ある上忍の日常
「まさかナルトまで集合時間に遅刻するとは思わなかったわよ」
サクラが言っているのはナルトのカカシ班復帰、第一回目任務に遅れて行った事だ。サクラがそう思うのも当然でナルトの忍道では任務に遅刻など有り得ないからだ。それにカカシ班メンバーが揃わない間サクラは医療班の任務に就いていたのだが、休日に偶然擦れ違ったナルトはカカシ班任務に参加出来なくて寂しいとぼやいていた。だからサクラは当然のように遅れて来たカカシと一緒にいるナルトを見て首を傾げた。
「いやあ誘拐されたナルトの救出に向かってたら意外とてこずっちゃってね」
「ハイ!嘘」
とは言ったもののうそ臭いカカシの言い訳をきっぱり言い切れない雰囲気が二人の間にあった。
理由は嘘にしてもカカシ先生とナルト、何かあったのかしら?
ハハハと乾いた声で笑うナルトを観察するように見る。
「あの時はゴメンッてばよ!久しぶりの任務で緊張して前の晩は眠れなかったから寝坊しちゃって」
嘘ね。でもナルトが言いたくないならそっとしておいてあげる。私ってホント大人だわ。
「全くしょうがないわねナルトは相変わらず子供で!!」
ナルトはまるで遠足を心待ちにしている子供じゃないと呆れるサクラを見て胸を撫で下ろした。
ふぅ。サクラちゃんが追求してこなくて良かったってばよ。気づいてねぇみたいだし。・・・あれ、もしかして本当は気づいてんのか?どっちでもいいや!カカシ先生と付き合ってんのはサクラちゃんも知ってるけど、先生が綱手のばあちゃんとこまで文句言いに行ったって知ったら益々カカシ先生の事大人気ないって呆れそうだし。
ここは人生色々、上忍待機所。数人の上忍達が他愛無い事を喋りながら任務を待っている。
「あーあ今日俺任務入ってんだよ」
アスマは呑みに行こうと誘う仲間達に面倒な任務を思い浮かべ、行きてぇけどなと前置きして断った。
「その任務って今夜すか」
ゲンマは暇なのか今夜の呑み会にちゃっかり参加するようだ。
「ああ、そうだ。任務は問題ないが組む相手がカカシだからな」
「カカシさんですか・・・そりゃあ・・・」
面倒ですね、と頷く。
任務遂行はスピーディで彼の性格をよく知らない忍には一緒に任務が出来るなんて、と喜ばれ尊敬されるエリート忍者。しかしそれは彼の機嫌がいい時に限っての事。
「随分逢えなかった分、暫く夜はうずまきとデーとだっつってたからな。今日辺り最悪だな」
大ハズレのクジを見事に引き当てたアスマに仲間達の同情の目が集まる。
「頑張れアスマ」
「さっさと終わらせれば大丈夫だろ」
「カカシさん容赦ねぇしな」
上忍は他に言う事はないのかという位勝手な事ばかり言いながら席を立ち始めた。そして戸口に向かっているとその戸が突然もの凄い勢いで開いた。
「た、た、た、大変だぞ!カカシ上忍が攫われた!!!」
皆の顔を見るなり叫んだ男の言葉に一同固まる。一瞬全員の頭がまっしろになりやがて
「ぷっくくく」
「あはは」
「おいおいお前そりゃ何の冗談だよ」
さっきまで憂鬱になっていたアスマも笑いながら飛び込んで来た男―並足ライドウ―に話し掛けた。
「そんなに笑うならこれを見ろ!」
「何だ?手紙か?」
ライドウが差し出した紙には墨で色々怪しい内容が書かれていた。
怪人二十面相参上!
木ノ葉の忍達よ私は怪人二十面相である。
ある人物の依頼によってコピー忍者はたけカカシは頂いた。
取り返したくば日没までに下記の場所に来るがよい。
これもある人物の希望であるが、はたけカカシ奪還には
うずまきナルトを向かわせるように。
怪人二十面相
『嘘くせぇー!!』
明らかに嘘だ。嘘ではあるがこれを計画した本人は本気でやっているのだろう。巻き込まれた人間は冗談じゃないと嫌がるだろうが。
「大変だ」
思わず零れたゲンマの言葉に一同大きく頷いた。
「うずまきの奴苦労するな・・・」
「早速だがお前には重要な極秘任務に向かってもらう」
ナルトは綱手の言葉に弛んでいた顔を引き締めた。
サクラと甘味処に入ろうとしていたところをゲンマに呼び止められ、火影室に連れて来られた時はろくでもない任務を言い付けられるのだろうと思っていた。しかし極秘任務と聞けばやる気も出る。
目の前にいる綱手をはじめシズネ、ゲンマ、ライドウは深刻な表情でナルトを見つめている。
「はじめに言っておくがこの任務は絶対に口外するなよ」
来た来た来たあ!ついにオレもすっげー任務をこなす木ノ葉のエリート忍者だってばよっ!!!
「うんうん、誰にも言わねーってばよ。だから早く内容を教えてくれよ」
綱手はコイツ本当に分かってるのかねぇという風に眉を顰め、資料を手元に引き寄せた。
「そう急かすな、今詳しく説明するから。その前にお前に言わなくてはならない事がある」
ごくっ。ナルトの喉が鳴る。一呼吸置いた綱手はチラッとゲンマの顔を見た。それにつられてナルトもゲンマ、ライドウ、シズネそれぞれの顔を見た。
皆何で複雑な顔してんだってばよ。これってそんなにややこしい任務!?
「ナルト、カカシが敵の手に落ちた」
「へぇ・・・・エッ!?えええーっ!?」
あのカカシ先生が!?元暗部で木ノ葉のエリート忍者、写輪眼のカカシが?
「う、嘘」
「嘘ではない」
「だ、だってそれならいくら何でもオレじゃ無理だってばよ。暗部とかもっとスゲー人達を行かせるってば。大体敵ってどこの誰?」
「ふー。お前じゃなきゃ意味がないんだよ。ほらこれをよく読みな」
ナルトは綱手が差し出した怪人二十面相とやらの挑戦的な手紙を読んだ。
「ナルト!これは試練だよ。あの小僧を愛してるんなら独りで助けに行きな」
「でも」
「さあ、行った行った!」
綱手は手を振りナルトを火影室から追い出した。
「綱手様やはりナルト君を独りで行かせるのは・・・」
シズネはカカシがイチャパラの大ファンである事を知って以来素直に尊敬できずにいる。常に何か裏があるのでは、企んでいるのではないかと訝ってしまう。勿論任務では信頼がおける人物なのだが。
「仕方ないだろ、アイツには今夜の任務に何としても行って貰わなくちゃなんないんだから。ナルトには可哀相だけど」
「何事もなければいいですけど」
「しかし・・・よくもまぁアイツはくっだらない事を思いつくねぇ」
綱手は組んだ両手に顎を乗せて覆面忍者の大人気なさに溜め息を吐いた。
里の外れ、もう少しで里外という所に怪人二十面相なる奴の指定した小屋があった。なぜすぐ逃げずに木ノ葉の里内にカカシを捕らえているのかという疑問は浮かんだものの、怪人二十面相の滅茶苦茶怪しい手紙の内容を信じてしまったナルトは重く圧し掛かるカカシ救出を前に余計な事を考えるのをやめてしまった。
「今助けに行くから待っててくれよ、カカシ先生ー!」
木々の立ち並ぶ陽が射さない薄暗い一角にその小屋はある。所々板が剥がれ落ち汚れたその建物は一言で言えばボロ屋。
ナルトはクナイを構え壁に張り付いて内部の様子を窺った。板越しに中の音を拾おうと耳を当てたが中からは物音一つしない。
本当にここに敵がいるのかよ。
結界が張られている様子はない。
試しにそっと戸板を押してみると呆気なく開いた。
何だよ案外無防備じゃん。・・・って、あれ、もしかして。
「!」
薄暗い室内の奥にカカシらしき人物が体を縄で縛められているのを発見した。壁に背中を預けて座っている人物の顔は俯いていてよく分からないが背格好は明らかにカカシだ。
「カカシ先生!」
周囲に敵の気配が感じられなかった為、急いでカカシの許に駆け寄った。その背後で静かに戸が閉まる。
「今動けるようにするから」
室内に踏み込んだナルトはエリート忍者が捕らえられている姿を目の当たりにし動転して気づかなかったが、忍ならば縄抜けで逃げ出せたはずである。
縄を解きながら漸くその事に思い至った時には遅かった。ボロ小屋には結界が張られ、ナルトに黒い影が迫っていた。
しまった!これは罠だってばよ。
ナルトは引き返そうとしたが羽交い締めにされ、叫び声を上げる口を押さえられた。
「んっんーーーー!」
精一杯手足を振り回し暴れるが敵の力はとても強く敵わない。いとも容易く床に倒されてしまった。
まずいってばよ!
ナルトがあれこれ考えを巡らせていると強い力で拘束している敵が耳元で驚くべき事を囁いた。
「やっぱりナルトは来てくれたね」
えっ!?この声って。
少しくぐもっているがそれは口布のせい。
「う~ん。ナルト可愛いっ」
え・・・どうなってんの?
もしかしてオレを捕まえてんのカカシ先生!?
力を弛めナルトの口を塞いでいた手を外した男は、勝手に服のファスナーを下ろして開いた項に沢山のキスを贈っている。
ナルトは真実を確かめるべく体を捩って振り返ると間近によく見知った顔を見た。
「カカシ先生」
「んーお前入って来る時中の様子を調べたのは合格だけど、気配を完全に消し切れてないのは駄目だねぇ」
「合格とかそんなのはいいってばよ。それよりこれ何だってばよ。何でこんな事してんの!?」
思い返せば火影室での皆の様子からしておかしかった。気づいてなかったのってオレだけ?
「ちょっと趣向を変えてみたらどうかなって思ってサ。ホラ毎晩ナルトとデートするって決めたのに早速今夜任務が入っちゃってね、何もしないで任務に行くなんて出来ないからさ」
「行けってばよ」
「それは無理」
カカシ先生の考えてる事って時々ついて行けねぇ。
「じゃあさ、あれは影分身?」
指さした方には縄を巻かれたカカシがいる。
「そうそう。もーいいよ」
そう言うと影分身のカカシは容易く縄を抜けて、床に倒れている二人の方へ歩いて来る。
「術解かねぇの?」
ふとした疑問に首を傾げもう一人のカカシを見上げ後ろにいるカカシに問うた。
「言ったでショ?今回は趣向を変えてって」
「最低だってばよっ」
ナルトは結界が張られた小屋の中を逃げ回ったが相手は上忍。しかも今日は写輪眼のカカシが二人。恐怖や脅威は他の者に立ち向かう時の二倍で簡単に捕まってしまった。二人のカカシは協力し合ってぶーぶー文句を言うナルトの服を脱がしていく。
「ベッドじゃないから怒ってるの?」
「気持ちヨくなれば素直になるのにね」
二人共実に勝手な事を言う。
「そうじゃなくて、カカシ先生が二人いる意味ってあんの?」
器用に自分の服も脱いでいく二人はその言葉に一瞬動きを止め
「「楽しければいーじゃない」」
「・・・・・」
開いた口が塞がらないとはこの事である。ナルトは変態な上忍に何と言ってやったらいいのか思いつかず、抵抗を忘れて呆然としていた。
「ナルトー日暮れまでたっぷり時間はあるからね」
影分身は向き合ったナルトを抱き寄せて普段は服の下に隠れている鎖骨から首にかけてキスを落としていく。
「こんなとこで脱いでするなんて間違ってるってばよ」
他人が聞けば脱がなければいいのかというツッコミが入るだろう。勿論答えはNOだろうが。
「だいじょーぶ。強力な結界を張ったからね」
全然大丈夫じゃないってばよ!
「ほらほら、どうせ逃げられないんだからさ観念しなさいよ」
「カカシ先生は全然分かってねぇ・・・オレはするのが嫌なんじゃなくて昼間から、しかも誰の物とも知れない家ですんのが嫌なんだってばよ!!!」
「ここは誰も住んでないよ」
やっぱり分かってねぇっ!
「イヤッやっぱり嫌だってばよ!」
手足を突っぱねて影分身から離れようとした。常ならばカカシ一人相手に健闘できたかもしれないが今回は二人が相手だ。分が悪すぎる。
「どうして素直に言う事が聞けないの?」
ナルトの両腕を背後で一纏めに拘束したカカシはわざとらしく悲しみを帯びた声音で囁いた。
「ナルトがこんな調子じゃ少~しお仕置きをしなくちゃいけないなあ」
影分身はナルトの顎を掴んで仰向かせた。
ゲッ!スッゲエピンチだってばよ!
ナルトの頬を冷たい汗が伝う。
「お、お仕置きは嫌だってばよ。オレってばもう子供じゃねぇし」
必死にカカシを止めるすべを模索する。しかし言葉でいくら説明したとしても納得はしないだろう。「ふ~ん」位で済まされてしまう。
こうなったらなるべく早く軽く終わらせるしかねえ。
ナルトの体からふっと力が抜けた。
「ナルト?」
訝しんだカカシが顔を覗き込んで腹を探ろうとする。
「言ったってば。オレ、先生とすんのは嫌じゃねーの。ただ・・・できればオレかカカシ先生の家がよかったってばよ」
「ナルト・・・ごめんな」
妙にしおらしいカカシが拘束を解いて抱き締めてきたかと思えば、その手は不埒な動きでナルトの中心を握った。
「うわっ」
「ごめんね限界なの」
色気のない叫びを上げたナルトを大人二人が挟む。カカシの興奮した前を前後から押し付けられて息詰まり眩暈を起こす。
オレ生きて帰れるかな・・・?
すっかり気落ちしたナルトはカカシの成すがままだった。
「うぐっ・・・んっんんっ」
ナルトは結界の張られた崩れかけたボロ小屋で影分身の猛ったモノを口一杯に咥えながら後ろを激しく衝き上げられていた。
「ふっ・・・イイ・・・よ、ナルト」
ともすれば放出しそうになる己を宥め影分身は眉根を寄せて必死に耐えている。膨張したそれを捩じ込み出し入れして思う存分に快楽を追っているというのに、無茶をされているナルトと同じくらい苦しそうに喘いでいる。両手がナルトの頭を掴んで長い指が金の髪に絡みついた。
「もっと舌を使ってっ・・・!」
そんな事を言われても後ろをいいようにされているナルトには返事をする余裕がない。
「んーんーっ」
カカシの衝き上げにつられてナルトの腰も彼の意思とは関係なく揺れる。勃ち上った竿も歓喜に震え精液を垂らした。後ろから与えられる刺激に意識が逸れた唇から飲み込みきれなかった唾液が溢れた。それは顎を伝い首筋を落ちてゆく。
「うっイイよっ相変わらず締め付けて・・・」
ググッと一段と膨れ上がった欲望がグリッと前立腺を擦り刺激した。
「!」
衝撃に目の前が真っ白になり、その隙にグイッと突き出された影分身の男根を口内の奥深くに迎え入れてしまった。
「ううっ」
息苦しさに呼吸さえままならない。
「ナルトッ」
ナルトの頭を掴む力がグッと強くなったかと思うと、影分身がナルトの名を呼びながら竿を激しく出し入れした。既に朦朧としているナルトは顎が外れるのではないかという状況に目を固く閉じ耐える事で精一杯だった。早く終わって欲しいと真剣に願い先端が喉に強く当たり吐き気を感じた時、頭上の「うっ」という呻きと共に口内で熱い液体が弾けむっとする匂いが鼻孔の奥まで広がった。
「ゲホゲホッ・・・ゴホッ」
飲み込みきれなかった精液が床にポタポタと落ち染みを作る。
「ハァハァ」
影分身は恍惚とした表情でナルトを見下ろし上気した頬を撫でるとボフンと煙に紛れて消えた。
「ナルトッ大丈夫?」
心配の為か動きを止めたカカシが背後からそっと抱き締めて労わる表情で咳き込むナルトの顔を肩口から覗き込んだ。
「せんせぇ」
カカシのセックスは強引だったり性急だったりしたが、それらは全て想いの籠もった行為で時折酷く優しい表情を覗かせた。ナルトはそんなカカシを見る度に愛されているんだと実感する。
「苦しかったけど・・・大丈夫」
小さく頷きながら振り返ろうと首を回せば「ごめんね」という言葉と共に甘いキス。
「ナルトはまだイッてないでしょ。今度はオレがイカせてあげる」
汗が滲んでしっとりした手がカカシのに比べてまだまだ小さい欲望に絡みついた。
「アッ」
緩急をつけて上下する指に素直に反応したナルトは目を瞑って気持ちよさそうに息を漏らした。
「アアアッ」
「気持ちよさそうだね」
耳元で囁く低音が嬉しそうに笑った。
「はあはあ・・・あっ・・・せんせっ」
長い指が輪を作り根元をキュッと縛めると亀頭がビクビク震えた。期待に自然と腰を揺らし始めたナルトに笑みを滲ませたカカシはゆったり腰を再び前後に振ってまだ元気な茎を柔らかな肉壁に擦り付けた。
「あっあっあっ・・・」
「イキたい?」
「えっ・・・あっ・・・うん、イク、イク・・・」
「じゃー一緒にいこっか」
衝き上げの合図に金の頭に沢山キスを贈ってズシンと重い衝きを奥深くに挿入した。それから一度退いて激しく打ち付け始めた。
「あっあっあん・・・あんっ」
再び快楽の波がナルトを丸ごと飲み込んでいく。
「ナルトッナルトッ・・・イクよっ」
ナルトは体内でドクドク脈打ち全てを出し切ろうとするカカシを感じながら自身もビクンビクンと跳ね上がり大量の白濁を飛ばした。
「ナルト気持ちよかったね」
ナルトは自分の上に降りてきた解放の余韻に酔い痴れるカカシのずっしりした重みを受け止めながらあちこち痛む体を床に横たえた。
月の明かりが煌々と道を照らす。姿を目撃されては困る数名の人間が木々の間に隠れ好機を待っていた。
その中でアスマはニヤニヤ笑う同僚を横目で呆れ嫌そうな表情で見ている。
何で俺ばっかりこんな目に遭うんだよ。
「任務は早く終わらせてナルトに逢いに行かなくちゃ」
昼間予想したのとは又違う嫌な状況にアスマはこっそり悪態を吐いた。
珍しく任務の集合時間ぴったりに現れたカカシは非常にご機嫌な様子でこれまた稀なやる気を見せた。
「うずまきとデートか」
「そうそう。たっぷり可愛がってあげないと」
今頃ベッドに沈んでいるだろう恋人を想い浮かべて更に頬を弛ませる。
「はあ」
うずまきも可哀相に。
「さて、とっとと終わらせるよ」
「ああ」
何にせよ早く済ませるに越した事はない。アスマは立ち上がり後ろに控えている忍達に合図を送った。
「行くよ」
カカシの掛け声に忍が駆け出して行く。カカシは素早く移動しながら暫しナルトへの意識をシャットアウトしエリート上忍の顔で目指す先を睨んだ。
「待ってろよナルト」
一先ず任務に集中するカカシは今夜も闇を疾走する。
END