石に擬態する植物、リトープス

リトープスというのは、ヘンテコな多肉植物で、南ア、ナミビアおよびボツワナに生息するハマミズナ科の植物属です。約40種よりなりますが、変種亜種を含めるとすごい数になります。

こいつは、岩砂漠のようなところを好んで育つのですが、地質に応じて擬態します。

石に化けるのです。

石への化け方のこだわりが半端じゃないです。片麻岩に入る石英に化けたり、ペグマタイトの石英に化けたり、ローズクオーツに化けたり、ジャスパーに化けたり、チャートに化けたり。←全部石英だということに注目されたし。

この植物の栽培育成の第一人者が桐生の島田先生です。

島田先生の温室にお邪魔してきました。

はじめの温室は標本温室で、ラボのタイプ標本をストックしています。

すごい数、すごい種類、すごいヘンテコな造形。

このあたりがペグマタイト性石英塊に化けているやつらみたいです。

いろいろ、片岩に化けたり、片麻岩に化けたり、あるいは鉄を含んだ堆積岩に化けたりします。

このあたりについて、いろいろ教えてもらいます。

すげーおもしろいです。

一匹切って、スライスして食べました。

シャクシャクな食感です。ちょっと青臭いかな。

こっちは売り物の温室です。売り物の温室はいくつもあります。

すきなのを選んでほじって売ってもらえます。

どれがいいですか?

私はよくわからないので、御大にチョイスしてもらいました。

丈夫で、いろいろと特徴があり、珍しかったり面白かったり、あるいは育てやすいのを10種ほど。

ラベルがないと意味ないのはこの世界でも同様。

ホントは、乙女の石英塊に混ぜて作りたかったんですが、ペグマの石英に化けた白いヤツは栽培が難しいからって言われて、あきらめたんです。

私のような超初心者に向け、御大自らが鉢を作ってくださいました。

ただし、これはどうも大サービスみたいで、次男さんは「お父さんが植えてるんですか!」ってびっくりしてました。

いろいろ、地質の話、石英や水晶の話、島田ラボの岩盤のチャートについて、多肉植物について、海外調査とそのトラブルについてなど、次男さんも交え三人で楽しく話しながら寄せ植えを作ってもらって、おもしろかったですヨ。

「もうちょっと早く来て、長くいてくれ、ナミビアの岩石を見てくれ」って言われてしまいました。すみません。またあとでじっくりと。

こんなのができました。枯れないといいなぁ。

リトープスは黄色または白色の、大きな花を咲かせます。

弁天玉 Lithops lesliei var. venteri

福来玉 Lithops julii subsp. fulleri (C161)