Cubry2008

Cubry P, Musoli P, Legnaté H, Pot D, de Bellis F, Poncet V, Anthony F, Dufour M, Leroy T.

Diversity in coffee assessed with SSR markers: structure of the genus Coffea and perspectives for breeding.

Genome: 51, 50-63 (2008)

分子生物学的な手法を用いて、コーヒーノキ属(Coffea属)の近縁関係を解析した論文。本論文では"SSR"と呼ばれる、Simple Sequence Repeatあるいはマイクロサテライトマーカーと呼ばれる部分の近似性から解析を行い、これまでに報告されてきたものと同様、アラビカ種とカネフォーラ種が遺伝子レベルで近い関係にあることが示された。同様の解析として、Lashermes1999によるものが特に重要なものであるが、以前はRFLP法やITS法などの手法によって解析されていたのに対し、今回SSRでも同様の結果が得られた点が新しい。SSRはRFLP法などに比べて、比較的差異の少ないもの同士の比較に有用だと考えられており、コーヒーでも栽培品種間の比較を行う上でより優れた分子生物学的解析法として、近年注目されている。