Mikroplanar / Korrektar

ソ連の秘密兵器

LOMO というとトイカメラのイメージがありますが、顕微鏡などの高解像光学系も得意とするロシアの総合光学機器メーカーです。

非常に入手が難しいのですけれど、LOMO にも高倍率マクロレンズがあります。

焦点距離が 40mm, 65mm, 100mm の Mikroplanar と、150mm の Korrektar です。

40mm が特に優れています。

これは作例のセンタークロップを比較してみてください。

シリコンウエハパターンを約8倍撮影。ベローズ伸は同じにしてます。

LOMO Mikroplanar 40/4.5 wide open

Luminar II (green dot) 40/4 wide open

MacroNikkor 35/4.5 wide open

解像、色の再現性、コントラストいずれも LOMO Mikroplanar がトップでした。

立体物のボケは一番 Mikroplanar が汚かったです。後ろボケが2線になりやすいです。

ある筋の情報では、この4本のレンズはロシアが輸出禁止措置を取っているようです。

ですので、第3国にあるヤツが出てくるのを待つか、あるいは密輸出をするかしかありません。

私のレンズは、ロシアからイタリアに手荷物に忍ばせて持ち出してもらい、これを日本に送ってもらいました。

ここまで来るとビョーキに近いものがありますが、高倍率マクロの道はイバラの道です。

作りはそれほど良いとは思えないんですが、びっくりするほどの性能を秘めた、旧ソ連の秘密兵器なのです。