ワンクッション
すっかり忘れていたものを読み返したら酷くてびっくりした。こんなものを書くやつの気が知れない。カカシ先生にナルトには優しくしてほしい。
本当にびっくりするよ。無修正・痛い表現が満載 動悸息切れに注意です。
pixivにタグなしで載せました。
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
月の裏側
思えばカカシ先生はずっと変だった。
オレはそれに気付いてたのに、気付かない振りをしてずっと避けていたんだ。
先生が怖かったから。カカシ先生の本気が怖かったから。
先生の心に触れたらその奥底に飲み込まれそうで怖かった。
何よりオレッてば自分が傷付くのが嫌だった。
先生は隙あらばいつでもオレの心の壁を越えて来ちゃうからとても怖い。油断ならねぇんだ。
エロ仙人と修業に出た時は木ノ葉を離れる寂しさを感じた反面、カカシ先生に会わずに済むから少しホッとしたのも事実だ。
優しくされて嬉しかったけど、もし突然冷たくされたらとか考えちゃうと駄目なんだ。
カカシ先生はイルカ先生みたいにオレを「うずまきナルト」として認めてくれた人だから嫌われたくねえし、里の人間みたいに冷たい目で見られたくは無かった。
だからカカシ先生の気持ちには応えられないと思った。
「ん・・・オレってばどうしたんだろ」
突然覚醒したナルトは記憶を頼りに自分の状況を確認する。
「任務中だったってばよ・・・Aランクでカカシ先生とサクラちゃんとサイもいて・・・それから・・・」
どうしたんだっけ?敵の攻撃を受けたんだっけ?そんで・・・。
「っあ・・・!敵の攻撃受けたんだ!・・・苦無が沢山飛んで来て、オレ達ってば罠に嵌まったのに気付いて・・・皆は!?皆はどうしたんだってばよ!」
ナルトは起き上がろうと手を着いた。
つもりだった。
「・・・は・・・なんで」
ガクンと崩れる身体。ナルトは信じられないものを見た気がして恐る恐る首だけを起こして自分の身体を見た。
「ヒッ・・・」
途端、ナルトの目は一杯に見開かれ全ての時間が止まったかのようになる。身体が意思とは関係なく小刻みに震えた。
「う、嘘・・・うそだってばよ」
辛うじて漏れ出たのは震えた微かな声。蚊の鳴くような声の後には混乱したナルトの息ばかりが漏れる。
「ッハッハ・・・ハッ・・・」
ベッドに横たわっているのは己の信じられない姿だった。肩から先、上半身から下、あるはずの物が無い。
「うわ・・・うわ・・・うあああああ!!!!」
あるのは得も言われぬ恐怖と衝撃だけだ。ナルトは何も考えられないまま絶叫する。嫌だと首を横に激しく振る彼の瞳に映っているのは、白い包帯を巻かれた肩と太股の付け根だ。
上腕から先と大腿から下が切断され無くなっていた。下着は着用しているものの身体を覆う包帯の存在が大きくてそれらが非情にも現実を突き付ける。
「嫌だ、いやだああああっ」
麻痺した脳に漸く情報が伝達され両目から大粒の涙が溢れる。止めどなく流れる涙はナルトの頬を汚すが、今はそれを手で拭う事が出来ない。起き上がって皆の所に行きたいと思う。しかし立ち上がる事も不可能だ。
ナルトはシーツに顔と泣き過ぎて痛む頭を押し付け、悲しみに酷く歪んだ顔と腫れた瞳で嗚咽を漏らし泣き続ける。
「うっ・・・うっ、うう」
ナルトの心は「何故」とか「どうして」という想いよりも「信じられない」「嫌だ」という想いで一杯だった。
誰かに嘘なんだよ、と言って欲しかった。これはただの悪夢だよ、と。目が覚めればきっといつもの日常が帰って来るのだと思いたかった。
※
カカシは悲しむだろうな、と思いつつ自宅のドアの前に立ち鍵を外して銀色のノブを回した。
ナルトは走るのが好きだった。大技の忍術を覚えるのも大好きだった。だからそれが出来ないと知ったらとても落ち込み、何より傷付くだろう。
「後悔はしてないけどね」
呟いた口許には暗く満足げな笑みが浮かぶ。
「これでナルトはオレのモノだし?」
買って来たばかりの夕食の食材が入ったビニール袋をキッチンテーブルに降ろしてナルトが眠るベッドに目を向ける。
「そろそろ起きる頃だな」
大丈夫だよ。辛いかもしれないけれどオレが慰めてあげるから。
カカシは深緑色のベストを脱いで椅子の背に掛け、任務には必要不可欠なマスク、額当て、と更に手甲も外してナルトの傍に寄る。
「泣かせちゃったな」
頬が濡れているのに気付き指でそっと拭ってやる。
「ナルト」
愛しい名を呼ぶとゆっくり瞼が開き蒼い瞳が顕れた。本来太陽の下で光を受けて輝くその瞳が今は暗く沈んでいる。まるで星の無い夜空のようだ。
「カカシ先生ー。オレどうしちゃったんだろ。夢を見てんのかなあ。悪い夢をさ」
ぼうっとカカシの端正な顔を見上げ呟く声はとても掠れていて腫れた目元と泣き疲れた表情は痛々しい。けれどカカシはナルトの頭を撫でながら、自分の所為でこんなに傷付いているのだと確認して暗い愉悦を感じていた。
夢だと言ってやれば済むのかもしれないが、生憎カカシにその気は無い。彼はやっと手に入れた物をみすみす逃してやるほど甘くも優しくも無かった。
「これは現実だ。受け入れるしかないんだよナルト」
「カカシ先生・・・うっ・・・うう・・・オレ・・・うっ」
唯一の望みを掛けて聞いたナルトに返ってきたのは非情な言葉だった。絶望を感じたナルトの目から再び大量の涙が零れる。
「ああ、ナルト。可哀相にね」
そう言う口許は微かに笑んでいる。元生徒を想い憐れむ教師を演じながらカカシは胸の中で「予定通りだ」と呟く。
「ナルト、大丈夫だよ。オレが居るから」
じきにナルトの瞳には俺しか映らなくなる。他の人間は必要ない。オレだけを見て、オレだけを感じればいい。
「カカシ先生・・・」
あの場で敵の攻撃を受けたのは好都合だった。
相手の忍に殴られ意識を失ったナルトをサクラに預け、サイを従えて敵を一掃するのは場数を踏んだオレには容易い事だったし、それ程目の力を使わずに済んだのも良かった。
最初はそんな気無かったけど、今しかないって思ったよ。だってねぇ、せっかくナルトの意識がぶっ飛んでるんだから有効に使わないとさ。
サクラとサイには催眠掛けてナルトが大怪我をして病院に入院した事にして、ナルトはオレの家に連れ帰って目覚めた途端幻術掛けたから効果は抜群だったな。
鈍感というかオレを信頼しきっているというのか、お前油断し過ぎでしょ。手足切断なんて笑っちゃうよ。
オレはそこまで鬼じゃないよ。ナルトが手に入ればいいんだから。
「ナルト、忍はもう止めろ。その身体じゃ到底無理だ。火影の夢も諦めろ」
「・・・オレ、オレは・・・」
「敵と戦闘中に相手の罠に嵌って両手、両足失ったんだ。歩く事だって出来ないだろ。辛いかもしれないが・・・・」
「いや・・・嫌だ!・・・」
ナルトは頭を振り現実から目を背けようとした。もがき上半身を動かそうとするが、両手足が無いと信じているナルトはベッドから転がり落ちる事さえ出来ない。
「ナルト・・・ナルト!」
カカシはベッドに乗り上げナルトの肩を押さえつけるが、尚も頭を振り続け耳を傾けようとはしない。
「少し落ち着け!・・・」
仕方なく顎を掴むと漸くナルトは腫れた目でカカシを見た。ガンガン振った所為で金の髪はあちこち跳ね上がり乱れている。
「ナルト、オレはお前が好きだよ」
真っ直ぐ見つめ告白する上忍にナルトの瞳は見開かれる。
「オレは駄目だってばよ・・・オレは・・・」
「ナルト!オレが居るよ。ずっと一緒に居るよ」
カカシは再びナルトが拒否する前に固定した顔に自分の顔を近づけ、半ば開いた唇に自分の唇をしっとりと重ね欲情し熱くなった舌を押し込んだ。
積極的で強引なカカシの舌にナルトは怯え目を固く閉じる。カカシは薄っすら開いた瞳でその様子を捉えうっそりと嗤う。
オレのものだ。
逃げる舌を捕まえ絡めて唾液まで吸い取りナルトの口内の至る所、歯列の裏側から頬の内側、舌の付け根まで舐め回した。
「ふ・・・」
ぴちゃぴちゃと淫猥な水音が聞こえ出すとナルトは鼻から抜ける息を漏らした。
無理やりとはいえ翻弄される内に感じ始めたようだ。
「ナルト」
カカシの手が局部に触れるとナルトは吃驚して目を開き間近のカカシを見た。銀糸の間から覗く瞳は獰猛で今更ながらに尋常ではない行為への恐怖が湧き上がってくる。
ぞわりと鳥肌が立ち、逃れられない己に絶望する。
怖い・・・カカシ先生怖いってばよ。
ナルトは執拗な口付けから顔を背けて逃れるが、離れたカカシの唇は首筋を這って無防備な胸を彷徨い片方の乳首を口に含んだ。
「やだっ・・・やめろって!」
ナルトは口で抵抗するが不意に歯を立てられ息を詰まらせた。
「ッツ・・・」
奥歯を食い縛り快楽を感じまいと身体を緊張させるが、先程の巧みな口技に翻弄されたナルトの身体は素直に快感を拾う。
「嫌だっ」
体を捩ってもナルトの顎を離れもう片方の果実に触れたカカシの指に磨り潰すように弄られ、否が応にも鼻に掛かった息が漏れる。
「んっ」
「素直にオレのものになれよナルト。そうすればずっと護っててあげるから」
この部屋でずっと飽きる事無く抱いてあげるから。
「い、嫌だ・・・嫌だ」
ナルトは本来異性と行なう交わりをこれから自分相手にしようとしているカカシに恐れを抱いた。そのような営みをカカシとしたくはなかった。
「何でそんなに拒絶する!?オレがこんなに愛してやってるのに!」
突然怒り出し怒鳴ったカカシは布の上からナルトの中心を握り揉み拉いた。
「アッやっやめっカカシ先生!」
「いいよ、ナルトが拒絶するなら。どうせお前は逃げられないんだから」
カカシのトーンが下がった暗い声にハッとなるが、すぐに手が下着の中に潜り込んで来て熱を持ち始めた欲望に直接刺激を与えた。
「ああっ」
邪魔だとばかりにパンツを取り去り、親指の爪が先端を意地悪く突付くとむず痒さが拡がる。
己の意思に関係なく反応する身体にナルトは悔し涙を滲ませた。いくら「九尾」と罵られても生きてこられたのは忍道と言う心の支えがあったからだ。けれどそれさえも失ってしまったナルトの精神は限界まで追い込まれている。
にも拘わらず身体は欲望を感じ熱を求める。それが更にナルトを追い詰めた。
「あっ・・・」
カカシの手が双丘の狭間を撫で上げナルトは竦み上がった。しかしすぐに離れていき長い指はナルト自身に絡み付いて根元から裏筋をゆるゆると撫で上げていく。
ゆっくりとした動作だったそれは段々緩急をつけて扱き始め、亀頭の円周をくるりと撫で回した。
ある任務中の事だ。ナルトはそれまでカカシの手は冷たいものだと思っていた。しかしふと見上げた拍子にパッチリと合った片目は愛おしそうに笑んで、彼の大きな手が目を丸くしているナルトの頭に降りて来た。その時初めて知った彼の手はとても温かく陽の光に反射する金糸を優しく梳いていた。
その手が今は更に熱くなりナルトの燻った欲情に火を点けている。
「はっはっ・・・カカシせんせっ・・・」
熱い息を吐くナルトにカカシはニヤリとする。再度先端の割れ目に爪を立てると屹立から乳白色の蜜が垂れた。
カカシはそれに唇を寄せ肉厚のぬるりとした舌で舐め取り、手同様に熱を持ったそれは勃ち上がった茎を舐め回した。
「やっ・・・やめて」
ナルトの懇願にカカシの口からはククッと低い嗤いが漏れるだけだ。
それは感じているナルトへの嘲りか、快楽を掘り起こした愉悦か、どちらにしろ行為を止める事は無く先端に一度口付けを落とすと迷わず竿を口一杯に含んだ。
「あっ」
生暖かい口内に包み込まれた茎の根元では二つの珠が膨れ快感を肯定する。
ビクンとナルトの上半身が大きく跳ね可愛らしい唇はぱくぱくと喘いだ。
腰が僅かに揺れているのに気付いたカカシは口を窄め腹に着く程勃ち上がった茎をチュウッと吸い上げた後、垂れる蜜を掬い取りながら根元へと舌を這わせ向かった。
舌に窪みを作りナルトの精液を溜めたカカシはまだ固いが僅かにひくつく蕾にねっとりとそれを押し当て中に挿し入れた。
「ひゃっ・・・あっあ・・・」
初めて他人に拓かれる箇所に嫌悪感よりも快楽を感じる事にナルトは途惑い、濡れた瞳を下腹部で揺れる銀髪に向けた。
ナルトはこれから長い間師と仰いで来た男に支配されようとしているのに、相手を憎みきれない自分がいる事に気付いた。
オレ、嫌だって言ったのに、嫌な筈なのにこんな気持ちになって変だってばよ。
カカシは顔を上げナルトに指を口に含み唾液で湿らすのを見せつけた。そして二本の指を秘所に埋め込んだ。
「っひ・・・」
痛みに眉を寄せるナルトの額にキスを落とし、指先は狭い壁を押し広げながらいい所を探る。
「あっ・・・!」
ある一点でナルトが反応を示しペニスからとろりと液を溢れさせた。
「此処、もう疼いてるね」
ずるりとカカシが意地悪く指を抜くと名残惜しげに襞が絡み付いて来た。
見ればナルトの腹は既に彼自身の精液でぐしょぐしょに汚れている。
「お前がこんなに淫乱だったとは知らなかったよ」
そう言うカカシの前も張り詰めて、今にも飛び出しそうな程大きな膨らみがナルトの目に映った。
「ま、でもこれからもっとオレがいなくちゃいけない身体にしてやるよ」
カカシは素早く服を脱ぎ捨て弛緩したナルトの身体に覆い被さると尻を掴んで両足を大きく割り開かせ、浮いた腰めがけて先走りの液でぬめる己の怒張を上から一気に突き刺した。
「うあ・・・あ・・・」
思いも寄らない質量と痛みにナルトは目一杯瞳を見開き、半開きになった唇は戦慄く。
「ック・・・ナルト・・・!」
狭い体内にカカシも呻くが精液の滑りを助けにゆっくり抜き差しを始める。
「あ・・・やだ・・・抜いてっ」
苦しそうに喘ぐナルトを無視してカカシは腰を進める。何度か行き来する内に肉壁は柔らかくカカシのペニスを包み込み、根元まで咥えたそれがぎりぎりまで抜けようとすると襞が捲れ上がり桃色の皮膚を曝した。
「その内・・・嫌だなんて言えなくなるよ・・・」
カカシは腰を打ち振るいナルトの口から嬌声しか出なくなるまで激しく揺さぶった。
ギシギシとベッドが軋みスプリングが跳ね、ぶれる視界の中ナルトは絶頂の瞬間眉をきつく寄せ唸るカカシの顔を仰ぎ見ながら身体の奥深くで熱い飛沫が放たれるのを感じた。
カカシはぐったりしたナルトの身体を貪りながら、これからはずっと一緒に居られるのだと思い口許を綻ばせる。
「ナルト・・・ずーっと・・・一緒・・だよ」
最早誰にも手出しはさせない。
「ククッ・・・ねえナルト・・・嬉しいでしょ?」
まずはこの身体にしっかりと所有の印を刻み込もう。
「教えてやるよ、誰のものかってコト」
カカシは未だ幻術の中にいるナルトの身体を見下ろしうっとり囁く。
乱れた金の髪に手を伸ばせばそれは汗を吸ってしっとりとカカシの指に絡んだ。
身体を倒して深い口付けを交わす。二人の饗宴はまだ始まったばかりだ。
END