Nikon Ultra Micro Nikkors
ウルトラマイクロニッコール(Ultra-Micro-Nikkor) は、ニコンが60年代から80年代にかけて作った半導体産業用(レチクル焼付け用)のマクロレンズで、極めて高い解像力を示します。多くの焦点距離とバージョンが存在しますが、もっとも手に入れやすい(それでもめったに出てくるものではない)のが、28mm F1.8 というレンズです。
白色光でも、まあまあ色収差補正がされているようで、ギョッとするほどは色収差はひどくありません。が、それでも出ます。
解像力のみを比較したら、Luminar 25mm や Photar 25mm よりも上です。
が、WD が1 cm 内外で小さく、希少なレンズなので入手が困難、発色もあまりよくありません。
このレンズのアドバンテージは F=2.8程度のところのカリッカリな解像なんですが、被写界深度が激浅で難儀します。
10倍をカリカリに解像し切るにはいい感じの、じゃじゃ馬レンズです。
そして、コントラストが非常に高いというのも特徴かも。
もう一本の高倍率マクロ向きレンズはこれ。55mm F2 です(下の写真の右側)。
使用波長にあわせていくつかのマイナーチェンジがあるのですが、私の持っているものは無記名の e線用です。
これはびっくりするほどシャープです。
正マウントでは 24x36 mm のフォーマットをカバーしきれません。
APS-C マウントならカバーできますが。
このレンズの真骨頂は、リバース4倍のときの解像感にあります。
市場に出てくることが極めて少ないレンズで、やっぱりじゃじゃ馬感はありますが、安く手に入るならお勧めします。
ただ、やはりエンスー向けですね。高額で購入したのにもてあましてしまう方がいらっしゃいます。
灰クロム柘榴石(uvarovite), Ca3Cr2(SiO4)3, cubic, Ia3d
Saranovskii Mine, Saranovskaya, Permskaya Oblast', Urals, Russia
FoV : 1.0 cm Nippon Kogaku Ultra-Micro-Nikkor 55mm F2 (reversed, F = 8)/Nikon Multiphot/Nikon D3