「私の潰瘍性大腸炎治療体験記」
68歳2016年1月3日
68歳2016年1月3日
私の体験を、同じ病気で悩んでいる方に知って頂くことで、未来への希望を持って生きられるようになっていただければと思い、この手記を書かせていただきました。
私が潰瘍性大腸炎を発症したのは、2年前の11月頃のことだったように思います。急にトイレに行く回数が増え、行っても微量の便しか出なくなり、1~2時間するとまた便意を感じるといった状況でした。自己判断ですが、「便秘のせいだろう」と思い、整腸剤や下剤を買って飲んだりしていました。
ところが12月になると便に血が混じり始め、驚いた私はかかりつけの個人病院に行きました。もしや大腸癌ではないかと心配し、大腸検査をお願いしました。結果、癌ではなかったものの、潰瘍性大腸炎と診断されました。「この病気は国が指定する難病で、完治するのは難しいが、投薬で少しは改善するでしょう」との説明を受け、内服薬(ピオスリー錠とペンタサ錠)とリンデロン座薬を処方されました。
薬を飲み始めると当初の症状は幾分緩和されたような気がしましたが、投薬前と比べて大きな変化は無く、6月頃にはひとたび便意が来るとトイレに行くまでに耐えられずに下着を汚すほどの状況となり、大人用おむつを着装して生活するようになりました。
7月になると排便時にかなりの出血があり不安になったので、どこかに完治出来る病院は無いかとインターネットで調べていきました。質問掲示板で松本漢方クリニックが紹介されていたので、すぐに松本漢方クリニックのホームページを検索しました。ホームページを読んでいった私は、先生の生い立ちと経歴に驚かされました。自分に厳しい生活態度、自らが信じることのために命がけで行動する強い意志。この様な人が自信をもって治療すれば、病気は必ず治癒するものだと思いました。
昨年8月7日に朝早くから福岡新幹線に乗って、家内と一緒に初めて松本漢方クリニックを訪問しました。松本漢方クリニックは案内地図の通りミスタードーナツの上階にあり、狭くて少し時代遅れの病院に思えました。今時の病院は、おしゃれで小奇麗で内装にお金をかけていることが多い中、余分な物にお金をかけず、患者の負担軽減を一番に考える本物の医師だと直感しました。
鍼と灸の施術の後、診察を受け、先生からの病気の説明を聞き、福岡の病院のカルテ、レントゲン写真を見て頂きました。その後は患者の心構え「病気を治すのは患者自身である」ということ、即ち「自分自身が免疫を上げることこそがこの病気の最重要課題である事」を、再三にわたり説明していただきました。
具体的な治療内容は、自宅にて漢方煎茶の服用(食前、食後)、灸(8箇所3荘)薬草風呂(週2回)でした。また、月1回の血液検査が必須で、この結果で経過を観察されるとのことでした。
受付で2種類の漢方薬、錠剤と漢方入浴剤4袋を14日分として頂き、近くの漢方調剤薬局で4種類の漢方薬を処方されました。通院は月1回なので、それ以外の時は電話診察でお薬を宅配して頂きました。
自宅治療を始めたところ、2週間後に血便が無くなりました。効果が現れたので治療にも希望が湧いてきました。そして、トイレの回数は、前と変わりませんでしたが、出血が無いため下着を汚す事は無くなりました。
2回目(9月2日)の訪問で血液検査の説明を受けると、私の症状は他の患者さんに比べると軽症であるとのことでした。私はつい嬉しくなり、病気の事について話すのも忘れ、社会の矛盾点などについての世間話で盛り上がりました。それからは症状に変化が無く、少し不安になっていました。しかし「そう簡単に治る事も無いでしょう」と家内に励まされ治療に努めました。
3回目(10月16日)の診察でトイレの回数が変わらない事について話すと、フラジール錠を追加処方してくださいました。その後11月8日にゴルフに行った時の事です。朝は1度トイレに行ったのですが、
その後は夕方まで行くこと無く過ごせたのです。フラジール錠が効いたのかどうかは解りませんが、私にとっては、無上の喜びでした。
4回目(11月11日)の診察でトイレの回数が減った事を先生に話すと、自分のことのように喜んで頂き、私の症状の変化の状況をボイスレコーダに記録されました。それでも私の場合は、ヘルペスウイルスがまだ異常に多く、治療を継続すべきとの事でした。もちろん私は完治が目的ですので、継続のつもりでした。
5回目(12月8日)先生に症状の報告(異常なし)をしたところ、漢方薬を食前の煎じ薬だけに変更されました。そして初診の時に約束した手記の提出を求められました。
まだ完治の状況ではありませんが、自分が信じた人が実際に信ずるに値する方であったと証明出来た事を本当に嬉しく思います。私の知合いにも潰瘍性大腸炎やクローン病で苦労している人がいます。早い時期に松本漢方クリニックで受診をする事を薦めるつもりです。
松本先生に出会う事で、人が如何に生きていくのが正しいのかを、教えて頂いたような気がします。先生の治療法をできるだけ多くの人に知って頂きたいと思います。