「潰瘍性大腸炎手記」
匿名希望56歳2013年8月28日
匿名希望56歳2013年8月28日
私が潰瘍性大腸炎と診断されたのは、平成12年8月です。
平成24年8月に松本漢方クリニックでの診察を受けるまで12年もの間、寛解・再燃を6回程繰り返し、その都度病状によって、ペンサタ・プレドネマ注腸・リンデロン座剤等でしのいできました。最初はひどい下痢はしませんでしたが、下血がなかなか治まらず入院もしました。 入院中は、絶食治療でペンサタ・
プレドニゾロン・免疫抑制剤などを使用しましたが、下血は入院前より増えていました。(その後の再燃の時はプレドニゾロンを飲めばすぐに下血は止まってしまうのですが、入院時は効かなかったのが不思議です。)
入院して1ヶ月ほどした頃、リンデロン座剤を使用したところ、すぐに下血は止まり、暫くして退院となりました。退院後は、プレドニソロンの量も減り、薬はペンサタのみとなりました。便通は、この病気になる前より快調で、楽に出るようになりました。その時は、この治療で良かったと思ったりしたものです。その後は、ペンサタは飲み続けていましたが、体調も良く、食事には気をつけていましたが、普通の生活を送っていました。2年近くこうした生活を送っていましたが、やはり再燃がやってきました。
12年の間に6度の再燃がありました。寛解の状態は7~8ヶ月続き、トイレの心配をすることもなく過ごすことができていました。
しかし、再燃の時がくると、いくら早い段階でペンサタを増やしても、病状は悪化し、プレドニン注腸を使ったり、プレドニゾロンを飲むことになってしまいました。 投薬治療により、7~8ヶ月で便通も下血も落ち着いてきました。
このようなことの繰り返しでした。
平成24年7月には、寛解に向かってプレドニソロンも3mgまで少なくなっていたのですが、ほんの少しの下血がなかなか治まらず、レミケードを勧められました。その際、副作用の説明があり、レミケードで良くなっても途中で止めることはできず、一生続けることとなるとのことでした。それではもう一生治らないことになってしまします。先生からは、「考え方を変えていかなければいけない。このままステロイドを使い続けることはよくない。」と言われました。
仮に潰瘍性大腸炎の症状は抑えられても、私の免疫力はどうなっていしまうのか?と、とても受ける気にはなれませんでした。「もし他の病気になったらどうするのですか?」と尋ねると「その時はその時」という返事でした。
レミケードを勧められるより前から、松本漢方クリニックのことは知人から聞いていました。 その方は松本漢方クリニックの治療を受け、2ヶ月もしないうちにとても元気になったそうです。まだ、治癒はしていないとのことですが、あの辛さが短期間に治まるとは驚きでした。そんな治療もあるのかと私も心を動かされましたが、寛解に向かっている途中という時期でもあり、その時はそれで過ぎてしまいました。通院している病院では、当然レミケードを受けるかのごとく、それに向けての血液検査・レントゲン検査を受けました。納得のいかないうちに次々と勧められていっては大変と思い、「レミケードの治療は受けず、漢方の治療を受けたい。」と先生に告げ、松本漢方クリニックの治療を受けることとしました。
最初の診察では、「1人で来たこと、12年間もステロイドを使った治療を受けてきて何で今頃になってここに来たのか」と叱られました。しかし、「絶対に治るから」と握手をし、漢方の処方をしてくださいました。
食前(下痢止め)・食後(出血・炎症を止める)の漢方とお灸を毎日続けていました。他の患者さんの手記では、漢方を飲み始めるとすぐに下痢が治まり有形便になったという方が何人か、いらっしゃったのですが、私の場合は1年過ぎてもまだ下痢は続いており、時々有形便が出る程度でした。でも今までの再燃の時のような下痢はありません。下血はほんの少しですが続いていて、1月に少し増えたため食後の漢方を下血止めに変えて頂きました。しかし、これも手記にあるようにはピタッとは治まらず、少し減った程度です。
やはり12年間ステロイドを使ってきたことが、こういうところで違いとなって現れているのかと思いましたが、あきらめず、あまり気にしないようにしました。6月になり粘液便が出るようになり、電話で先生に伝えたところフラジールという抗生物質を出してくださいました。1日4回7日分でしたが、粘液便はなくなり、有形便の回数も増え、少しずつ出ていた下血もなくなりました。下血はずっと気になっていたので気持ちがとても楽になりました。
この頃から痒いところが背中・お腹・腕と増え、これがアトピーなら良いと思っています。8月3日に5度目の診察を受けに行きました。食後の漢方はアトピーを出しやすくするものに変わり、アトピー用の塗り薬も出ました。
まだ、便の回数は6~7回と多いのですが、有形便の回数が増えています。
松本先生の完治への理論が私の身体の中でも起こるだろうか、12年もステロイドを使っていたのだから、長い年月がかかるだろうと覚悟はしていましたが、少しだけですが良い兆しが見えてきて後もう一息かなと思っています。