新鮮、できたてホヤホヤの鉛樹。

溶液に吊るして成長している状態のショットです。

鉛は酸化皮膜を被りやすく、あっという間にくすんだ灰色になってしまいますが、新鮮なものはギラギラしたキレイな金属光沢です。

鉛色ってよく言われます。「鉛色の空」とか

違うよそれはヤツを見損なっているよ。

耐食性が高いので、古くから鉛管などに多く用いられました。

化学実験室の水道のシンクも、ついこの間まで鉛張りだったのよ。

レンズの光学ガラスにも(フリントが多い)酸化物が使われます。

比重の大きさを活かして、銃弾とか、エクスパックに詰めたりとか。

酸化還元反応に伴う起電力を利用して、二次電池とか。

使い道の多い元素です。

大昔から利用され、銀精錬にはなくてはならない金属元素でした。

資源としては、主に硫化物の方鉛鉱が多く利用されます。

方鉛鉱も鉛色なんです。

元素と硫化物の見た目の色ってのは何の相関もあろうはずがないんですが、鉛と硫化鉛は面白いことに色はそっくりサン。

硫化鉛の方は3方向に完全なへき開があり、砕くとすぐにわかります。

また、これが酸素と水で分解して生じた白鉛鉱、硫酸鉛鉱などの二次鉱物もありますが、選鉱で苦戦するので、そういうのはあまり歓迎されません。