スカンジウム

スカンジウムは希土類のトップバッターで、かなり珍しく、地殻にもほとんど含まれていません。

やや黄色みを帯びた銀白色の金属です。

高真空下、高温で蒸留することができます。

以下の写真は真空蒸留により得られるスカンジウムの塊。レトルトデポジット。繊維状の結晶の集合です。

他の希土類に伴ってわずかに産しますので、これを精錬時に単離することが多いです。

スカンジウムを含んだ鉱物としては、トルトベイト石というケイ酸塩鉱物がありますが、極めて稀な存在で、めったに見かけるものではありません。

まとまって産することもなく、資源的な価値はあまりないようです。

下の標本は京都のトルトベイト石。白い長石の中に埋没した灰色柱状の結晶です。

スカンジウムは高強度合金成分の一つとして利用され、一部の金属バットや自転車のフレーム用合金などに用いられることがあります。