「潰瘍性大腸炎手記」
44歳2013年11月10日
44歳2013年11月10日
潰瘍性大腸炎完治発症の原因と経緯
何事にも原因と結果があるように、やはり私の潰瘍性大腸炎にも発病の原因がありました。
花粉症である私は、掛かりつけの医院で7シーズン間、治療をしてきました。その治療とは副腎皮質ホルモンの注射です。副腎皮質ホルモンの副作用の強さをなんとなく知っていた私は、初診の際、先生にその旨の質問をしました。「少量なので問題ない」との返答を鵜呑みにしたのと、注射を打った瞬間に症状がほとんど無くなる、という効果に引かれ、1シーズン2~3回打ち続けたのです。また、4年ほど前から口の周りを中心に吹き出物が出てきました。始めは1,2個が出来たり治ったりの繰り返しで、さまざまな薬を塗りましたが効果はありませんでした。皮膚科にも行きましたが悪化するばかりでした。そのうち頭皮にも発生し始め、発症1年前からは常に20個ほどありました。さらに、たまに起こる頭痛の頻度が徐々に増えていき、約月2、3回のペースで頭痛薬を服用していました。
そして、発病の決定的な原因はやはりストレスだったと思います。前年度は仕事上でかなりのストレスがありました。今考えるとこれら全てが体内でのHCP系の活動を活性化させ、ステロイドホルモンが大量に作られ免疫を抑制していたのです。そして逆クラススイッチは起こりました。
2013年3月中旬から禁煙を開始しました。前回禁煙に挑戦したときと同じように開始1ヶ月後から便秘になり、それに伴い血便が始まりました。小さな痔を持っているため(普段は痔の症状は無)の出血と思い、便秘が解消されれば止血するだろうと安易に考えていました。約1ヶ月の便秘が終わり通常の便に戻りましたが、血便は止まりませんでした。年度が替わり仕事上でのストレスの原因がなくなり、この頃から徐々に体調が悪くなり始め倦怠感が増していきました。
7月初旬に久しぶりに深酒をしたのがきっかけで便が徐々に柔らかくなり始め、出血の量も増えてきました。12日頃から下痢になり始め14日からは水様性の便になりました。自身で細菌性の腸炎と判断し絶食しましたが、症状は悪化するばかりでしたので、総合病院にいきました。そこで内視鏡検査での大腸の荒れ具合と、血液検査のCRP値2.30という結果により細菌性大腸炎と診断され12日間の入院となりました。入院中は3日間絶食し24時間点滴のうえ抗生剤を服用するも症状はさらに悪化しました。便の状態は最悪時で下痢1日15~20回、出血も便器が真っ赤になるほどでしたが、入院10日目くらいから下痢の回数が1日7回程に減りCRP値も0.85に下がり退院に至りました。
しかし、退院後も症状は変わらなかったため、3日後に再診に訪れ全大腸内視鏡検査を要求し18日に検査しました。下剤のせいもあってか炎症は悪化しており、潰瘍らしき物もあるとのことで潰瘍性大腸炎の可能性が大きいと診断されました。約1ヶ月で体重は10kg減(65kg→55kg)となりフラフラしていました。また驚いたことに身体を攻撃していた悪の根源が全て大腸に移行したかの様に、今まで悩んでいた吹き出物や頭痛が一切無くなったのです。そして潰瘍の確固たる存在確認は有りませんでしたが、潰瘍性大腸炎と診断されました。全大腸内視鏡検査後からペンタサを服用したところ症状はみるみる良くなり、服用後5日目にはほぼ正常の便にもどりました。
松本漢方クリニック
病理検査の結果が出る前に潰瘍性大腸炎であるという確信があったので、すぐさまネット検索し、難病であることや再燃期の苦しみを多くの方の手記などにより知りました。
しかし楽天家の私はさほどショックではありませんでした。根拠はまったく無いのですが、「自分は治る」とか「最悪職を失っても生きていける」などと思っているのです。それどころか「人生の試練がやってきて成長のチャンスだ」くらいのことさえ考えます。治らないなら治らないで「これも運命」と受け入れ、この病と一生付き合っていく覚悟もありました。そしてとうとう東洋医学で潰瘍性大腸炎を治すという松本漢方クリニックに巡り合えたのです。せっかちな私は病理検査の結果が出る前に初診の予約を入れ、主治医に松本漢方クリニックで漢方によって治療する旨を伝え、松本先生の潰瘍性大腸炎に対する考えもコピーして渡しました。主治医の第一声は「この医者は怪しいねー」でした。一般の医師なら当然の考えだと思います。しかし、気持ちよく紹介状や血液検査結果などの書類を揃えて下さいました。大阪から遠方の私はホームページにある松本先生の考えを何度か読み、高速道路で片道4時間を走りました。
これを読んでいる皆さんは他の患者さんの手記も読まれて感じていると思いますが松本先生は強烈な方です。個性も強烈ですが真実を追究する気持ちが強烈なのです。現代医学の間違った治療方法や医学界の組織作りなど懇々と話してくれました。
まず先生がおっしゃるのは「病気を治すのは自分自身だ」ということです。はじめはこの意味が良く解らなかったのですが、今は解ります。その意味とは3つ有ると思います。第一に「治そうという気持ちを持つこと」、つまり症状が辛い時など気持ちは落ち込み易く、ストレスの原因になりますが、そんな時は意識して明るく考えることによってストレスをある程度回避できるのではないでしょうか。もともとこの病気の一番の原因はストレスですので患者さんはマイナス思考の方も多いかもしれませんが、訓練によりプラス思考にしようということだと思いますが、これは本人の意思でしか出来ません。
第二に「きちんと治療すること」、当たり前のことですがこれは意外と大変です。まず生薬なので、毎日食前食後の分をそれぞれ40分掛けて煎じなければいけません。また、大変苦く飲みにくいです。私は煎じを妻にまかせず自分でやりました。結構な労力ですので他の人にやってもらうには理解が必要です。それと、食間の薬に毎日のお灸、週1度の鍼治療と週2回の漢方風呂です。忘れることもあり、全てをパーフェクトに行うのはなかなか難しいです。
第三に「発病と治癒の医学的な仕組みを理解する」ということです。何故この病気になったのか、今自分の体の中で何が起きているのかを知ることは大切です。理解することによって自分の目指す方向が見えてくるのではないでしょうか。この三つの気持ちを強く持つことが、先生の言う「病気を治すのは自分自身だ」と言う事だと私は解釈しました。そしてこれから私の松本漢方クリニックでの潰瘍性大腸炎の完治に至るまでを綴ります。
発病後すぐに松本先生の治療を受けることができてラッキーでした。なぜなら消炎鎮痛剤やステロイドを多く服用せず、まだ免疫力がそれほど衰えていなかったからです。
初診の際の血液検査のCRP値は3.93。先生に現在服用中のペンタサは止めるよう言われ、その日から松本漢方クリニックで処方された煎じ薬に変えました。「2番煎じもお茶のように飲むように」とありましたので始めの2週間ほどは飲んでいました。しかし薬の副作用なのか薬がより苦く感じたり、寝汗に漢方薬がにじみ出て枕に染み込み洗濯しても落ちなくなったりしたため、2番煎じの服用を止めました。その後味に慣れたのと、副作用?が無くなったため、楽に飲めるようになりました。リバウンド?(発熱)はすぐに始まりました。3日ごとに39度近い発熱が5回ほど続いたあとその間隔が次第に伸び、1.5ヶ月後には1週間間隔になりそれが4週続き、その後は微熱が週に1度3週間ほど出ました。発熱時は会社を休みましたが、24時間で熱が下がるので次の日からは通常通り仕事が出来ました。そして発熱の度に体調が良くなっていくため、免疫力の回復を実感することが出来ました。ペンタサから漢方に切り替えた直後は便が柔らかくなりましたが、徐々に硬くなり2ヵ月後には便秘気味になりました。そのころから再び顎に吹き出のもが出始めたため「クラススイッチが起きた!」と喜びました。先生にそのことを伝えると、下痢と止血の薬を止めアトピーの薬に変えるとのことで、今は吹き出物を治すことに専念しています。
週1度の鍼治療の奨めは地元の鍼灸院に行きました。なんとその先生も潰瘍性大腸炎は治ると言うのです。自律神経治療に精通した先生で交感神経、副交感神経と血液のリンパ球、顆粒球の仕組みを説明してもらいました。また、そのころ「免疫革命」という本に出会い、現代医学の間違った治療方法のことなどが書かれており、松本先生のような真実を知っている先生が少数ですがいらっしゃるということを知りました。東洋医学の素晴らしさが西洋医学(現代医学)の長所と融合する日が来ればなんと素晴らしいことだろうと思います。
現在の身体の状態はかなり良いです。悪いものが排出されたような感じで、ここ数年間無い快調さです。倦怠感も無く快便で頭痛も一切ありません。免疫力はまだ回復中という感じですので、まだまだ体調は良くなるものと思います。来春には花粉症も治っているような感さえあります。
今年は良い経験ができました。生き方を見直す経験です。今では潰瘍性大腸炎に感謝さえしています。
最後に私の潰瘍性大腸炎は軽度のものだったのかも知れませんが、短期間で完治しました。現在、潰瘍性大腸炎を治療中の方に言いたいことは、まずペンタサやステロイドの対症療法(免疫抑制)をすぐに止めて免疫力の活性化に努め、できれば松本漢方クリニックでの治療をお勧めします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。