vanDam2005

van Dam RM, Hu FB.

Coffee consumption and risk of type 2 diabetes: a systematic review.

JAMA: 294:97-104(2005 (July 6))

コーヒー飲用による2型糖尿病の発症リスク低下について、複数の疫学調査結果をまとめたレビュー。

著者であるvan Damは2002年に、初めてコーヒーと2型糖尿病発症リスク低下を報告しており、今回の報告はその後に出た複数グループによる疫学調査をメタアナリシスによって解析したものである。結論として、メタアナリシス解析により、コーヒー飲用頻度の多いグループでは2型糖尿病の発症リスク低下が見られることが再度確認されており、特に一日4杯以上飲むグループと2杯以下のグループで差が認められた(3-4杯のグループでも2杯以下のグループよりリスクが低下する傾向が認められた)

この解析結果は、昨今相次いで報告されているコーヒーと2型糖尿病発症リスク低下の関係を再度明らかにしたもので「コーヒーを多く飲む人では2型糖尿病発症リスクが低下する」ということは、疫学的にはほぼコンセンサスを得られたと考えてもよいと思われる。

これまでに、カフェインによるインスリン分泌増加をその理由として挙げる研究者がいる一方で、カフェインとカフェインレスの比較から、カフェイン以外の何らかの成分によるものと指摘する報告もあり、その活性本体やメカニズムは未詳である。今後これらの方面の研究の進展が大いに期待される。

医学/疫学:メタアナリシス:コーヒー飲用によって2型糖尿病の発症リスクが低下(重要度★★★★★)