「潰瘍性大腸炎途中経過」
41歳2015年12月21日
41歳2015年12月21日
体調に異変が起こったのは、2012年2月、私が37歳の時のことでした。下痢が続いて1週間経っても治らず、整腸剤を飲みましたが、それでも治らず、3週間が過ぎた頃、大腸癌かと思い家の近くの胃腸科に行き糞便検査を受けました。血便があったので3月に入ってから内視鏡検査も受けました。そして、その結果、潰瘍性大腸炎と診断され、「この病気は原因が分からない難病です」と言われましたが、その場では、その事実を受け入れられず、淡々と先生の話を聞いていました。
胃腸科で処方されたペンタサを毎日飲み続けると、2日くらいで便が硬くなってきました。しかし便は水分がなくパサパサしていました。先生に「便が硬くなりました」と告げると、「この薬は君に合っていますね」と言われました。無知な自分は「あの薬凄いですね」と先生に話しました。今、思うと恥ずかしい限りです。
何も知らずペンタサを3週間くらい飲み続けた頃、B医大を紹介され、内視鏡の写真を見せました。4月25日のことでした。B医大の先生からは潰瘍性大腸炎より症状が重いクローン病ではないかと宣告されました。その時は怖くなりました。B医大でもやはりペンタサを処方されました。帰りに特定疾患の申請用紙を保健所で貰い、家に帰りました。これから先の自分のことを思うと、凄く怖くなりました。
そんな中、携帯で何気なくクローン病について検索してみると、松本漢方クリニックにヒットしたのです!先生の論文などを読みましたが、正直なところ私には難し過ぎました。しかし、世の中の病院、先生達が“治らない”と言っている中で、“治る”と松本先生は言っていました。ともかく、治らない治療を受けるよりも治る治療を受けた方が良いのは間違いない!と私は考えました。小西竜二さんの手記を見て、共感しました。まだまだ他にもたくさんの手記を読み、同じ思いの患者さんがいることを知りました。そのことで、数分前まで死人だった自分に嘘のように勇気と希望がわいてきました。
次の日に松本漢方クリニックに電話し先生と話しました。電話だけでも、患者さんの手記にもあるような関西弁のパワーのある方だと感じました。先生は「ペンタサは飲まなくていいよ」と言われました。仕事と休みの関係で松本漢方クリニックに行くまでにはちょっと時間が経ってしまいました。ペンタサを止めて3~4日で又、下痢になりました。しかし、ペンタサは飲みませんでした。結果的にB医大でもらった薬は1錠も飲まず処分することになりました。
5月1日、松本漢方クリニックを初めて受診しました。中に入ると患者さんの手記の通り、漢方の匂いがして、先生のパワフルな声が聞こえて来ました。尿検査、鍼灸をしてもらうと凄く気持ち良かったです。その後先生と対面しました。先生は「良く来たね。必ず治してやる」と言ってくれました。また、「私は君の手助けをするだけや、君の免疫で治すんや~」ともおっしゃいました。その言葉が凄く心に残りました。今まで生きてきて、医者からそんな事を言われた事がなかったので、松本先生の気持ちが凄く伝わりました。先生は「風邪薬は飲むな!目薬はさすな!」とも言われました。帰りには握手までしていただきました。その後、採血をして診察は終了しました。
処方されたのは、食前食後の煎じ薬に漢方浴剤、お灸でした。漢方煎じ薬は初めて飲みましたが、正直凄く不味かったです。息を止めて飲みました。まさに“良薬口に苦し”と実感する時でした。
漢方を飲み続けて3日目ごろから便が硬くなりました。その時は真面目に感動しました。嘘じゃないと思いました。それから便は、ほぼ普通に戻りました。お灸をして痒みも出始め、アトピーっぽくもなり始めました。腹痛がたまにあり、1分くらいキューンと締め付けられる感じで、その後ガスが出て痛みは治るという感じでした。自分の腹痛はそんなに大した事ないと思っていました。今まで、ペンタサを20日くらいしか飲まずに済んだから症状も軽いのかなとも思いました。
良い状態で4ヶ月くらいが過ぎた頃、仕事の都合で夜勤をやらなくてはならない日が来ました。夜勤をすると交感神経と副交感神経のバランスが崩れるから良くないとは聞いていましたが、案の定、正常だった便の状態に異変が起こりました。私の夜勤は週2日だけだったので大した事ないと思っていましたが、軟便、下痢までいかないにしろ、便が安定しなくなったのです。先生から「夜勤は良くない」と言われましたが、仕事を簡単に辞める事は出来ませんでした。
そんな日が続く中、ふくらはぎの辺りに筋肉痛を思わせる症状が出始めました。先生に相談するとベルクスロンを処方されたので、それを毎日飲み続けました。他の方の手記を読んで、自分の症状と他の人の症状を照らし合わせました。また、症状は出たり出なかったりとまちまちでした。
そんな中、座っているのに立ちくらみのようなことが起こり、焦りました。耳鳴りのような症状もたまにあり、現在でも続いています。また、肛門付近に膿瘍が出来ましたが、先生に相談して漢方を変えてもらい、1週間くらいで治まりました。しかし、また3~4ヶ月で膿瘍ができて、また治る。その繰り返しが1年くらい続きました。※膿瘍は今ではなくなっています。
2014年の7月頃から1ヶ月くらい、寝ている時に背中がチクチクするような痛痒さを感じました。ガスが臭いのはちょっと困りますが、ガスは相変わらずです。今振り返ってみると、手記に書かれている倦怠感、疲労感など他の方が経験されていた症状全てを経験したと思いました。
現在、便の状態はその時により変わり、まだ安定はしていません。でも下痢にまではなりません。たま~に便秘っぽくなるけれど、また戻ってしまいます。正直、まだ腹痛もたまにあります。私の3年間での症状はこの様な感じでした。他の方の闘病手記を読むと自分より遥かに大変だと思いました。
血液検査の結果は、いまだにCRPが2.36と高く、リンパ球が12と低いです。自らが出すステロイドホルモンによる免疫抑制作用が続いているのです。松本漢方クリニックでの治療の結果は直ぐに出ましたが、私の心がいまだ変われていない結果だと思います。自分の心は自分で変える。このことは本当に難しいと実感しています。
それと私の住まいは埼玉県です。自宅から高槻までの交通費は1回で3万円を超えます。松本漢方クリニックの治療にたどり着くまでには時間と、お金が相当かかります。しかし電話での対応で薬を送って頂いています。遠方に住む私は、この治療対応にも大変感謝しています。
時々、先生から、私の不甲斐なさに対して「喝」を貰う事があります。先生は私の心の中まで見えているのです。松本先生は、私の心理学の先生でもあります。先生は「君は自分の心の鏡をもっと磨け。欲は捨てろ。他人の幸せを喜べ」と言われます。これらの言葉も深く心に残りました。
私は、この病気になって松本先生に会うまでは、医療の事、製薬会社の事などを気にした事がありませんでした。知人から、「医者や薬剤師は、風邪薬は怖がって飲まない」と聞いた事があり、先生の言っている事と一致していると思いました。
結局、「政治家も医療関係者も金儲けの事しか考えていないんだ」と思いました。何かをやろうとする人は叩き潰される世界、相変わらず腐った世の中だと思いました。松本先生からは医療以外に関しても学ぶ事が多いです。また、医療批判の本を買って読んでいます。
初診から3年が経ってしまいました。手記の投稿が遅くなりました。恩恵だけ受けて治療して貰って申し訳ないと思っております。それぞれの方が書いた手記は、リバウンドで苦しむ人達の助けとなる治療の教本だと思います。病気の症状、体験談として今、自分に起こっている事などと照らし合わせる事ができるからです。そして、松本漢方クリニックは治らない病名を宣告され悩んでいる方にとっての駆け込み寺ではないかと改めて痛感しています。