「潰瘍性大腸炎手記」
45歳2013年11月25日
45歳2013年11月25日
潰瘍性大腸炎中間報告体に異変を感じたのは、今から10数年前です。今ふりかえると、就職してから病気を発症するまでの間、様々なストレスがありました。上司からのパワハラ、連日の深夜残業、仕事でミスをしてはいけない、とプレッシャーを感じ、自分自身を追い詰める毎日を送っていました。
ある日、とうとう体が悲鳴をあげはじめました。腹痛でトイレに行くと、それまで見たことのない血液の混じった粘液がたくさん出たのです。お腹の調子が悪くて、下痢になったのかな、と当初は軽く考えていました。でも、それからしばらくの間粘液が止まりませんでした。「痔かもしれないな」と思い、市販薬を塗ってみても、まったく良くなる気配がありませんでした。それでも、病院に行くのは、イヤだったので、お腹の調子を整える善玉菌の入った健康食品を飲みながら様子を見ることにしました。
半年くらい経ったとき、症状がおさまってきました。「やっと良くなったのかな」とその時は安心したのですが、それから数ヶ月すると、また粘液が出はじめました。ここで、初めて意を決して、病院に行くことにしました。近くの大学病院に行き、大腸内視鏡検査を受けました。内視鏡を入れられたときの痛みは今思い出しても、イヤなものです。検査の結果、潰瘍性大腸炎と診断されました。お医者さんからは、「この病気は一生治らない、良くなったり、悪くなったりを繰り返す、原因がわからない難病です」と説明されました。一生治らない、と言われて目の前が真っ暗になりました。
当時は一人暮らしをしていたので、実家のある九州の病院で入院することにしました。はじめの数日は、絶食をしましたが、徐々におかゆや軽い食事を出してもらえるようになりました。それと同時にペンタサというお薬を1日3回飲みました。お医者さんによると、潰瘍性大腸炎の患者は、乳製品はとってはいけない、とのことなのに、病院食には、毎日必ず牛乳が出てきました。私はもともと牛乳が嫌いなので、手を付けることはありませんでしたが、食べものと病気と関係あるのだろうか、お医者さんの言うことは矛盾しているなぁ、と半信半疑になりました。
3週間ほど入院して、大阪に戻ってきて近くの病院に通院することにしました。その後ペンタサをずっと飲み続けていました。通院中、3ヶ月に1度血液検査をしましたが、コレステロール値が少し低めなので、油モノをもっと摂りなさい、と言われました。たしか、脂っこいものは控えるように言われたのに、また矛盾したことを言うなぁ、と思いました。そして、1年ほど経ったある日、お医者さんから言われたとおりに、ペンタサをまじめに飲んでいたにもかかわらず、血液の混じった粘液が再び出始めたのです。この時に、「今の薬を飲んでも、私の病気は治らないのだ!」と確信しました。ペンタサで治らないと、強い薬を処方され、いずれステロイドを使われることをネットで調べていたので、ステロイドを自分の体内に入れるのは、ぜったいに阻止しなければ!と思い、これを機に通院することをやめました。
それからは、薬以外で病気を治す方法を探しはじめました。本やインターネットで情報を集めて、爪もみをしてみたり、遠赤外線のホットパックで体を温めたり、試してみました。この頃から松本先生のお世話になるまで、12年ほどありますが、この間は、潰瘍性大腸炎の薬は一切飲んでいません。症状がおさまっている時期と症状が出ている時期を繰り返していました。私の場合は、調子の悪い時で、1日4~5回くらいトイレに行くことが過去1度くらいありましたが、平均すると1日1~2回、固形便または軟便が出ていました。下痢の症状よりも、下血と粘液が出ることに困っていました。時には、トイレに行くまでが間に合わず、粘液が出てしまうこともあり、この時は打ちのめされたような、本当に情けない気分になりました。寝込むほどの症状ではないものの、病気の根っこも絶てず、一進一退の症状をずっと繰り返し、病気を完治させることを半ばあきらめかけていました。日本国内には、潰瘍性大腸炎を治せる病院はないのじゃないか、海外だったらもっと治療がすすんでいるかもしれない、薬はイヤなので、いいサプリメントがないか、とネットで探しているうちに、「松本漢方クリニック」のホームページにヒットしたのです。
松本先生の論文によると、「潰瘍性大腸炎は決して難病でないこと、絶対に治る、ステロイドは使わない」と書かれてあり、どうすれば病気が治るのかが詳しく書かれていて、何度も何度も読み直しました。
潰瘍性大腸炎はリウマチの大腸版で、大腸で化学物質との戦いをしていて、クラススイッチすると、肌での戦い、アトピーに変わり、いずれその戦いが終わる、そして化学物質と共存できるようになる、今まで聞いたことのない理論でした。でも、読んでいるうちに、とても納得できたのです。松本漢方クリニックの住所を見て、大阪にあることがわかり、すぐに行こうと思いました。患者さんたちの手記を読ませていただくと、全国から診察を受けに来られていて、松本先生のおっしゃていることを信じてみようと思いました。
クリニックに入ると、漢方薬の匂いがしていました。初診では、血液検査と鍼灸治療をしていただきました。お灸は自宅でもするようにと教えていただき、毎晩お灸をしています。血液検査の結果は血沈が10で、スギとヒノキのアレルギー値とヘルペスの値が高かったのですが、私の潰瘍性大腸炎は軽いほうだということで安心しました。
松本先生の第一印象は、とてもエネルギッシュで明るい先生だな、という印象でした。診察をしながら、遠方の患者さんからの電話にも応対されていて、全国には松本先生を頼っている患者さんがたくさんいるのだ、と思いました。
先生は、「この世の中に治らない病気はひとつもない。絶対に治る!」とはっきりとおっしゃってくださいました。この一言で、病気の半分は治ってしまったのではないか、と思ってしまうくらい、本当に救われました。それだけお医者さんの言葉というのは、重いものです。発症した時に、「一生治らない」と言われ、ずっとひきずっていた言葉を、松本先生の「絶対に治る」という言葉に、この時初めて心の中で上書きできました。
それからは、希望を持ちながら、食前と食後の漢方薬を毎日煎じ、お昼のお薬は職場に持参して温めて飲んでいます。旅行と出張の時には、持っていけるようにお薬の作り方も教えていただき、欠かさず飲みました。飲み始めて、2週間ほどで、粘液や下血は止まり、今ではすっかりわからなくなりました。
時々頭痛がしたり、体がだるくなったりすることがありますが、処方していただいているヘルペスの薬を飲むと、ピタっと良くなるのです。それからは、頭痛やしんどい時はすぐにヘルペスの薬を飲むようにしています。
お薬と一緒に送っていただいている入浴剤は、週末ゆっくりと時間がとれる日に使っています。夕食前に1時間ほど入って、寝る前に1時間入ります。浴槽の色は真っ黒ですが、肌がきれいになるそうなので、お風呂好きの私にとっては、とてもリラックスした時間になっています。
治療を始めて2ヶ月半ほど経ちましたが、今は、お通じもとても調子がよく、排便後はいつもお腹がぺったんこになるほどです。
あとは、クラススイッチをして、アトピーが出てくるのを楽しみにしています。完治するまで、あきらめずに漢方薬とお灸を続けていきます。
以上、中間報告です。ありがとうございました。