「潰瘍性大腸手記」
47歳2013年2月21日
47歳2013年2月21日
2005年の夏に会社での人間ドックを受診し、「便潜血陽性」の検査結果により、精密検査を受けることとなりG予防検診センターで、大腸レントゲン、内視鏡検査を受け、レントゲン・内視鏡検査(細胞検査含む)とも「がん」ではないと説明を受け、さらに「腸壁のただれ」が気になるということで「消化器内科を受診して下さい」と担当医から言われました。その時、「がん」ばかり気になっていた私は、出血も治まってきていたので、消化器内科を受診もせずにいました。思い返せばこの時から始まっていたのかもしれませんが、今、考えると結果論ですが、この時受診しなくてよかった気がします。
その後は、3日から1週間程度の期間で、出血があれば半年以上も出血がなく便も普通にあったためそのままにしていましたが、翌年の定期健康診断でまた、「便潜血陽性」の検査結果を受け、前回同様の精密検査を受けることとなりました。検査結果は、前回同様でしたが、このとき初めて「潰瘍性大腸炎」の疑いがあるので、消化器内科を受診して下さいと言われました。(多分、前回のときも同じ説明があったと思うのですが、「がん」ばかり気になっていたので覚えていない)
「潰瘍性大腸炎」初めて聞いた病名であったので、怖くなり慌てて自宅近くのO医院を受診し、内視鏡検査を受けましたが「潰瘍性大腸炎」ではないという診断でした。その後は、出血があれば受診し検査を受ける。1年半から2年間(昨年)は何もないといった状況の繰り返しでした。
2012年7月に受診した人間ドックで、また「便潜血陽性」の結果を受け、精密検査受診の指示があったのですが、「以前と同じだから様子を見よう」という思いと忙しさとが重なり、精密検査受診のことを忘れきっていた11月下旬頃にまた、出血があり慌ててO医院へ向かったのですが、1年半ほど前に閉院していまして、隣接する市のR総合医療センターにて受診しました。
ここでも他の医院等と同様に内視鏡検査を行い、内視鏡検査・細胞検査の結果は「潰瘍性大腸炎」ですという診断でした。「潰瘍性大腸炎」は難病に指定されている、個人個人で進行状況が異なるが、進行(悪化)に伴って飲み薬も変わってくることなど言われた後、費用などに関わる特定疾患受給についてや食事の仕方、生活の仕方等の本の説明などを受け、飲み薬の「アサコール」を出し1ますので1日3回2錠飲むように、と言われました。
その日の夜帰宅して家内に検査結果と「アサコール」を処方されたことなど話をしていたとき、「アサコールはステロイドだよね」と言いだしたのですが、私自身もステロイドは怖いと思いつつも、「仕方がない」と思っていました。2~3日後、家内はインターネットで調べに調べて「松本漢方クリニック」を探し出し、先生の論文、患者さんの手記などを拝見して、「潰瘍性大腸炎はステロイドを一切使わずに治るって書いてあるよ。自分の持っている力で治るって。これだ~。」と思わず大きな声で叫んでしました。
翌日12月23日の日曜日に朝から診察を受けに高槻へ向かいました。漢方薬の匂いに包まれた待合室に入ると何人もの患者さんが待っておられ、時折大きな声で説明や指導をされているのが聞こえ、「大丈夫かな。どうなるのかなぁ」なんて心配をしながら、鍼灸師さんから鍼灸治療を受けて診察の順番をまっていました。
私の名前が呼ばれ、診察室へ入ると心配していたようなことはなく(見事に期待を裏切られた?)、松本先生は「良くここを探したね。どうした?潰瘍性大腸炎と言われたのか」と聞かれ、4日前に潰瘍性大腸炎と診断された経緯を説明し、飲み薬は3日しか服用していないことを告げると「ここのホームページを見て何が良いと思った?」と聞かれ、「自分の力で治る。このことが一番気になっていました。」と答えました。すると松本先生は「直ぐにここへ来たのは大正解だ。私が治すのではない。君の体が自分の力で治すサポートを私はするだけだ」と笑って言い、すっと右手を差し出してくれて「必ず治る。」と言いながら力強く握手をし、ニコッと笑いました。その顔がすごく優しく見えたのは私だけではないと思います。
処方された漢方薬は食前用(下痢止め)と食後用(出血・炎症をとるもの)とあとアレルギー用の粉薬を毎食前に服用することでした。以前、父が漢方薬を煎じて飲用していたこともあり、違和感なく飲むことができました。最初の話では、アトピーの症状がでてくるから赤い軟膏を塗って、薬草のお風呂にも入浴するように。また、お灸での火傷あとにも塗るように指示を受けました。私の場合、松本先生に診察を受けるのが非常に速かったためか、今のところそういったアトピーの症状がでてきてはいません。
12月23日からの1週間で出血の量が格段に減り、下痢も治まりました。その後も漢方薬を処方していただいて服用し、年末には出血も治まり、「おなら」が普通にできたことが非常にありがたく感じました。今年に入り、診察を受け、「便が最初は硬くて後の方が軟便になることが多い」と言うと漢方薬を変えて処方していただけました。また、その人その人の性格なども直ぐに感じ取れるようで、「仕事の面でもあまり真面目過ぎてもいかん。ストレスが溜まって治るものも、治らなくなる。極端に言うと少し手を抜くぐらいでもっと楽にしない。」と言ってもらえてすごくリラックスさせていただきましたし、やはり気持ちの持ち方も重要で、自分で治す、免疫を抑制するのではなく、≪自分の免疫で病気を治す≫、このことが一番大事だということを改めて教えていただきました。ありがとうございます。
現在で、約2カ月経過し順調にきていると思いますが、焦らずに松本先生から「OK。大丈夫」と言ってもらえる日を楽しみにして、これからも続けていきたいと思います。