D'Agostina2004

D'Agostina A, Boschin G, Bacchini F, Arnoldi A.

Investigations on the high molecular weight foaming fractions of espresso coffee.

J Agric Food Chem.: 52 (23):7118-25(2004 Nov)

エスプレッソコーヒーの泡に含まれる成分分析を行った報告。高分子画分は窒素含量が少なく親油性の比較的高い多糖類を、低分子画分は比較的水溶性が高く窒素含量が多い各種のメイラード反応生成物を、それぞれ含むことが示唆された。また低分子画分の各成分がラジカル消去活性を持つことを示した。

コーヒーの泡の成分組成については、これまで個人的に注目していたものの、ほとんど研究されていなかった。今回の研究はエスプレッソコーヒーのクレマに関するものであるが、ドリップなどにおける泡の成分とも共通点が多いと考えられる。おそらくは高分子の多糖類が界面活性剤として泡の構造維持に関与し、そこに低分子画分が起泡分離により吸着しているものと考えられる。この分野の研究がさらに進むことを期待したい。

農学/食品化学:分析化学:エスプレッソコーヒーの泡の成分を分析(重要度★★★)