カリウム

金属カリウム。銀白色の非常に軟らかい金属で、簡単に指で引きちぎることができます。

が、活性が高く、水との接触で発火するので、あまり空気に曝さないほうがようでしょう。

空気中に出すと瞬時にくすんで白っぽくなります。

金属ナトリウムに比べてはるかに危ない、嫌なヤツなんです。

真空中では、簡単に蒸留できます。

ガラス容器にカリウム片を入れて、真空引きしてライターであぶると、ブワーって蒸発して壁面に金属カリウムの銀色の鏡ができます。

これは、湿気や酸素との接触であっという間に反応してしまうので、有機溶媒の厳密な乾燥に用いることがあります。

次の写真は、カリウムミラーで乾燥させたテトラヒドロフランという溶媒です。わかりづらいんですが、右上にべったりとカリウムの鏡が張り付いています。

やや青いのは、カリウムが出した自由電子が、テトラヒドロフランで溶媒和されている色です。

電子って、実は青いんですよ。

地下資源としては、カリ岩塩(シルビン)などのほか、カリ長石などにも多く含まれています。

次の写真の左側の白い結晶がカリ長石(微斜長石)。山梨県甲府市のものです。右は水晶です。

多くの使い道がある、必要不可欠な元素です。炎色反応が青紫で、花火に使うことがあります。