に分断された形になっており、北キプロスもニコシアを首都としている。複数の国によって同じ都市が首都とされる唯一の例となっている。
キプロス島中北部にあり、付近に肥えたメッサオリア平野がある。小麦、ブドウ、オリーブ、牛、羊などの農畜産物の集散加工がおこなわれ、また皮革、繊維、タバコなどの工業もおこなわれる。
【南北両断】
グリーンライン(南北分断線)
1964年からキプロスで継続している紛争で、事実上のギリシャとトルコの代理戦争になっている。
グリーンライン(南北分断線)は国際連合によってひかれた緩衝地帯となっており、南側のキプロス共和国側からに限り北側への通行が可能であったが、2004年より南北間の通行については、検問所の増設ならびに自由化がなされた。南北キプロスに国連平和維持軍が駐留している。
国境を歩く(南から北へ)南も北も首都は同じ場所、ニコシヤ。通りの向こうへ歩くと検問所がある
少し緊張して歩く。パスポートを用意して
もう少し
グリーンラインで南北が分断されている
【北キプロス】
北キプロス・トルコ共和国 コンクリートの壁や鉄条網で東西に隔てられている
緩衝帯には土のうと金網
右奥の2名が検問所の職員
頭を抱える国連平和維持軍
5つの軍隊
四国の半分程度の面積キプロスに、キプロス正規軍(南部)である『キプロス民族防衛隊』とイギリス軍に加え、ギリシャ軍、トルコ軍、国連平和維持軍が駐留している特殊なキプロス。
民族の争い、宗教の争い、先進諸国の勢力争いの縮図がここにはある。
北キプロス・トルコ共和国 とは・・・
「世界が認めない分断国家」がキプロス。キプロス島はコンクリートの壁や鉄条網で東西に隔てられ、首都ニコシアも市街地が真っ二つに分割されている。壁の南側にはキプロス共和国、北側には北キプロス・トルコ共和国があるが、北キプロス政府を承認しているのは世界でもトルコだけ。
キプロスの人口78万人のうちギリシャ系が77%、トルコ系が18%を占めていて、北キプロスはトルコ系住民だけの「国家」だ。
キプロスは1960年の独立当初は統一国家だったのになぜ分断されたかというと、ビサンティン帝国の復活を夢見たギリシャの無謀な拡張欲のせいである。
第一次世界大戦でオスマン・トルコが解体した時、ギリシャはイスタンブールならぬコンスタンティノーブルやエーゲ海東岸の奪還を目指して失敗したが、その後エーゲ海の島々を地道に取り戻し、その仕上げにギリシャ系住民が多いキプロス島を併合しようとして大失態を演じたのである。
地中海の要衝・キプロス島は、イギリスがエジプト防衛のための拠点としてオスマン・トルコから租借していたが、第一次世界大戦後に植民地として併合した。
植民地で民衆の不満が支配者へ向けられないようにわざと民族対立を煽っておき、自らは調停者の役を演じるという分割統治の手法は、歴史的に「腹黒紳士」たるイギリスが得意とするやり方だが、キプロスでも少数派のトルコ系住民に肩入れし、北部では行政上の正式な地名にトルコ語を採用してギリシャ系住民との対立を煽ったりした。
【イギリス海外領土】
危険地帯、国を二分した鉄条網
国道に沿って延々とグリーンライン 180km
イギリスの建造物が並ぶ
南北の検問所(国境)
イギリス海外領土
イギリスの海外領土を構成し、イギリスの統治権が及ぶキプロス島にある地域。
キプロスの地位がイギリス帝国の植民地からイギリス連邦内の独立した共和政国家に移行した際、基地については引き続きイギリスが保持することとされた。
これはキプロスが地中海において戦略上の拠点に位置していたためである。
イギリスにとってこの地域の基地の重要性として、キプロスという地中海の東の端にあり、スエズ運河や中東に近いという戦略的な位置にあることや、軍用機が使える飛行場としての空軍基地が使えること、総合的な訓練を目的に使えることが挙げられる。
【観光】
オセロ塔
オセロ塔
オセロ
キプロス北部の港町ファマグスタにある塔。
旧市街を囲む城壁の海側に位置する。14世紀に塔と城塞が築かれ、ベネチア共和国時代に堅固な城壁が加わった。
城門には、ベネチアの紋章である翼をもつ獅子のレリーフがある。
シェークスピアの悲劇「オセロ」の舞台となったことで知られる。
『オセロ』(Othello)は、ウィリアム・シェイクスピア作の悲劇。
5幕で、1602年の作。副題は「ヴェニスのムーア人」(The Moor of Venice)。
ヴェニスの軍人であるオセロが、旗手イアーゴーの奸計にかかり、妻デズデモーナの貞操を疑い殺すが、のち真実を知ったオセロは自殺する、という話。
シェイクスピアの四大悲劇の一つ。
【ヴィーナス】
アフロディテ「ヴィーナスの誕生」生誕の地キプロス
美の女神「アフロディテ(ビーナス)」の誕生した海
女性はこの海で泳ぎ美人になりたいと云う
アフロディーテの泉
奥から現れそうな・・・
【キプロス料理】
赤ワインをちゃめっけたっぷりに
大サービスと云って女性に
メインは魚のフライ
ST.ermogenisレストラン、ユーカラの木が印象的
ユニークな看板
ランチはイカリングと小魚
フィッシユ
チキン・ポーク・ソーセージ
ダイナミックなデザート
街のカラフルな椅子
チョコレート菓子専門店
こちらもチョコレート菓子
【政府の指導者】
アナスタシアディス キプロス大統領 1946年生 75才
・2013年大統領就任
・アテネ大学、ロンドンで大学修了し、キプロスで弁護士
となる。
キプロス編 終わり